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文化祭に向けて
反省会
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演奏が終わってから、余韻が完全に消えるまでの間、みんなすごい落ち着いていた。
いや、虚脱感に囚われているといったほうがいいのかもしれない。
誰一人として、体が動かなくなってしまっているようで、異様な光景だった。
ただ一人、僕だけは自分の手の中身を確認していた。
手を握ったら何か出てこないかって確かめていたんだ。
出てこないとわかっていても、可能性に縋りたくなったんだ。
それから、だんだんとみんなが戻り始めた。
最初に諒一がギターを床に置いて立ち上がった。
それが引き金を引く指になったのか、山縣と水上さんも楽器を置いて楽な姿勢になった。
全員が戻ったのを確認してから、諒一が話を始めた。
「取り敢えずみんな、お疲れ様
第一回にしては、かなりうまくいったと思うよ
でも、反省はしなきゃいけないから、これから反省会を開こう」
と言った。
僕は、今のこの部屋の状況を見回して、場所を変えたほうがいい気がしたので、提案した。
「いったんリビングに行かない?
ちょっとお菓子でも食べながら反省会しようよ」
すると、案の定みんなから賛同が得られた。
そうと決まると、すぐに楽器の間を通ってリビングにみんな向かった。
僕は最後尾でついていって、何を亡くしたのか必死に考えた。
頭にかかるもやもやした大切な何かを忘れていることだけが分かる。
リビングに着くと、みんなそれぞれ自分の席に座った。
諒一と山縣が隣同士で、向かい合うように僕と水上さんが席を取った。
僕と水上さんは、みんなが食べるようにと、お菓子を出したり、お茶を用意した。
反省会というよりはお茶会みたいな雰囲気になってしまった。
みんなが落ち着いた雰囲気になって、リラックスしたのを確認してから、再度諒一が司会をした。
「ちょっと落ち着いたところで、反省会をしようか
今日はあんまり細かいところは言わないで、すぐに直せるところだけの指摘にとどめような」
と言って、反省会は開かれた。
とはいっても、最初は誰からも意見が出なかった。
かくいう僕も何一つ誰かへの指摘が思い浮かばなかった。
そもそもとして、しっかりと音楽を聴いていなかったわけだから、仕方ない気もするけど。
沈黙した雰囲気の中で、誰かがお茶をすする。
誰かがお菓子に手を伸ばす。
誰かが目を伏せて物思いにふける。
その一つ一つが鮮明に繰り広げられた。
みんなが完璧に固まる前に、諒一は声を出した。
「みんなから意見がないみたいだから、俺から言わせてもらうよ
まず、秦野は最後ミスったでしょ」
と、やや強めの語調で、場を活気づけつつ僕に指摘した。
まあ、このことをは予想していたことだし、慌てる様子を見せずに率直に答えた。
「サビの後にすぐに曲が終わると思わなかったんだよ
次のときには気を付けるよ」
まあ、演奏中にぼーっとしていたなんて言えないので、これしか答えられない。
すごい見にくい言い訳な気がするから、ちょっと縮こまった。
でも、特にほかの人がそれ以上言及しなくてよかった。
ふと、水上さんが僕の膝に何かを押し付けていることに気が付いた。
膝を見ると、水上さんの手から、いつものタブレットが届いていた。
どうしたんだろうと思って、タブレットに書いてある文字に視線を落とすと
「今、何を話しているの?
誰も書いてくれないから、分かんなくって」
と、質問のメッセージが書いてあった。
確かに僕たちは、誰一人として水上さんのために筆談をしなかった。
自分の半生はあとからするとして、いったんは水上さんへの返事を書いた。
「今は、さっきの演奏の反省をしているんだよ」
とだけ書いて、みな監視案の膝にタブレットを押し当てた。
それを見た水上さんは、内容にうなずいたように見えた。
その様子を見て、僕は安心して自分への非難の時間を始めた。
水上さんが声が聞こえないことは分かっていたのに、どうして筆談してあげなかったんだろう。
さっと書くだけで済む話なのに、ほかの人たちに気を取られてか、それすら忘れていた。
この三人の中では、一番水上さんの近くにいるはずの人なのに、それすら気を遣ってあげられないなんて。
だめな人間だなぁ。
と、自己否定をしていると、何やら水上さんがしているのが見えた。
うつむいていた視線を浮かび上がらせて、水上さんを見ると、タブレットを二人に見せていた。
何が書かれているんだろうと思って、タブレットの文字に焦点を当てる。
「諒一君は、慣れてないせいか少し音が固い印象だったよ
ロックとかには向いている音だろうけど、この曲には合わないかな
もう少しだけ、弦をはじく勢いを落としたほうがいいと思うよ」
と、的を射ているのだろう発言をしていた。
諒一は、水上さんの意見に、うなずきながら、自分の演奏を思い返しているようだった。
僕も、諒一の演奏を思い出すと、確かにギターの音が少し激しい感じがした。
でも、水上さんが指摘するまで、僕は一切気が付かなかった。
本当によく聞いているんだなって感じた。
諒一は、水上さんのタブレットを借りると、何やら悩み始めた。
水上さんになんて返事をしようか考えているんだろうか。
少しして、水上さんに返事を書きあげると、水上さんにタブレットを手渡した。
それを見た水上さんは、なんだか安心した表情をしていた。
それから、また水上さんは何かを書き始めた。
きっと僕か山縣へのアドバイスだろう。
さっきの諒一への意見を見ていると、本当によく聞いてくれているんだろうから、いいアドバイスがもらえると期待した。
けど、どうやら先にアドバイスをもらったのは、山縣みたいだった。
見穴㎞試案は、山縣へのアドバイスを書き終わると、タブレットを机の上に置いた。
ちょうど反対側に座っていた山縣は、それを何とか自分のところへ引っ張ってくると、内容を見た。
僕も、横から山縣へのアドバイスをのぞき見した。
「山縣君は、少し強弱が弱い気がするかな
諒一君までとはいかなくても、もっと強弱をつけてもいいと思うよ
特にこの曲だと、強よりも弱をしっかりと意識するだけでも、かなり変わるよ」
と書かれていた。
正直言うと、僕はあんまり山鹿の演奏を聴けていない。
どうしても、諒一や水上さんの演奏ばかりが耳に入ってしまうため、ベースの音は耳に入りにくいんだ。
だから、ベースの強弱って言われても、あんまりわからなかった。
でも、山縣の様子を見ると、それはすぐにわかった。
山縣は、受け取ったアドバイスを見ると、何かに納得した様子で、机の端をたたいていた。
もしかしたら、本当に水上さんの意見が、すごく的を射ていたのかもしれない。
さっきの水上さんのアドバイスの、審議が分からなかった僕は、とりあえずこれで山縣が納得する演奏ができたらいいって片付けてしまった。
山縣は、いったん落ち着くと、すぐに水上さんへの返事を書いた。
書き終わった返事を水上さんに渡した後も、何やら納得した様子でうなずきながら机の端をたたいていた。
水上さんも、山縣の様子や返事から、納得してもらえてうr思想だった。
そして、また何かをタブレットに書き始めた。
僕へのアドバイスは、最後にもらえることだろうから、ちょっと期待した。
実際、僕はまだまだ自分のドラムに満足していない。
うっかりしての最後のミスは置いておいても、まだまだいい音が出せる気がするんだ。
だから、何か丁度的確なアドバイスを貰えないか期待した。
すっと水上さんからタブレットが渡された。
僕は、タブレットに何が書いてあるのか、凝視した。
まるで、その筆跡から何かを探している捜査官のように。
そこに書かれていたのは
「秦野君はもうちょっと指を使ってもいいと思うよ
なんだか、腕を強引に降って音を出しているみたいで、疲れそうだなって感じたよ
もっと手首とか指で気軽にたたいた方が、楽に音が出せるよ」
と、僕が気付きもしなかった点へのアドバイスだった。
確かに、僕のたたき方は、腕だけに頼って叩いているのかもしれない。
僕自身、あんまりたたき方については、意識していないし、今のところは腕を豪快に振れば十分だと思っていた。
でも、確かに手首と指を使うっていうのはいいアイデアかもしれない。
正直、今のたたき方に問題があるのも確かだ。
今のたたき方をしていると、腕がものすごく疲れる。
なんとなく弾ける音が叩ける代わりに、腕への疲労がすごいけど、手首や指はあんまりつかれていない。
これを、指とかを駆使すれば、もっと楽にいい音が出せるようになるのかもしれない。
ドラムをやっていて、一切気が付かなかった扉への道が開いた気がした。
僕は、今の気持ちを率直に水上さんに書くことにした。
新しい可能性を気付かせてくれたし、目標に一歩近づいた気がする。
そんな気持ちを素直すぎるくらいに書いた。
「アドバイスありがとう
今すぐに実践できないから、悔しいけど、新しいドラムのたたき方を見つけた気がするよ
これがうまくいけば、本当に楽にドラムをたたけるようになるかもしれないね
本当にありがとう」
そう書いて、水上さんに渡した。
それから、僕は水上さんの僕の返事に対するリアクションを待った。
なんだか、優しそうに微笑んで、少し喜んでいるみたいだった。
それを見てから、僕は自分の手首で遊び始めた。
水上さん以外は、机の端をたたいたり、天井の角を見つめたり、手首をぶらぶらしていた。
水上さんだけが、一人だけ背筋を伸ばして、僕に温かい視線を送っていた。
でも、気が付いたときには視線をそらされていた。
どうしたんだろうか。
いや、虚脱感に囚われているといったほうがいいのかもしれない。
誰一人として、体が動かなくなってしまっているようで、異様な光景だった。
ただ一人、僕だけは自分の手の中身を確認していた。
手を握ったら何か出てこないかって確かめていたんだ。
出てこないとわかっていても、可能性に縋りたくなったんだ。
それから、だんだんとみんなが戻り始めた。
最初に諒一がギターを床に置いて立ち上がった。
それが引き金を引く指になったのか、山縣と水上さんも楽器を置いて楽な姿勢になった。
全員が戻ったのを確認してから、諒一が話を始めた。
「取り敢えずみんな、お疲れ様
第一回にしては、かなりうまくいったと思うよ
でも、反省はしなきゃいけないから、これから反省会を開こう」
と言った。
僕は、今のこの部屋の状況を見回して、場所を変えたほうがいい気がしたので、提案した。
「いったんリビングに行かない?
ちょっとお菓子でも食べながら反省会しようよ」
すると、案の定みんなから賛同が得られた。
そうと決まると、すぐに楽器の間を通ってリビングにみんな向かった。
僕は最後尾でついていって、何を亡くしたのか必死に考えた。
頭にかかるもやもやした大切な何かを忘れていることだけが分かる。
リビングに着くと、みんなそれぞれ自分の席に座った。
諒一と山縣が隣同士で、向かい合うように僕と水上さんが席を取った。
僕と水上さんは、みんなが食べるようにと、お菓子を出したり、お茶を用意した。
反省会というよりはお茶会みたいな雰囲気になってしまった。
みんなが落ち着いた雰囲気になって、リラックスしたのを確認してから、再度諒一が司会をした。
「ちょっと落ち着いたところで、反省会をしようか
今日はあんまり細かいところは言わないで、すぐに直せるところだけの指摘にとどめような」
と言って、反省会は開かれた。
とはいっても、最初は誰からも意見が出なかった。
かくいう僕も何一つ誰かへの指摘が思い浮かばなかった。
そもそもとして、しっかりと音楽を聴いていなかったわけだから、仕方ない気もするけど。
沈黙した雰囲気の中で、誰かがお茶をすする。
誰かがお菓子に手を伸ばす。
誰かが目を伏せて物思いにふける。
その一つ一つが鮮明に繰り広げられた。
みんなが完璧に固まる前に、諒一は声を出した。
「みんなから意見がないみたいだから、俺から言わせてもらうよ
まず、秦野は最後ミスったでしょ」
と、やや強めの語調で、場を活気づけつつ僕に指摘した。
まあ、このことをは予想していたことだし、慌てる様子を見せずに率直に答えた。
「サビの後にすぐに曲が終わると思わなかったんだよ
次のときには気を付けるよ」
まあ、演奏中にぼーっとしていたなんて言えないので、これしか答えられない。
すごい見にくい言い訳な気がするから、ちょっと縮こまった。
でも、特にほかの人がそれ以上言及しなくてよかった。
ふと、水上さんが僕の膝に何かを押し付けていることに気が付いた。
膝を見ると、水上さんの手から、いつものタブレットが届いていた。
どうしたんだろうと思って、タブレットに書いてある文字に視線を落とすと
「今、何を話しているの?
誰も書いてくれないから、分かんなくって」
と、質問のメッセージが書いてあった。
確かに僕たちは、誰一人として水上さんのために筆談をしなかった。
自分の半生はあとからするとして、いったんは水上さんへの返事を書いた。
「今は、さっきの演奏の反省をしているんだよ」
とだけ書いて、みな監視案の膝にタブレットを押し当てた。
それを見た水上さんは、内容にうなずいたように見えた。
その様子を見て、僕は安心して自分への非難の時間を始めた。
水上さんが声が聞こえないことは分かっていたのに、どうして筆談してあげなかったんだろう。
さっと書くだけで済む話なのに、ほかの人たちに気を取られてか、それすら忘れていた。
この三人の中では、一番水上さんの近くにいるはずの人なのに、それすら気を遣ってあげられないなんて。
だめな人間だなぁ。
と、自己否定をしていると、何やら水上さんがしているのが見えた。
うつむいていた視線を浮かび上がらせて、水上さんを見ると、タブレットを二人に見せていた。
何が書かれているんだろうと思って、タブレットの文字に焦点を当てる。
「諒一君は、慣れてないせいか少し音が固い印象だったよ
ロックとかには向いている音だろうけど、この曲には合わないかな
もう少しだけ、弦をはじく勢いを落としたほうがいいと思うよ」
と、的を射ているのだろう発言をしていた。
諒一は、水上さんの意見に、うなずきながら、自分の演奏を思い返しているようだった。
僕も、諒一の演奏を思い出すと、確かにギターの音が少し激しい感じがした。
でも、水上さんが指摘するまで、僕は一切気が付かなかった。
本当によく聞いているんだなって感じた。
諒一は、水上さんのタブレットを借りると、何やら悩み始めた。
水上さんになんて返事をしようか考えているんだろうか。
少しして、水上さんに返事を書きあげると、水上さんにタブレットを手渡した。
それを見た水上さんは、なんだか安心した表情をしていた。
それから、また水上さんは何かを書き始めた。
きっと僕か山縣へのアドバイスだろう。
さっきの諒一への意見を見ていると、本当によく聞いてくれているんだろうから、いいアドバイスがもらえると期待した。
けど、どうやら先にアドバイスをもらったのは、山縣みたいだった。
見穴㎞試案は、山縣へのアドバイスを書き終わると、タブレットを机の上に置いた。
ちょうど反対側に座っていた山縣は、それを何とか自分のところへ引っ張ってくると、内容を見た。
僕も、横から山縣へのアドバイスをのぞき見した。
「山縣君は、少し強弱が弱い気がするかな
諒一君までとはいかなくても、もっと強弱をつけてもいいと思うよ
特にこの曲だと、強よりも弱をしっかりと意識するだけでも、かなり変わるよ」
と書かれていた。
正直言うと、僕はあんまり山鹿の演奏を聴けていない。
どうしても、諒一や水上さんの演奏ばかりが耳に入ってしまうため、ベースの音は耳に入りにくいんだ。
だから、ベースの強弱って言われても、あんまりわからなかった。
でも、山縣の様子を見ると、それはすぐにわかった。
山縣は、受け取ったアドバイスを見ると、何かに納得した様子で、机の端をたたいていた。
もしかしたら、本当に水上さんの意見が、すごく的を射ていたのかもしれない。
さっきの水上さんのアドバイスの、審議が分からなかった僕は、とりあえずこれで山縣が納得する演奏ができたらいいって片付けてしまった。
山縣は、いったん落ち着くと、すぐに水上さんへの返事を書いた。
書き終わった返事を水上さんに渡した後も、何やら納得した様子でうなずきながら机の端をたたいていた。
水上さんも、山縣の様子や返事から、納得してもらえてうr思想だった。
そして、また何かをタブレットに書き始めた。
僕へのアドバイスは、最後にもらえることだろうから、ちょっと期待した。
実際、僕はまだまだ自分のドラムに満足していない。
うっかりしての最後のミスは置いておいても、まだまだいい音が出せる気がするんだ。
だから、何か丁度的確なアドバイスを貰えないか期待した。
すっと水上さんからタブレットが渡された。
僕は、タブレットに何が書いてあるのか、凝視した。
まるで、その筆跡から何かを探している捜査官のように。
そこに書かれていたのは
「秦野君はもうちょっと指を使ってもいいと思うよ
なんだか、腕を強引に降って音を出しているみたいで、疲れそうだなって感じたよ
もっと手首とか指で気軽にたたいた方が、楽に音が出せるよ」
と、僕が気付きもしなかった点へのアドバイスだった。
確かに、僕のたたき方は、腕だけに頼って叩いているのかもしれない。
僕自身、あんまりたたき方については、意識していないし、今のところは腕を豪快に振れば十分だと思っていた。
でも、確かに手首と指を使うっていうのはいいアイデアかもしれない。
正直、今のたたき方に問題があるのも確かだ。
今のたたき方をしていると、腕がものすごく疲れる。
なんとなく弾ける音が叩ける代わりに、腕への疲労がすごいけど、手首や指はあんまりつかれていない。
これを、指とかを駆使すれば、もっと楽にいい音が出せるようになるのかもしれない。
ドラムをやっていて、一切気が付かなかった扉への道が開いた気がした。
僕は、今の気持ちを率直に水上さんに書くことにした。
新しい可能性を気付かせてくれたし、目標に一歩近づいた気がする。
そんな気持ちを素直すぎるくらいに書いた。
「アドバイスありがとう
今すぐに実践できないから、悔しいけど、新しいドラムのたたき方を見つけた気がするよ
これがうまくいけば、本当に楽にドラムをたたけるようになるかもしれないね
本当にありがとう」
そう書いて、水上さんに渡した。
それから、僕は水上さんの僕の返事に対するリアクションを待った。
なんだか、優しそうに微笑んで、少し喜んでいるみたいだった。
それを見てから、僕は自分の手首で遊び始めた。
水上さん以外は、机の端をたたいたり、天井の角を見つめたり、手首をぶらぶらしていた。
水上さんだけが、一人だけ背筋を伸ばして、僕に温かい視線を送っていた。
でも、気が付いたときには視線をそらされていた。
どうしたんだろうか。
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