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文化祭に向けて
水色の違和感
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その後も少しの間自主練習した後に、全体練習をすることになった。
まあ、元から軽く全体で練習していたけど、通し練習としてやるみたいだ。
僕のドラムにただ合わせるのと、一曲としてつなげていくのは緊張感が全然違うから、必要なことかもしれない。
ただドラムを盾居ているだけの僕にはわからないことだけど。
取り敢えず全員いったん演奏をやめた。
そして、全員が演奏の準備態勢に入ったのを確認すると、諒一が僕に合図した。
それを見て、僕がフォーカウントを取った。
演奏開始だ。
やっぱりこの曲は、いつもの曲とは感触が全然違う。
いつもの曲みたいに、豪快にたたけばいいっていうものではなく、軽快なリズムを丁寧に取らなければいけない。
拍を完璧に取ろうとすると、地下あらを抑え気味にしてしまって、ハリの無い音になってしまうから、注意しなければいけない。
叩いてから腕を上にあげたタイミングで、一瞬の間を取ることで、リズムを整える。
そして、叩くときは力を籠めすぎず、でも優しすぎない力でたたく。
叩いた感触が伝わったら、すぐに腕を上げて、音の粒立ちをよくする。
すべてを完璧にやり続けないと、壊れてしまいそうな音楽だから、細心の注意を払った。
だんだんとリズムをとっていくうちに、世界が白に染め上げられた。
ところどころ灰色の混ざるけど、目が痛くなるぐらいに白い部屋だ。
何でいつもみたいに、青じゃないんだろうか。
当たり前が当たり前じゃなくなった時に起きる、違和感が僕を襲った。
気になって耳を澄ましてみた。
この空間は音楽でできているから、音を繊細に耳で探ってみた。
すると、耳から入ってkる情報が、僕のドラムしかないことに気が付いた。
もしかしてと思って、ほかの人の楽器の演奏に耳を傾けることに尽力した。
すると、急に世界が青に染まっていった。
蒼と碧と藍の混ざる世界が出来上がっていった。
元の下地が白だから、混ざり合って綺麗な空色を作り上げていた。
やっぱり、最初部屋が白かったのは、僕の音しか聞こえていなかったからだ。
この曲の青の部分を作っているのは、僕以外のメンバーだ。
僕が作っているのは白色だから、見えたのが白色しかなかったんだろう。
うぬぼれていたのか、よほど自分の音ばかり聞いてしまったんだろう。
それにしても、やっぱりこの空間は繊細で豪快で綺麗だった。
つい最近になって、僕にもこういうことができるようになったんだけれど、もしかしたら水上さんにはずっと前からできたのかもしれない。
こうやって、耳でしか聞けない音楽を、五感を使って味わえるようになると、これまでにない高揚感を覚えた。
この世界に入り込むと、音楽の新たな扉を前にした気持ちになれる。
少しの間、美しい世界に飲み込まれていた。
そして、今回やるべきことを思い出して、行動を始めた。
急いであの子を探し出さないと。
今回の僕の目的は、あの少女について知ることと、この曲の歌詞を覚えることだ。
そのためにも、あの少女を見つけなければいけない。
悠長に世界に浸っている暇はないのかもしれない。
みんなの演奏で塗りたくられた絵の具たちは、蜘蛛の巣のように辺り一面に張り巡らされていた。
音の複雑な絡み合いが、視覚的に感じられることに、思わず興味をひかれた。
でも、僕は目的のためにと思って、いったんはそのことから目をそらして、辺りを見回した。
この空間は、そんなに広い場所ではない。
いや、確かに無限に広がっているように感じるけど、絶対に探し樽自信があるぐらいには狭かった。
それに、どんなに広かったとしても、時間的には一瞬なんだから、頑張れば探し出せる。
そう心に言い聞かせて、どんどん先へと踏み入った。
時々自分の演奏がおかしくないか、ちゃんとリズムが取れてるのか確認した。
そのために自分の演奏に耳を澄ませるんだけど、それをしていると演奏者が自分じゃないみたいに感じられた。
実際に演奏しているのは自分のはずなのに、演奏しているという感覚が一切感じられなくて、自分はこっちの世界に囚われているっていう感覚の方が強い。
これもどうにかして調整できたら、もっと良くなるのかもしれない。
なんて、自分の感覚について考えていると、あの少女が見ええた。
碧と藍の蜘蛛の糸の隙間から見えた彼女の位置に、僕は糸をかいくぐりつつt駆け寄った。
でも、彼女はこっちに気が付いている様子は一切なく、口をつぐんであたりを歩いているだけだった。
僕は、ようやく見つけた彼女の姿に安堵しつつ、自分のやるべきことが始まったばかりだと自分に言い聞かせた。
そして、彼女が歌い始めていないことを確認すると、彼女の容姿を見た。
今唯一彼女について知れる方法がそれしかない詩、それが一番有力な情報だと信じて、少しでも多くの特徴を取り出そうとした。
まず、第一に水上さんにすごい似ている。
顔だちや体格などの、体の輪郭が彼女にそっくりなんだ。
少しだけ本物の水上さんよりは幼さが残っている気がするけど。
それから、顔だちをよく見てみた。
水上さんに似た細くて透き通るような瞳。
ちょっとだけ幼さの残る笑い方をしそうな口元。
目にかかるかかからないかで、少しだけ切りそろえられた前髪。
そして、すらっとした細身の輪郭を、僕の頭の中に焼き付けた。
どうにかして、水上さんの妹の姿を目に焼き付けると、彼女から声がした。
小さくか細い声だけど、僕のドラムと同じタイミングで、山縣と同じ旋律で進む歌。
ほんのちょっとだけ聞こえる言葉を、少しずつつなぎ合わせてみた。
すると、全然予想外な言葉が生まれだした。
水上さんの妹から聞こえてくる歌詞には、なんだか別れの要素が聞こえた。
さよならとか、もう会えなくなるとかだ。
そんなことを自分の妹に送るような姉がいるんだろうか。
疎遠な関係になっているならあり得るかもしれないけど。
それから、歌詞の節々に、空という言葉が入っていた。
あなたとみていた空とか、どこにいても同じ空の下なんて言うロマンチックな言葉もあった。
水上さんらしい言葉なんだけど、何度も使われていると、強調しすぎな気がしてしまう。
まあ、あんまり水上さんとかかわったことがないから、確信はないけど、そういう歌詞は付けそうにない気がする。
水上さんだったら、綺麗な言葉を何重にも言い換えて紡いでいくような気がする。
歌詞の特徴は、サビに入ってもあんまり変わらなかった。
さっき以上に音楽はきれいになったからか、歌詞も少しだけ語調が強まった気がした。
微々たるものかもしれないけど、それでも、少しだけ歌詞に込められた悲しみが強くなった気がする。
サビになってから、より一層別れが強調されているように聞こえた。
サビが終わった瞬間、一気に世界の色が薄くなった。
驚いて耳を澄ましてみると、曲が終わりそうなことに気が付いた。
焦ったからか、少しリズムを崩しながらも、ドラムの強さを一気に弱めた。
いつもの曲なら、二番とかもあるけど、今回の曲は一番しかないことを忘れていた。
これはあとで怒られるかもしれないな。
だんだんと終わりを見せていく音楽世界。
その中で、ぼそっと少女がある言葉を言った。
「死にたくないよ...」
もう曲も終わっているはずなのに、あとから聞こえてきた「歌詞」であるはずの言葉に、急に重みを感じた。
少女の背中がわずかに震えているのが見えた。
そして、きらりと輝く雫が、彼女の泣き顔を乱反射させた。
僕は、彼女のもとに走りだそうとした。
けど、間に合わなかった。
僕が動き始めた時には、僕の意識は現実に引き戻されていたから。
元の世界に戻ったとき、何か大切なものをあの世界に置いてきてしまった気がした。
なんだか、あの世界に行かないと取り戻せないような、現実には持ってこれない何か。
あるはずもないのに、手を握ったり開いたりして、出てこないか確かめてみた。
まあ、出てこなかったけど。
まあ、元から軽く全体で練習していたけど、通し練習としてやるみたいだ。
僕のドラムにただ合わせるのと、一曲としてつなげていくのは緊張感が全然違うから、必要なことかもしれない。
ただドラムを盾居ているだけの僕にはわからないことだけど。
取り敢えず全員いったん演奏をやめた。
そして、全員が演奏の準備態勢に入ったのを確認すると、諒一が僕に合図した。
それを見て、僕がフォーカウントを取った。
演奏開始だ。
やっぱりこの曲は、いつもの曲とは感触が全然違う。
いつもの曲みたいに、豪快にたたけばいいっていうものではなく、軽快なリズムを丁寧に取らなければいけない。
拍を完璧に取ろうとすると、地下あらを抑え気味にしてしまって、ハリの無い音になってしまうから、注意しなければいけない。
叩いてから腕を上にあげたタイミングで、一瞬の間を取ることで、リズムを整える。
そして、叩くときは力を籠めすぎず、でも優しすぎない力でたたく。
叩いた感触が伝わったら、すぐに腕を上げて、音の粒立ちをよくする。
すべてを完璧にやり続けないと、壊れてしまいそうな音楽だから、細心の注意を払った。
だんだんとリズムをとっていくうちに、世界が白に染め上げられた。
ところどころ灰色の混ざるけど、目が痛くなるぐらいに白い部屋だ。
何でいつもみたいに、青じゃないんだろうか。
当たり前が当たり前じゃなくなった時に起きる、違和感が僕を襲った。
気になって耳を澄ましてみた。
この空間は音楽でできているから、音を繊細に耳で探ってみた。
すると、耳から入ってkる情報が、僕のドラムしかないことに気が付いた。
もしかしてと思って、ほかの人の楽器の演奏に耳を傾けることに尽力した。
すると、急に世界が青に染まっていった。
蒼と碧と藍の混ざる世界が出来上がっていった。
元の下地が白だから、混ざり合って綺麗な空色を作り上げていた。
やっぱり、最初部屋が白かったのは、僕の音しか聞こえていなかったからだ。
この曲の青の部分を作っているのは、僕以外のメンバーだ。
僕が作っているのは白色だから、見えたのが白色しかなかったんだろう。
うぬぼれていたのか、よほど自分の音ばかり聞いてしまったんだろう。
それにしても、やっぱりこの空間は繊細で豪快で綺麗だった。
つい最近になって、僕にもこういうことができるようになったんだけれど、もしかしたら水上さんにはずっと前からできたのかもしれない。
こうやって、耳でしか聞けない音楽を、五感を使って味わえるようになると、これまでにない高揚感を覚えた。
この世界に入り込むと、音楽の新たな扉を前にした気持ちになれる。
少しの間、美しい世界に飲み込まれていた。
そして、今回やるべきことを思い出して、行動を始めた。
急いであの子を探し出さないと。
今回の僕の目的は、あの少女について知ることと、この曲の歌詞を覚えることだ。
そのためにも、あの少女を見つけなければいけない。
悠長に世界に浸っている暇はないのかもしれない。
みんなの演奏で塗りたくられた絵の具たちは、蜘蛛の巣のように辺り一面に張り巡らされていた。
音の複雑な絡み合いが、視覚的に感じられることに、思わず興味をひかれた。
でも、僕は目的のためにと思って、いったんはそのことから目をそらして、辺りを見回した。
この空間は、そんなに広い場所ではない。
いや、確かに無限に広がっているように感じるけど、絶対に探し樽自信があるぐらいには狭かった。
それに、どんなに広かったとしても、時間的には一瞬なんだから、頑張れば探し出せる。
そう心に言い聞かせて、どんどん先へと踏み入った。
時々自分の演奏がおかしくないか、ちゃんとリズムが取れてるのか確認した。
そのために自分の演奏に耳を澄ませるんだけど、それをしていると演奏者が自分じゃないみたいに感じられた。
実際に演奏しているのは自分のはずなのに、演奏しているという感覚が一切感じられなくて、自分はこっちの世界に囚われているっていう感覚の方が強い。
これもどうにかして調整できたら、もっと良くなるのかもしれない。
なんて、自分の感覚について考えていると、あの少女が見ええた。
碧と藍の蜘蛛の糸の隙間から見えた彼女の位置に、僕は糸をかいくぐりつつt駆け寄った。
でも、彼女はこっちに気が付いている様子は一切なく、口をつぐんであたりを歩いているだけだった。
僕は、ようやく見つけた彼女の姿に安堵しつつ、自分のやるべきことが始まったばかりだと自分に言い聞かせた。
そして、彼女が歌い始めていないことを確認すると、彼女の容姿を見た。
今唯一彼女について知れる方法がそれしかない詩、それが一番有力な情報だと信じて、少しでも多くの特徴を取り出そうとした。
まず、第一に水上さんにすごい似ている。
顔だちや体格などの、体の輪郭が彼女にそっくりなんだ。
少しだけ本物の水上さんよりは幼さが残っている気がするけど。
それから、顔だちをよく見てみた。
水上さんに似た細くて透き通るような瞳。
ちょっとだけ幼さの残る笑い方をしそうな口元。
目にかかるかかからないかで、少しだけ切りそろえられた前髪。
そして、すらっとした細身の輪郭を、僕の頭の中に焼き付けた。
どうにかして、水上さんの妹の姿を目に焼き付けると、彼女から声がした。
小さくか細い声だけど、僕のドラムと同じタイミングで、山縣と同じ旋律で進む歌。
ほんのちょっとだけ聞こえる言葉を、少しずつつなぎ合わせてみた。
すると、全然予想外な言葉が生まれだした。
水上さんの妹から聞こえてくる歌詞には、なんだか別れの要素が聞こえた。
さよならとか、もう会えなくなるとかだ。
そんなことを自分の妹に送るような姉がいるんだろうか。
疎遠な関係になっているならあり得るかもしれないけど。
それから、歌詞の節々に、空という言葉が入っていた。
あなたとみていた空とか、どこにいても同じ空の下なんて言うロマンチックな言葉もあった。
水上さんらしい言葉なんだけど、何度も使われていると、強調しすぎな気がしてしまう。
まあ、あんまり水上さんとかかわったことがないから、確信はないけど、そういう歌詞は付けそうにない気がする。
水上さんだったら、綺麗な言葉を何重にも言い換えて紡いでいくような気がする。
歌詞の特徴は、サビに入ってもあんまり変わらなかった。
さっき以上に音楽はきれいになったからか、歌詞も少しだけ語調が強まった気がした。
微々たるものかもしれないけど、それでも、少しだけ歌詞に込められた悲しみが強くなった気がする。
サビになってから、より一層別れが強調されているように聞こえた。
サビが終わった瞬間、一気に世界の色が薄くなった。
驚いて耳を澄ましてみると、曲が終わりそうなことに気が付いた。
焦ったからか、少しリズムを崩しながらも、ドラムの強さを一気に弱めた。
いつもの曲なら、二番とかもあるけど、今回の曲は一番しかないことを忘れていた。
これはあとで怒られるかもしれないな。
だんだんと終わりを見せていく音楽世界。
その中で、ぼそっと少女がある言葉を言った。
「死にたくないよ...」
もう曲も終わっているはずなのに、あとから聞こえてきた「歌詞」であるはずの言葉に、急に重みを感じた。
少女の背中がわずかに震えているのが見えた。
そして、きらりと輝く雫が、彼女の泣き顔を乱反射させた。
僕は、彼女のもとに走りだそうとした。
けど、間に合わなかった。
僕が動き始めた時には、僕の意識は現実に引き戻されていたから。
元の世界に戻ったとき、何か大切なものをあの世界に置いてきてしまった気がした。
なんだか、あの世界に行かないと取り戻せないような、現実には持ってこれない何か。
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