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文化祭に向けて
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リハーサルが終わってから、僕は迷っていた。
明日の文化祭について
一人、暗い部室の中で。
校舎の中では、各々文化祭の準備を終わらせにかかっている。
いくつかの団体だと、もう解散しているところもある。
部室の前を通る生徒の話声などが、部室を反響し続けている。
一人世界から影響を受けながら閉じ込められたみたいだ。
本当に明日の文化祭で演奏をするんだろうか。
メンバー間でけんかしているような状態じゃ、到底演奏できる気がしない。
そんなものを観客に見せるのが恥ずかしいぐらいだ。
そう考えるとやらないほうがましかもしれない。
でも、この文化祭は特別なものなんだ。
一生に一度しかないし、僕にとってはこれが最後の思い出になる予定だ。
そんな大切なものを、剣かを原因にあきらめてしまっていいんだろうか。
もっと頑張れば、ちゃんと演奏ができるんじゃないだろうか。
僕が動かないのが悪いだけなんじゃないだろうか。
僕の頭の中で、その二つの意見がぶつかり合い続けた。
まるで剣士が剣をぶつけ合うかのように、静かに火花を散らしがら、どちらも決め手がない状態だ。
後悔しない選択って言われたらやる方だろうけど、できるかどうかって言われたら微妙としか答えられない。
長い時間考えてから、僕はやっぱり一つの選択をした。
全員で楽しく文化祭をやりたい。
最後の思い出作りに、妥協はしたくない。
だから、メンバーを取り戻して、みんなで楽しく明日を迎えられるようにする。
そうと決まると、僕の行動は早かった。
まず部室を出て校舎に向かった。
校舎に入ると、とりあえず自分の教室に駆け込んだ。
きっとそこに山縣がいて、山縣がいる場所には諒一がいるはずだから。
教室の扉を勢いよく開けると、予想通りの光景がそこにはあった。
完全にセットされた迷路の間で、二人の男子生徒が見つめ合っている。
一方はきついまなざしを向けて、もう一方は泣き出しそうな眼をしていた。
「二人とも、仲直りは済んだ?」
と、あえてあっけらかんとした言い方で、二人に声をかけた。
諒一は、さっきの体からあふれ出そうなほどの怒りは落ち着いていて、少しは静かな様子で
「まだだよ
まあ、俺としてはもういいんだけどね」
と言った。
そんな諒一の背中を、泣き出しそうな目でにらみつける山縣がいた。
僕は、あえて山縣には触れずに答えた。
「まあそれならいいんだよ
こっちも何とかリハーサル終らせたけど、これから何かする?」
いつもの諒一ならきっと、脊髄反射的に練習と答えていたけど、今日はそうではなかった。
まあ、多分二人の思いを激しくぶつけて、体力も精神力も使ったんだろう。
明日のためにも、諒一が休んだ方がいいのは明白だった。
それを諒一が言うのかと思ったら、先に声を出したのは山縣だった。
「今日はもういいんじゃない?
一応僕は家で少し自主練習はするけど、あとは明日やればさ」
と、僕の質問に、諒一の大便をするかのように応えた。
僕は、諒一に視線を送ると、諒一も諒解しているみたいだった。
それが分かったら、僕のやることはあと一つだけになった。
それは、これを彼らから聞くことだ。
「それで、結局二人の口げんかとバンドの方針はどうなったの?」
ここに来てから、一番聞かなくてはいけない重要なことだ。
結局彼らが何を判断したかを、その場にいなかった僕は何一つ知らない。
まあ、この様子を見れば少しは分かるけど、それでも全貌は把握しておく必要があった。
それに、僕と水上さんの決定権は彼らに預けられているんだからさ。
質問を聞くと、二人とも苦笑を浮かべて見つめ合った。
そして、二人とも同時にゲラゲラと笑い出した。
そのなかで、話し始めたのは諒一だった。
「秦野は知ってると思うけど、リハーサルすっ飛ばしてここに来たんだよ
そしたら、山縣がここにポツンと残っててさ
それを遠巻きに見た時は、思わず笑いそうになったよ」
最初のリハーサルのくだりは山縣は知らなかったようで、驚いた顔をしていた。
最後の部分については、山縣も聞きながら笑っていた。
さっきより笑いを抑えながら、また諒一が話し出した。
「まあ、さすがにそこで笑うわけにもいかなくて、笑いが収まるまで少しの間休んだんだよ
それから、前のドアをけって、外してから教室に入ったんだ
そのほうが山縣がっびクリするかなって考えたんだけど、意外にもそうじゃなかったんだけどな」
と、諒一が武勇伝でも語るかのように語った。
山縣は、言倍にもこの話には不服はなさそうだった。
僕は、諒一に通づけるように促した。
諒一は、急に真剣な顔に戻ってまた続きを話し出した。
「俺がドアをけって入っても、山縣は全然動じなかったんだ まるで知っていたかのようにね
それから、俺は山縣に話しかけたんだよ
なんで今日のリハーサルに来なかったんだって
それからは、まあ俺も気が付かなかったことをいっぱい言われたよ」
と、最後は頭をかきながら言った。
山縣も、なんだかいろいろあったみたいで、複雑な表情をしていた。
今度は僕が促すまでもなく続きを話した。
「それから、いろんなことについて、口げんかしたよ
練習の姿勢から、過去の恋愛話までいろいろだったよ
バンドに関する話なんて、ほんの最初だけで、ほかは全然関係ないことばっかだったけどね」
というと、ここで山縣が口をはさんだ。
「まあ、口げんかなんてそんなもんだとお僕は思うよ
最終的にまとまっただけすごいと思うよ」
なんだか、諒一に反抗するというよりかは、自分たちを擁護するような言い方だった。
まあ、なんとなく二人の言いたいことはつかめてきた。
そこで、また二人に話を促すと、諒一が続けた。
「まあ、そんなこんあで、何とか分かり合えたって感じじゃないかな
このバンドは、とにかく練習して地道に進んでいくっていうのが目標だよ」
と、諒一らしいかっこいいことを言ってくれた。
山縣は、その言葉に似、首を上下させて肯定した。
僕は、当たり前のことなんだけど、一つだけ諒一に言った。
「もちろんだけど、僕は二人の出した答えに賛同するよ」
と、自分の立場を明確にした。
あの二人が、口げんかして出した答えなんだから、僕が考えるより正解に近いはずだ。
だから、僕は無条件で彼らの意見を肯定した。
本当は、水上さんの意見も欲しいところだけど、今日はこれでもう十分だ。
最後に、僕は一つデザート的な質問を彼らにした。
「今回の口げんかで感じたことってある?」
すると、二人とも声をそろえて
「案外仲いいってこと」
と言って、お互い恥ずかしそうな表情をした。
今度は、僕がそんなこれらを見て、笑いだす番だった。
その声を聴いてか、二人とも連れられて軽く笑った。
無色だった教室に、僕らの笑い声が色付けをして、一番居心地のいい場所にしてくれた。
やっぱり、これが僕らのバンドの力なのかな。
仲直りした二人の間に挟まりながら、僕らは岐路をたどった。
久しい仲間にでもあったかのように、思い出話を話しながら笑う僕は、なんだかあったかい気持ちになった。
別に肌寒いわけでもないけど、やっぱり人の温かみっていうのは、一味違うものがあるんだなって再認識した。
まあ、熱いまでいっちゃうと、それはそれでどうかなって感じだけど。
二人の間に挟まりながら、さっきまで本当に決別しそうだったのかなって思ってしまった。
本当に仲がいい二人だから、あんな感じでけんかをすることがあるとは思えない。
でも、仲がいいからこそ、お互いに自由に動いて、対立しながら進んでいたのかもって思う。
そこで僕は小首をかしげた。
これまで、僕は一回も彼らと喧嘩をしたことがない。
対立することもなかったし、対立しそうになったら避けるようにしていた。
でも、さっきの話を振り返ると、もしかして僕だけ本当の仲間になれてなかったんじゃないかなって思う。
心ではそうであってほしくないと思っても、機械的な頭がそう判断していた。
ずっと僕は自分の創作というものを、二人に任せていた気がする。
今はもう皆監視案がいるから、三人になったけど。
彼らに自分の創音を全部預けてしまっていて、自分で作ったものがなくなってしまっていないだろうか。
そう思うと、自身が急に薄れてきた。
だんだんと彼らに置いて行かれる僕の様子を見かねてか、諒一が声をかけた。
「秦野どうした?
練習で疲れたの?」
僕は、うつむき加減に首を振りながら答えた。
「急に自信がなくなっちゃってさ」
というと、諒一は僕の方に駆け寄ってきて
「急にどうしたんだよ
お前には立派なお父さんから譲り受けたドラムのセンスがあるじゃん
俺らよりもよっぽどすごいと思うよ」
と言って励ましてくれた。
すると、さらに反対側から山縣が僕の肩に手を置いていった。
「それに、秦野がいないと、僕と諒一が喧嘩して戻ってこなくなっちゃうからね」
と言ってくれた。
山縣が言ったことが気になったけど、いったんは置いておくことにした。
そして、彼らの間を全力で駆け抜けた。
すると、諒一は一瞬にして僕に追いつこうとは知ってきた。
その後ろに山縣が付いてくる。
春の肌寒い風に交じって、夏の蒸し暑い風が待っていた。
そこを切り開くように僕らは駆けていった。
明日の文化祭について
一人、暗い部室の中で。
校舎の中では、各々文化祭の準備を終わらせにかかっている。
いくつかの団体だと、もう解散しているところもある。
部室の前を通る生徒の話声などが、部室を反響し続けている。
一人世界から影響を受けながら閉じ込められたみたいだ。
本当に明日の文化祭で演奏をするんだろうか。
メンバー間でけんかしているような状態じゃ、到底演奏できる気がしない。
そんなものを観客に見せるのが恥ずかしいぐらいだ。
そう考えるとやらないほうがましかもしれない。
でも、この文化祭は特別なものなんだ。
一生に一度しかないし、僕にとってはこれが最後の思い出になる予定だ。
そんな大切なものを、剣かを原因にあきらめてしまっていいんだろうか。
もっと頑張れば、ちゃんと演奏ができるんじゃないだろうか。
僕が動かないのが悪いだけなんじゃないだろうか。
僕の頭の中で、その二つの意見がぶつかり合い続けた。
まるで剣士が剣をぶつけ合うかのように、静かに火花を散らしがら、どちらも決め手がない状態だ。
後悔しない選択って言われたらやる方だろうけど、できるかどうかって言われたら微妙としか答えられない。
長い時間考えてから、僕はやっぱり一つの選択をした。
全員で楽しく文化祭をやりたい。
最後の思い出作りに、妥協はしたくない。
だから、メンバーを取り戻して、みんなで楽しく明日を迎えられるようにする。
そうと決まると、僕の行動は早かった。
まず部室を出て校舎に向かった。
校舎に入ると、とりあえず自分の教室に駆け込んだ。
きっとそこに山縣がいて、山縣がいる場所には諒一がいるはずだから。
教室の扉を勢いよく開けると、予想通りの光景がそこにはあった。
完全にセットされた迷路の間で、二人の男子生徒が見つめ合っている。
一方はきついまなざしを向けて、もう一方は泣き出しそうな眼をしていた。
「二人とも、仲直りは済んだ?」
と、あえてあっけらかんとした言い方で、二人に声をかけた。
諒一は、さっきの体からあふれ出そうなほどの怒りは落ち着いていて、少しは静かな様子で
「まだだよ
まあ、俺としてはもういいんだけどね」
と言った。
そんな諒一の背中を、泣き出しそうな目でにらみつける山縣がいた。
僕は、あえて山縣には触れずに答えた。
「まあそれならいいんだよ
こっちも何とかリハーサル終らせたけど、これから何かする?」
いつもの諒一ならきっと、脊髄反射的に練習と答えていたけど、今日はそうではなかった。
まあ、多分二人の思いを激しくぶつけて、体力も精神力も使ったんだろう。
明日のためにも、諒一が休んだ方がいいのは明白だった。
それを諒一が言うのかと思ったら、先に声を出したのは山縣だった。
「今日はもういいんじゃない?
一応僕は家で少し自主練習はするけど、あとは明日やればさ」
と、僕の質問に、諒一の大便をするかのように応えた。
僕は、諒一に視線を送ると、諒一も諒解しているみたいだった。
それが分かったら、僕のやることはあと一つだけになった。
それは、これを彼らから聞くことだ。
「それで、結局二人の口げんかとバンドの方針はどうなったの?」
ここに来てから、一番聞かなくてはいけない重要なことだ。
結局彼らが何を判断したかを、その場にいなかった僕は何一つ知らない。
まあ、この様子を見れば少しは分かるけど、それでも全貌は把握しておく必要があった。
それに、僕と水上さんの決定権は彼らに預けられているんだからさ。
質問を聞くと、二人とも苦笑を浮かべて見つめ合った。
そして、二人とも同時にゲラゲラと笑い出した。
そのなかで、話し始めたのは諒一だった。
「秦野は知ってると思うけど、リハーサルすっ飛ばしてここに来たんだよ
そしたら、山縣がここにポツンと残っててさ
それを遠巻きに見た時は、思わず笑いそうになったよ」
最初のリハーサルのくだりは山縣は知らなかったようで、驚いた顔をしていた。
最後の部分については、山縣も聞きながら笑っていた。
さっきより笑いを抑えながら、また諒一が話し出した。
「まあ、さすがにそこで笑うわけにもいかなくて、笑いが収まるまで少しの間休んだんだよ
それから、前のドアをけって、外してから教室に入ったんだ
そのほうが山縣がっびクリするかなって考えたんだけど、意外にもそうじゃなかったんだけどな」
と、諒一が武勇伝でも語るかのように語った。
山縣は、言倍にもこの話には不服はなさそうだった。
僕は、諒一に通づけるように促した。
諒一は、急に真剣な顔に戻ってまた続きを話し出した。
「俺がドアをけって入っても、山縣は全然動じなかったんだ まるで知っていたかのようにね
それから、俺は山縣に話しかけたんだよ
なんで今日のリハーサルに来なかったんだって
それからは、まあ俺も気が付かなかったことをいっぱい言われたよ」
と、最後は頭をかきながら言った。
山縣も、なんだかいろいろあったみたいで、複雑な表情をしていた。
今度は僕が促すまでもなく続きを話した。
「それから、いろんなことについて、口げんかしたよ
練習の姿勢から、過去の恋愛話までいろいろだったよ
バンドに関する話なんて、ほんの最初だけで、ほかは全然関係ないことばっかだったけどね」
というと、ここで山縣が口をはさんだ。
「まあ、口げんかなんてそんなもんだとお僕は思うよ
最終的にまとまっただけすごいと思うよ」
なんだか、諒一に反抗するというよりかは、自分たちを擁護するような言い方だった。
まあ、なんとなく二人の言いたいことはつかめてきた。
そこで、また二人に話を促すと、諒一が続けた。
「まあ、そんなこんあで、何とか分かり合えたって感じじゃないかな
このバンドは、とにかく練習して地道に進んでいくっていうのが目標だよ」
と、諒一らしいかっこいいことを言ってくれた。
山縣は、その言葉に似、首を上下させて肯定した。
僕は、当たり前のことなんだけど、一つだけ諒一に言った。
「もちろんだけど、僕は二人の出した答えに賛同するよ」
と、自分の立場を明確にした。
あの二人が、口げんかして出した答えなんだから、僕が考えるより正解に近いはずだ。
だから、僕は無条件で彼らの意見を肯定した。
本当は、水上さんの意見も欲しいところだけど、今日はこれでもう十分だ。
最後に、僕は一つデザート的な質問を彼らにした。
「今回の口げんかで感じたことってある?」
すると、二人とも声をそろえて
「案外仲いいってこと」
と言って、お互い恥ずかしそうな表情をした。
今度は、僕がそんなこれらを見て、笑いだす番だった。
その声を聴いてか、二人とも連れられて軽く笑った。
無色だった教室に、僕らの笑い声が色付けをして、一番居心地のいい場所にしてくれた。
やっぱり、これが僕らのバンドの力なのかな。
仲直りした二人の間に挟まりながら、僕らは岐路をたどった。
久しい仲間にでもあったかのように、思い出話を話しながら笑う僕は、なんだかあったかい気持ちになった。
別に肌寒いわけでもないけど、やっぱり人の温かみっていうのは、一味違うものがあるんだなって再認識した。
まあ、熱いまでいっちゃうと、それはそれでどうかなって感じだけど。
二人の間に挟まりながら、さっきまで本当に決別しそうだったのかなって思ってしまった。
本当に仲がいい二人だから、あんな感じでけんかをすることがあるとは思えない。
でも、仲がいいからこそ、お互いに自由に動いて、対立しながら進んでいたのかもって思う。
そこで僕は小首をかしげた。
これまで、僕は一回も彼らと喧嘩をしたことがない。
対立することもなかったし、対立しそうになったら避けるようにしていた。
でも、さっきの話を振り返ると、もしかして僕だけ本当の仲間になれてなかったんじゃないかなって思う。
心ではそうであってほしくないと思っても、機械的な頭がそう判断していた。
ずっと僕は自分の創作というものを、二人に任せていた気がする。
今はもう皆監視案がいるから、三人になったけど。
彼らに自分の創音を全部預けてしまっていて、自分で作ったものがなくなってしまっていないだろうか。
そう思うと、自身が急に薄れてきた。
だんだんと彼らに置いて行かれる僕の様子を見かねてか、諒一が声をかけた。
「秦野どうした?
練習で疲れたの?」
僕は、うつむき加減に首を振りながら答えた。
「急に自信がなくなっちゃってさ」
というと、諒一は僕の方に駆け寄ってきて
「急にどうしたんだよ
お前には立派なお父さんから譲り受けたドラムのセンスがあるじゃん
俺らよりもよっぽどすごいと思うよ」
と言って励ましてくれた。
すると、さらに反対側から山縣が僕の肩に手を置いていった。
「それに、秦野がいないと、僕と諒一が喧嘩して戻ってこなくなっちゃうからね」
と言ってくれた。
山縣が言ったことが気になったけど、いったんは置いておくことにした。
そして、彼らの間を全力で駆け抜けた。
すると、諒一は一瞬にして僕に追いつこうとは知ってきた。
その後ろに山縣が付いてくる。
春の肌寒い風に交じって、夏の蒸し暑い風が待っていた。
そこを切り開くように僕らは駆けていった。
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