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文化祭に向けて
時の流れが対立を呼ぶ
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あれから、来る日も来る日もメンバーと顔を合わせて、曲の練習をした。
はじめのうちはのんびりと、すごく気楽に基礎練習をしていた。
二週間ぐらいたつと、大体本番まであと三週間ぐらいになってきて、練習の最後の通しが増えるようになった。
三週間目ぐらいからは、僕の家にいる時間も長くなってきたし、とうとうステージでの練習も始まった。
最初の方だけ見ると一見順調に見えていた練習だったけど、だんだんとうまくいかなくなってきて、焦りが起きてきた。
練習を始めて二週間目ぐらいの時、僕らバンドのメンバーは一つの悩みを抱えていた。
それは、曲の題名が決まらなかったことだ。
最初水上さんが決めてあると思っていたから、気にしていなかったんだけど、水上さんも決めてないと聞いてみんなで考えることになった。
そのころから、なんだか不穏な空気が流れ始めたんだ。
あれから一週間後の月曜日の練習の後の反省会の時に事は起こった。
その数日前から、題名を決めなくてはいけないとわかっていて、みんなで意見を出し合おうとしていた時だった。
いつもみたいにリーダー的に話を進めていた諒一が、一つの案を出した。
「じゃあ、この曲のタイトルは『青空になびく』でどう?」
と、考えてきたであろう案をホワイトボードに書きながら言った。
僕は、このタイトルは結構かっこいいと思って、賛成する言葉を言おうとしていた時だった。
山縣が僕と諒一の間に割り込んでいった。
「なんで青空なの?」
と、疑問を呈した。
諒一は、その質問を予想していたかのように応えた。
「この曲ってなんだか水色に近い色を感じるんだよ
だから、丁度いい言葉として青空かなって思った」
すると、すかさず山縣がそれにかみついた。
「僕的には、水色だったら水玉色の方が似合うと思うな
青空ってほど晴れ晴れしい曲じゃないし」
と、この会話に入っていない僕からしたら、まともそうな意見を言った。
ただ、結構いい方がきついようには感じた。
それに対して、諒一は売られた喧嘩でも買うように答えた。
「水玉色はないだろ
確かに悲しめな音楽だけど、確実に背景は夏だよ」
と山縣の意見を否定した。
そんなに言わなくてもいいんじゃないかなって思ったけど、それでも僕は口を出さないで置いた。
創作に関しては、お互いの真っ向勝負が一番いいと思ったからだ。
予想通り山縣は諒一に答えた。
「確かに背景は夏っぽさがあるかもしれないけど、これは雨の日だよ
水玉が落ちる音みたいに聞こえるし」
と、ちょっと上から目線な言い方で言った。
僕は、いったん二人を置いておいて、水上さんに一つ聞いてみることにした。
水上さんからタブレットを借りて、質問を書いて手渡した。
「今回の曲の背景って、なんか決まっているの?」
と、すごい抽象的な質問をした。
僕はまだ水上さんに、音楽の世界に入っていろんなことを聞いた話はしていなかった。
自分でも何なのかわかっていなかったから、言葉にさえできなさそうな現象だし、不可能だったかもしれないけど。
水上さんは、僕の質問を読むとちょっと悩む仕草をした。
それから、何かを考えながら僕の質問への返答を書いた。
手渡されるのかと思ったら、いったん消してもう一回書き直したのが僕の手持ちに届いた。
「春と夏の間ぐらいの季節で、晴れた日だと想って作ったよ
ただ、水たまりがあるし、その前日には雨が降ったと思うけど」
と、かなり明確な答えが返ってきた。
この曲は水上さんの妹を想った曲だから、もしかしたらその日に由来しているのかもしれない。
それとも、また何か別の日と関連しているのかもしれない。
どちらにしても、僕にとっては助かる情報をもらえた。
水上さんが言ってくれた言葉で、あの二人の論争のどちらかが完全に間違っているというわけではないとわかった。
なんかぐちゃぐちゃした言い方かもしれないけど、とにかく二人とも一応正しい。
だから、僕は彼らの論争に手出しはしないと決めた。
どちらかが作曲者の思惑とかけ離れたことを言っていたら制止していたけど、どうやらそうではないみたいだ。
でも、どちらも正しいっていうのはなかなかに厄介だ。
どちらかだけが正しければ、他方を否定してしまえば論争は終わる。
でも、どちらも正しいとなれば、論争に終着は見えない。
正義と正義の争いみたいなもので、終わりもなく果てしなく続くかもしれない。
それから、僕は水上さんに聞いておきたかったことを聞いてみた。
そのために、また水上さんからタブレットを書いて、筆談を開始した
「どうして水上さんは曲名を付けなかったの?」
と、この論争の発端に関する疑問を書いた。
僕だったら、曲は自分のもののようにしたいから、絶対に名前を付けると思う。
まあ、自分で作曲することなんてないから、分からないことなんだけれど。
すると、水上さんから彼女らしい多分模範的な回答が返ってきた。
「私一人の曲じゃないからね
みんなの曲だから、みんなに任せたんだよ」
水上さんらしい協調性とかがうかがえる文だった。
でも、僕としては少し物足りないようにも感じた。
創作をするなら、少しぐらい独善的であった方がいいと思うんだ。
そのほうがユニークな作品を作ることができるはずだから。
まあ、でも水上さんが言うことにも納得できる。
これは彼女一人の曲じゃないから、彼女だけで曲名は付けられない。
その言葉から、この論争が正しいのか僕には決められなかった。
いや、この時僕は、この論争が終わってくれた方がいいと思っていたから、終らせる手段を探していたのかもしれない。
残念ながらその手段は見つからなかったけど。
いまだに諒一と山縣は喧嘩のような口論を繰り広げている。
その横で、また一人僕は別の曲名を考えていた。
この論争の第三勢力になるために。
水上さんの言葉から考えると、僕にも話し合いに参加してほしそうだった。
だから、僕こそが決定的な曲名をどうにかして考えようと思ったんだ。
それでこの論争にピリオドを打ちたかった。
僕は頭の中であの曲を思い浮かべた。
そして、自分の頭で響く音楽で世界を創る。
曲の練習のために毎日これをやっていたら、いつの間にか簡単に入り込めるようになっていた。
自分の力で世界に入り込めるようになってからは、一人で練習もできて、すごい便利だ。
いつものように水色の世界に僕は一人で立っている。
さすがに曲が不完全だからか、少女や歌詞を再現するまでには至らなかったのが悔しい。
でも、この曲の特徴をとらえるには十分だった。
この曲のテーマと言えばなんだろうか。
水色の別れ?
蒼穹の消失?
いやこんな単調な言葉では表せない。
もっと長調で響きの豊かないい言葉があるはず。
夢?幻想?雨の日の翌日?
分け隔てられた人?最愛の人?もういない人?
いやまだまだこの曲を表すには足りない。
もっと響きが鮮やかな言葉が欲しい。
曲にふさわしい言葉を探すために、音楽世界をさまよった。
目には見えないはずの音楽と一体化しながら、言葉を選ぶっていう奇妙なことをしていた。
全身を使って、完璧な言葉を捻りだそうとした。
ドラムしか叩いてこなかった僕には、初めてのことで、頭がパンクしそうだった。
その中で、一つのフレーズが頭をよぎった。
『涙色のさよなら』
その言葉が頭にひらめいた瞬間、これだと思った。
水色で空の色にも似ている涙の色。
そして、涙の別れとして、曲のテーマとも重なる、最良の言葉じゃないんだろうか。
その言葉を忘れないように、音楽を閉じて現実に戻ってきた。
諒一と山縣は、もはやまともな話し合いをしていなかった。
ただの喧騒にすぎないなんて、回りから一蹴されそうな論争だった。
そこに僕は割り込んで、この案を押し出した。
「ちょっと二人ともごめん
今考えたんだけど、『涙色のさよなら』っていう曲名でどうかな?
色もテーマも完全にそろっていると思うんだけど」
と言って、強引にホワイトボードに書いた。
僕は、彼らからの反発を予想していたけど、帰ってきたのは真逆の言葉だった。
「俺が考えた曲名より全然いいんじゃん
俺はこのタイトルでいいと思うよ」
と、先に諒一がこのタイトルを推してくれた。
すると、それに合わせるかのように、山縣も重ねた。
「確かに色の描写もきれいで、コンパクトにまとまってるね
僕もこの案に賛成するよ」
と言ってくれた。
二人の賛成を得た僕は、この案に対して、かなり自信を持てた。
作曲者である水上さんにもちゃんと聞かないとと思って、ホワイトボードに文を書いた。
「曲名を『涙色のさよなら』にしようと思うんだけどどうかな?」
と書いて、ホワイトボードをそのまま見せた。
すると、水上さんは自分のタブレットにてきぱきと文字を書いて僕に渡した。
その反応があんまりにも早かったから、反対されたのかと思ったけど、そうではなかった。
「私はその曲名が好きだよ
なんというか、曲調にマッチしていて、最高だと思う」
と言ってくれた。
これで、この曲のタイトルは決定したんだ。
こんなわけで、だんだんと諒一と山縣の喧嘩が始まったんだ。
最初はこんなことからだったけど、だんだんとひどくなっていった。
そして、遂に事件が起こった...
はじめのうちはのんびりと、すごく気楽に基礎練習をしていた。
二週間ぐらいたつと、大体本番まであと三週間ぐらいになってきて、練習の最後の通しが増えるようになった。
三週間目ぐらいからは、僕の家にいる時間も長くなってきたし、とうとうステージでの練習も始まった。
最初の方だけ見ると一見順調に見えていた練習だったけど、だんだんとうまくいかなくなってきて、焦りが起きてきた。
練習を始めて二週間目ぐらいの時、僕らバンドのメンバーは一つの悩みを抱えていた。
それは、曲の題名が決まらなかったことだ。
最初水上さんが決めてあると思っていたから、気にしていなかったんだけど、水上さんも決めてないと聞いてみんなで考えることになった。
そのころから、なんだか不穏な空気が流れ始めたんだ。
あれから一週間後の月曜日の練習の後の反省会の時に事は起こった。
その数日前から、題名を決めなくてはいけないとわかっていて、みんなで意見を出し合おうとしていた時だった。
いつもみたいにリーダー的に話を進めていた諒一が、一つの案を出した。
「じゃあ、この曲のタイトルは『青空になびく』でどう?」
と、考えてきたであろう案をホワイトボードに書きながら言った。
僕は、このタイトルは結構かっこいいと思って、賛成する言葉を言おうとしていた時だった。
山縣が僕と諒一の間に割り込んでいった。
「なんで青空なの?」
と、疑問を呈した。
諒一は、その質問を予想していたかのように応えた。
「この曲ってなんだか水色に近い色を感じるんだよ
だから、丁度いい言葉として青空かなって思った」
すると、すかさず山縣がそれにかみついた。
「僕的には、水色だったら水玉色の方が似合うと思うな
青空ってほど晴れ晴れしい曲じゃないし」
と、この会話に入っていない僕からしたら、まともそうな意見を言った。
ただ、結構いい方がきついようには感じた。
それに対して、諒一は売られた喧嘩でも買うように答えた。
「水玉色はないだろ
確かに悲しめな音楽だけど、確実に背景は夏だよ」
と山縣の意見を否定した。
そんなに言わなくてもいいんじゃないかなって思ったけど、それでも僕は口を出さないで置いた。
創作に関しては、お互いの真っ向勝負が一番いいと思ったからだ。
予想通り山縣は諒一に答えた。
「確かに背景は夏っぽさがあるかもしれないけど、これは雨の日だよ
水玉が落ちる音みたいに聞こえるし」
と、ちょっと上から目線な言い方で言った。
僕は、いったん二人を置いておいて、水上さんに一つ聞いてみることにした。
水上さんからタブレットを借りて、質問を書いて手渡した。
「今回の曲の背景って、なんか決まっているの?」
と、すごい抽象的な質問をした。
僕はまだ水上さんに、音楽の世界に入っていろんなことを聞いた話はしていなかった。
自分でも何なのかわかっていなかったから、言葉にさえできなさそうな現象だし、不可能だったかもしれないけど。
水上さんは、僕の質問を読むとちょっと悩む仕草をした。
それから、何かを考えながら僕の質問への返答を書いた。
手渡されるのかと思ったら、いったん消してもう一回書き直したのが僕の手持ちに届いた。
「春と夏の間ぐらいの季節で、晴れた日だと想って作ったよ
ただ、水たまりがあるし、その前日には雨が降ったと思うけど」
と、かなり明確な答えが返ってきた。
この曲は水上さんの妹を想った曲だから、もしかしたらその日に由来しているのかもしれない。
それとも、また何か別の日と関連しているのかもしれない。
どちらにしても、僕にとっては助かる情報をもらえた。
水上さんが言ってくれた言葉で、あの二人の論争のどちらかが完全に間違っているというわけではないとわかった。
なんかぐちゃぐちゃした言い方かもしれないけど、とにかく二人とも一応正しい。
だから、僕は彼らの論争に手出しはしないと決めた。
どちらかが作曲者の思惑とかけ離れたことを言っていたら制止していたけど、どうやらそうではないみたいだ。
でも、どちらも正しいっていうのはなかなかに厄介だ。
どちらかだけが正しければ、他方を否定してしまえば論争は終わる。
でも、どちらも正しいとなれば、論争に終着は見えない。
正義と正義の争いみたいなもので、終わりもなく果てしなく続くかもしれない。
それから、僕は水上さんに聞いておきたかったことを聞いてみた。
そのために、また水上さんからタブレットを書いて、筆談を開始した
「どうして水上さんは曲名を付けなかったの?」
と、この論争の発端に関する疑問を書いた。
僕だったら、曲は自分のもののようにしたいから、絶対に名前を付けると思う。
まあ、自分で作曲することなんてないから、分からないことなんだけれど。
すると、水上さんから彼女らしい多分模範的な回答が返ってきた。
「私一人の曲じゃないからね
みんなの曲だから、みんなに任せたんだよ」
水上さんらしい協調性とかがうかがえる文だった。
でも、僕としては少し物足りないようにも感じた。
創作をするなら、少しぐらい独善的であった方がいいと思うんだ。
そのほうがユニークな作品を作ることができるはずだから。
まあ、でも水上さんが言うことにも納得できる。
これは彼女一人の曲じゃないから、彼女だけで曲名は付けられない。
その言葉から、この論争が正しいのか僕には決められなかった。
いや、この時僕は、この論争が終わってくれた方がいいと思っていたから、終らせる手段を探していたのかもしれない。
残念ながらその手段は見つからなかったけど。
いまだに諒一と山縣は喧嘩のような口論を繰り広げている。
その横で、また一人僕は別の曲名を考えていた。
この論争の第三勢力になるために。
水上さんの言葉から考えると、僕にも話し合いに参加してほしそうだった。
だから、僕こそが決定的な曲名をどうにかして考えようと思ったんだ。
それでこの論争にピリオドを打ちたかった。
僕は頭の中であの曲を思い浮かべた。
そして、自分の頭で響く音楽で世界を創る。
曲の練習のために毎日これをやっていたら、いつの間にか簡単に入り込めるようになっていた。
自分の力で世界に入り込めるようになってからは、一人で練習もできて、すごい便利だ。
いつものように水色の世界に僕は一人で立っている。
さすがに曲が不完全だからか、少女や歌詞を再現するまでには至らなかったのが悔しい。
でも、この曲の特徴をとらえるには十分だった。
この曲のテーマと言えばなんだろうか。
水色の別れ?
蒼穹の消失?
いやこんな単調な言葉では表せない。
もっと長調で響きの豊かないい言葉があるはず。
夢?幻想?雨の日の翌日?
分け隔てられた人?最愛の人?もういない人?
いやまだまだこの曲を表すには足りない。
もっと響きが鮮やかな言葉が欲しい。
曲にふさわしい言葉を探すために、音楽世界をさまよった。
目には見えないはずの音楽と一体化しながら、言葉を選ぶっていう奇妙なことをしていた。
全身を使って、完璧な言葉を捻りだそうとした。
ドラムしか叩いてこなかった僕には、初めてのことで、頭がパンクしそうだった。
その中で、一つのフレーズが頭をよぎった。
『涙色のさよなら』
その言葉が頭にひらめいた瞬間、これだと思った。
水色で空の色にも似ている涙の色。
そして、涙の別れとして、曲のテーマとも重なる、最良の言葉じゃないんだろうか。
その言葉を忘れないように、音楽を閉じて現実に戻ってきた。
諒一と山縣は、もはやまともな話し合いをしていなかった。
ただの喧騒にすぎないなんて、回りから一蹴されそうな論争だった。
そこに僕は割り込んで、この案を押し出した。
「ちょっと二人ともごめん
今考えたんだけど、『涙色のさよなら』っていう曲名でどうかな?
色もテーマも完全にそろっていると思うんだけど」
と言って、強引にホワイトボードに書いた。
僕は、彼らからの反発を予想していたけど、帰ってきたのは真逆の言葉だった。
「俺が考えた曲名より全然いいんじゃん
俺はこのタイトルでいいと思うよ」
と、先に諒一がこのタイトルを推してくれた。
すると、それに合わせるかのように、山縣も重ねた。
「確かに色の描写もきれいで、コンパクトにまとまってるね
僕もこの案に賛成するよ」
と言ってくれた。
二人の賛成を得た僕は、この案に対して、かなり自信を持てた。
作曲者である水上さんにもちゃんと聞かないとと思って、ホワイトボードに文を書いた。
「曲名を『涙色のさよなら』にしようと思うんだけどどうかな?」
と書いて、ホワイトボードをそのまま見せた。
すると、水上さんは自分のタブレットにてきぱきと文字を書いて僕に渡した。
その反応があんまりにも早かったから、反対されたのかと思ったけど、そうではなかった。
「私はその曲名が好きだよ
なんというか、曲調にマッチしていて、最高だと思う」
と言ってくれた。
これで、この曲のタイトルは決定したんだ。
こんなわけで、だんだんと諒一と山縣の喧嘩が始まったんだ。
最初はこんなことからだったけど、だんだんとひどくなっていった。
そして、遂に事件が起こった...
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