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新たなる危機に瀕して
見つからないように
しおりを挟む「軍に連れてかれた?
それはどうして?」
「わかんない
でも、お姉ちゃんの腕を掴んで連れてってた」
「そうか
暁月のことは心配だけど、軍と戦いたくはないかな
まあ、暁月の能力も危険じゃないし、きっと帰ってくるよ」
「そっか
お姉ちゃんなら帰ってきそうだね
それじゃあ、少しの間我慢してればいいんだよね?」
「そうだと思うよ」
「わかった~」
落ち着いたのか、僕のベッドに暁音が寝転んだ。
そうは言ったものの、正直暁月のことは心配だ。
空を飛ぶ程度の能力じゃ文句は言われないと思うけど
ただ、なんでも警戒するのが軍だしなぁ
「夜神いる?」
僕の家のとが勝手に開いた
その声は!まさに今話していた人物のものだ
「いるよ~
何か用?」
「とにかく入るわよ
って、暁音が先に来てたのね
じゃあ話は早いと思うんだけど
とりあえず私は問題なかったよ」
「それは何より」
「目の前で簡単に能力を見せてあげたら信じてくれたんだよ
でも、暁音のことも検査したいって」
「まあ、兄弟姉妹は、能力者になりやすいからな
ただ、まだなんの能力か分からないからな」
「多分これから軍の人達がここに来るから、少し暁音を隠れさせてくれる?」
「別にいいよ
暁音を匿うぐらいなら」
「それじゃあ私もお邪魔するわね」
「それは、危険じゃないか?」
「そうかしら」
「暁月が神社にいないと分かったら、周辺を探し出すと思うからさ
この家も安全じゃなくなるよ」
「それもそうだけど…
軍の連中にあったらあったでめんどくさいし」
「暁音がどこにいるか聞かれそうだしな
まあ、どう足掻いてもこれが最善策かもね」
「でしょ
だから、取り敢えず今日明日はここにいるからね」
はぁ
また面倒臭いことが起きてしまった。
暁音については、まだ能力を使えるようになっていない。
しかし、軍の能力者検査には引っかかる可能性が大いにある。
まだ能力を使えるようになっていない人は、使えるようになるまで施設行きのはずだ。
しかも、強い能力だった場合、能力を私利私欲のために使わないように洗脳し終えるまで帰れない。
そんな事にはさせたくないけど、軍と対立もしたくない。
これまでは、何とか友好的とは行かないまてまも、対立は極力避けていた。
けど、僕にとっての身内同然の人と軍との関係なら、暁月が暁音を取るだろう。
そしたら、僕はそれについて行くしかない。
まあ、2日間は暁姉妹と過ごす訳だ。
十分な食料も揃ってるし、生活に困ることは無いはず。
なんというか、生活感溢れる家だし、過ごしやすいはずだ。
と思っていたけど
「ここに済むと思うと、ちょっと汚いんだよね」
と、床の埃を指で掬いながら、暁月が言った。
「仕方ないでしょ
ここんとこ忙しかったし
急に住むとは思わなかったし」
「まあね
だから、住まわせてもらう代わりに、掃除してあげるわよ
綺麗な方が病気とかにもなりにくいし」
「まあ、掃除してくれるのは有難いけどさ
あんまり外から目立たないようにね」
「ねぇお姉ちゃん
なんか、私を省いて話が進んでるんだけど
兎に角、今日はここに住むってこと?」
「そうだよ」
「それで、家を借りる代わりに、掃除をしようってこと?」
「その通り」
「まあ、この家汚いもんね
あんまり入ることもなかったから、知らなかったけど、埃っぽいよね
それじゃあ、私も手伝うよ」
と言って、2人は掃除を始めてしまった。
そこまでこの家も汚くないと思うけどなぁ。
まあ、それで気が紛れるなら別にいいか
なんて、呑気に考えてしまっていた。
あんなことが起きるまでは…
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