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新たなる危機に瀕して
戦いの火蓋は静かに切られる
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結局、僕まで掃除に巻き込まれてしまった。
面倒くさがりながらも、とりあえず掃除が終わろうとしていた時だった
「危険能力者暁音
危険能力者暁音に命ずる
今すぐ出頭しなさい」
急に軍の放送が町中に響き渡った。
その瞬間、失敗したと思った。
これで、町中の全員に、暁音が能力者で軍に追われてることが知れ渡ってしまった。
もう、普通に市街地を歩くことさえできない。
「ねぇ、夜神
この状況って、どうしたらいいと思う?」
絶望した顔で暁月が問うてきた。
「正直僕も分からない
このまま隠れ続けても、時間が来るのが分かりきってるし」
僕の脳では、一切よさげな案が思い浮かばない。
「なんで検査できたのかしらね」
「多分、神社に落ちてた髪の毛で検査したんだと思うよ
生活していれば、自然に少し抜けるからね」
「まあ、その線が妥当かしらね
どちらにせよ、かなり追い込まれてしまったわね」
「しかも、僕達も暁音の能力については何も知らないし
逃げ場もここ以外にないし」
どんどん僕達の顔は暗くなっていく。
「うーん…」
ここで弱っちゃダメだ
その思いが口から溢れ始めた
「…守るよ…」
「え?」
「僕が全員を守るよ
ここで軍を迎え撃つ」
「そんなことをしたら…」
「いいよ
僕が捕まるだけならさ」
「本当にそれでいいの?
今から急いで逃げることも」
「いや、逃げても郡の能力者に見つかるよ
軍の力じゃ勝てないって思わせれば、もう心配いらなくなるはずだから」
「そう
わかったわ
でも、戦うとしてもここじゃないでしょ
広い場所の方がいいと思うんだけど」
僕はスっと立ち上がって
「じゃあ、あの場所にしよう
神社の裏にある森の奥の少し空いてる場所」
すると、暁月が昔を見る目をして
「あそこかぁ
まあ、一応はうちの敷地だしいいわよ」
「あそこって暁月達の土地なの?
あんなに広いところ持ってるんだ」
「あそこはね、ちょっと特殊な土地柄だから、神社であるうちが引き取るしか無かったのよ」
「なるほど
じゃあ、あそこで軍を迎え撃つよ」
「それじゃあみんなで移動しようかしら
ここに来られちゃ困るもんね」
「うん
行こう」
と、僕が意気込むと
「ねぇ
お姉ちゃんとお兄ちゃんだけで話が進んでるんだけど、これからどうするの?」
と、だいの当事者が発言した
「これから永遠の森に行くの
そして、そこで軍と戦うの」
「ん
でも、私もついて行かなきゃダメ?」
「だめ
暁音がいなきゃ話にならないもん
ほら、行くわよ」
「それじゃあ、必要なものだけ持って行こうか」
そして、適当な食料を持って森に入った。
意外にも、昼間から隠れてたのに、夜まで見つからなかった。
このまま無事に行くかと思ったが
「あ、夜神
軍が来たみたいよ」
「はあ、結局戦うのか」
見ると、軍の車が近くまで来ていた。
戦闘準備を整えようとしていると、嫌な予感が走った。
パチン
急いで能力の発動準備を整えると
軍の車から1人が降りてきて
「タイムアウト」
と言う声とともに、真っ白の空間に入れられた。
0.07秒が立つころに、全てを理解した。
さっきまで視界の先にとらえた人影が、ナイフのような武器を持ち眼前にいること
真っ白い空間
そして、あのタイムアウトという言葉
「はっ!!」
っと言う声とともに、空間を強制解除した。
しかし、これでは終わらなかった。
「タイムアウト」
と、もう一度聞こえたその時には、頭上に大量のナイフがあった。
急いで全てのナイフを消し去り、相手のことを牽制する。
「いきなり飛び込んできてこんなことしないで欲しいな」
と、能力を発動させながら言ってやった。
そして、後ろを振り返ると、暁月が暁音に覆い被さるようにしていた。
2人とも無事だと確認して、もう一度軍のやつに声をかける。
「あんたの時間停止空間は僕には効かないよ」
すると、相手は一瞬きのうち軍用車両の方に帰っていってしまった。
すると、今度は小柄な女性がでてきた。
見た目は10歳程度だ。
しかし、僕には相当な恐怖を植え付けた。
「嘘…だろ…
なんで暁音1人のために、軍の最高司令官が来てんだよ」
そう。
僕の眼中には、かの蒼漸がいたのだ。
面倒くさがりながらも、とりあえず掃除が終わろうとしていた時だった
「危険能力者暁音
危険能力者暁音に命ずる
今すぐ出頭しなさい」
急に軍の放送が町中に響き渡った。
その瞬間、失敗したと思った。
これで、町中の全員に、暁音が能力者で軍に追われてることが知れ渡ってしまった。
もう、普通に市街地を歩くことさえできない。
「ねぇ、夜神
この状況って、どうしたらいいと思う?」
絶望した顔で暁月が問うてきた。
「正直僕も分からない
このまま隠れ続けても、時間が来るのが分かりきってるし」
僕の脳では、一切よさげな案が思い浮かばない。
「なんで検査できたのかしらね」
「多分、神社に落ちてた髪の毛で検査したんだと思うよ
生活していれば、自然に少し抜けるからね」
「まあ、その線が妥当かしらね
どちらにせよ、かなり追い込まれてしまったわね」
「しかも、僕達も暁音の能力については何も知らないし
逃げ場もここ以外にないし」
どんどん僕達の顔は暗くなっていく。
「うーん…」
ここで弱っちゃダメだ
その思いが口から溢れ始めた
「…守るよ…」
「え?」
「僕が全員を守るよ
ここで軍を迎え撃つ」
「そんなことをしたら…」
「いいよ
僕が捕まるだけならさ」
「本当にそれでいいの?
今から急いで逃げることも」
「いや、逃げても郡の能力者に見つかるよ
軍の力じゃ勝てないって思わせれば、もう心配いらなくなるはずだから」
「そう
わかったわ
でも、戦うとしてもここじゃないでしょ
広い場所の方がいいと思うんだけど」
僕はスっと立ち上がって
「じゃあ、あの場所にしよう
神社の裏にある森の奥の少し空いてる場所」
すると、暁月が昔を見る目をして
「あそこかぁ
まあ、一応はうちの敷地だしいいわよ」
「あそこって暁月達の土地なの?
あんなに広いところ持ってるんだ」
「あそこはね、ちょっと特殊な土地柄だから、神社であるうちが引き取るしか無かったのよ」
「なるほど
じゃあ、あそこで軍を迎え撃つよ」
「それじゃあみんなで移動しようかしら
ここに来られちゃ困るもんね」
「うん
行こう」
と、僕が意気込むと
「ねぇ
お姉ちゃんとお兄ちゃんだけで話が進んでるんだけど、これからどうするの?」
と、だいの当事者が発言した
「これから永遠の森に行くの
そして、そこで軍と戦うの」
「ん
でも、私もついて行かなきゃダメ?」
「だめ
暁音がいなきゃ話にならないもん
ほら、行くわよ」
「それじゃあ、必要なものだけ持って行こうか」
そして、適当な食料を持って森に入った。
意外にも、昼間から隠れてたのに、夜まで見つからなかった。
このまま無事に行くかと思ったが
「あ、夜神
軍が来たみたいよ」
「はあ、結局戦うのか」
見ると、軍の車が近くまで来ていた。
戦闘準備を整えようとしていると、嫌な予感が走った。
パチン
急いで能力の発動準備を整えると
軍の車から1人が降りてきて
「タイムアウト」
と言う声とともに、真っ白の空間に入れられた。
0.07秒が立つころに、全てを理解した。
さっきまで視界の先にとらえた人影が、ナイフのような武器を持ち眼前にいること
真っ白い空間
そして、あのタイムアウトという言葉
「はっ!!」
っと言う声とともに、空間を強制解除した。
しかし、これでは終わらなかった。
「タイムアウト」
と、もう一度聞こえたその時には、頭上に大量のナイフがあった。
急いで全てのナイフを消し去り、相手のことを牽制する。
「いきなり飛び込んできてこんなことしないで欲しいな」
と、能力を発動させながら言ってやった。
そして、後ろを振り返ると、暁月が暁音に覆い被さるようにしていた。
2人とも無事だと確認して、もう一度軍のやつに声をかける。
「あんたの時間停止空間は僕には効かないよ」
すると、相手は一瞬きのうち軍用車両の方に帰っていってしまった。
すると、今度は小柄な女性がでてきた。
見た目は10歳程度だ。
しかし、僕には相当な恐怖を植え付けた。
「嘘…だろ…
なんで暁音1人のために、軍の最高司令官が来てんだよ」
そう。
僕の眼中には、かの蒼漸がいたのだ。
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