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1.出会い
02
大会が終わった後、俺は酒田に連れられて、ダンス部の打ち上げに参加するはめになった。
「団体戦は惜しくも3位だったけど、安藤・逢坂組、ワルツ・フォックス、優勝おめでとう!」
酒田が先輩面で偉そうに立って、ジョッキを掲げている。酒田の言葉に、『安藤・逢坂組』と呼ばれた二人が、それぞれの席でジョッキを掲げて挨拶をしている。居酒屋の半分くらいの席は、このダンス部の連中が占めている。安藤と呼ばれた男は、俺と向かいの席に座り、逢坂と呼ばれた女の子は、少し離れた女の子たちの集団の中で、笑顔を見せている。
「次は全日本だな。二人とも頑張って、ぜひ、全日本でも優勝してくれ!」
「はいっ!」
「はい」
元気よく返事をする逢坂さん。ジーパンにパーカーと、カジュアルな格好なのに、髪型はドレスを着ていた時と同じで、高々と髪をまとめ上げている。なんとも違和感がありまくり。化粧は落としているから、余計にちぐはぐな感じだ。それでも、ほぼすっぴんのような薄化粧でも、ずいぶんと美しいというのは俺でもわかる。
そして一方、落ち着いた声で返事をした安藤くんも、同じようにカジュアルな黒のTシャツに、ジーンズと、まるでペアルックみたいだ。しかし、彼も彼女同様に、がちがちに固めた髪型のせいで、これも随分と変な感じではある。そして、フロアで見てた時と違うのは、今はシルバーフレームの眼鏡をかけているということ。眼鏡のせいでクールな感じに見える。その彼の視線は、俺の後輩の酒田を真摯な瞳で見上げている。
普段の酒田を知っているだけに、ここでもやっぱり違和感しかなかった。酒田は隣や前にいる後輩たちと、試合の話や、アドバイス的なことを言っているようだが、俺にはチンプンカンプンだ。
「先輩、飲んでくださいよ」
どうにも、若者たちの中に馴染めないでいる俺に、隣に座る酒田がビールをぐいぐいと勧めてくる。
「おい、俺、そんなに強くないの、知ってるだろ?」
俺は困惑しながらグラスを差し出したが、酒田もかなり上機嫌になっているせいか、俺の言葉など聞いていない。
「ほら、安藤も飲めっ!」
「はい」
軽く腰を上げた状態で、差し出される長い腕のせいで、俺の目の前に彼のグラスがある。
「腕、長っ」
思わず、口をついて出てしまう。
「そうだろ? こいつ、腕も足も長くてな」
完全に、俺にため口を聞き始めた酒田。どんだけ機嫌がいいんだか。俺は苦笑いしてしまう。
「で、酒田もあれか、安藤くんと同じ、ああいうワルツとか踊ってたのか?」
目の前にあったポテトをつまみながら、問いかける。こいつなら、燕尾服も似合いそうだな、とチラリと思う。
「団体戦は惜しくも3位だったけど、安藤・逢坂組、ワルツ・フォックス、優勝おめでとう!」
酒田が先輩面で偉そうに立って、ジョッキを掲げている。酒田の言葉に、『安藤・逢坂組』と呼ばれた二人が、それぞれの席でジョッキを掲げて挨拶をしている。居酒屋の半分くらいの席は、このダンス部の連中が占めている。安藤と呼ばれた男は、俺と向かいの席に座り、逢坂と呼ばれた女の子は、少し離れた女の子たちの集団の中で、笑顔を見せている。
「次は全日本だな。二人とも頑張って、ぜひ、全日本でも優勝してくれ!」
「はいっ!」
「はい」
元気よく返事をする逢坂さん。ジーパンにパーカーと、カジュアルな格好なのに、髪型はドレスを着ていた時と同じで、高々と髪をまとめ上げている。なんとも違和感がありまくり。化粧は落としているから、余計にちぐはぐな感じだ。それでも、ほぼすっぴんのような薄化粧でも、ずいぶんと美しいというのは俺でもわかる。
そして一方、落ち着いた声で返事をした安藤くんも、同じようにカジュアルな黒のTシャツに、ジーンズと、まるでペアルックみたいだ。しかし、彼も彼女同様に、がちがちに固めた髪型のせいで、これも随分と変な感じではある。そして、フロアで見てた時と違うのは、今はシルバーフレームの眼鏡をかけているということ。眼鏡のせいでクールな感じに見える。その彼の視線は、俺の後輩の酒田を真摯な瞳で見上げている。
普段の酒田を知っているだけに、ここでもやっぱり違和感しかなかった。酒田は隣や前にいる後輩たちと、試合の話や、アドバイス的なことを言っているようだが、俺にはチンプンカンプンだ。
「先輩、飲んでくださいよ」
どうにも、若者たちの中に馴染めないでいる俺に、隣に座る酒田がビールをぐいぐいと勧めてくる。
「おい、俺、そんなに強くないの、知ってるだろ?」
俺は困惑しながらグラスを差し出したが、酒田もかなり上機嫌になっているせいか、俺の言葉など聞いていない。
「ほら、安藤も飲めっ!」
「はい」
軽く腰を上げた状態で、差し出される長い腕のせいで、俺の目の前に彼のグラスがある。
「腕、長っ」
思わず、口をついて出てしまう。
「そうだろ? こいつ、腕も足も長くてな」
完全に、俺にため口を聞き始めた酒田。どんだけ機嫌がいいんだか。俺は苦笑いしてしまう。
「で、酒田もあれか、安藤くんと同じ、ああいうワルツとか踊ってたのか?」
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