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8.クリスマスツリー
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心配しながら店に行ってみれば、なんのことはなく、いつも通りの濱田くんがビックリした顔で俺を出迎えてくれた。
俺もガキみたいに心配して駆けつけてしまったことが、今更ながらに照れ臭くなってくる。この寒空に汗をかくとか、本当、どれだけ必死になってんだ、と胸の内で一人でツッコミを入れてしまう。だが、濱田くんの嬉しそうな顔をみたら、その甲斐もあったかな、と思う。
俺の方はあと1時間くらいかかるという話をしたが、「待ちます。待たさせてください。いつも……待ってもらってるんですから」と、空のカゴを抱きしめながら必死に言ってくる濱田くん。その姿に、自然と笑みが零れていた。
結局、前に一度、うちのバイトに来た時に連れて行った店で待ち合わせをする約束をして、俺は百均の店をあとにした。
彼の笑顔を見て癒された俺は、駅ビルを出ると会社のある側への通路を足早に歩く。コートを着てもいない俺に、駅に向かう人々の視線が刺さる。すでに肌寒いことを実感していた俺は、コートすら羽織って出て行かなかったことを後悔しながらエスカレーターを駆け下り、会社へと小走りに向かった。
フロアについてみると、ちょうど小笠原と葛木がコートを着ているところで、やつらも仕事が一段落したようだった。
「遅かったですね」
遠藤のほうは相変わらず、眉間に皺を寄せながらパソコンに向かっていて、俺の方を見もせずに声をかけてきた。俺はさっさと自分の席についた。
「ああ」
「やっぱ、飯にでも行ってたんですか。だったら、誘ってくれてもよかったのに」
「え? あ、いや」
出ていくときに遠藤が声をかけたのは、そのことだったのか、と理解する。
「それとも、腹でも調子悪かったんですか?」
急に心配したように俺の方を向いた。長時間、俺がトイレに籠ってたとでも思ったのだろう。まぁ、そういう誤解をされてしまうのは、多少、心外ではあるが。
「いやいや、大丈夫。それより、そっちはどうなんだ?」
「あー、案の定、小島がやってくれたおかげで、手間取ってます」
「あははは」
「あははは」
遠藤と俺は乾いた笑いを、ほとんど人のいないフロアに響かせる。早めに戻ってきたつもりだったが、このままでは、濱田くんをかなり待たせてしまうことになりそうだ。
「お疲れ~」
「お先に失礼します~」
そんな俺たちの様子を見て苦笑いしながら、小笠原と葛木が帰っていった。
腕時計を見ると、すでに9時近くになっている。なんとか1時間以内に終わらせるぞ、と、俺は気合をいれて、パソコンの画面を睨みつけた。
俺もガキみたいに心配して駆けつけてしまったことが、今更ながらに照れ臭くなってくる。この寒空に汗をかくとか、本当、どれだけ必死になってんだ、と胸の内で一人でツッコミを入れてしまう。だが、濱田くんの嬉しそうな顔をみたら、その甲斐もあったかな、と思う。
俺の方はあと1時間くらいかかるという話をしたが、「待ちます。待たさせてください。いつも……待ってもらってるんですから」と、空のカゴを抱きしめながら必死に言ってくる濱田くん。その姿に、自然と笑みが零れていた。
結局、前に一度、うちのバイトに来た時に連れて行った店で待ち合わせをする約束をして、俺は百均の店をあとにした。
彼の笑顔を見て癒された俺は、駅ビルを出ると会社のある側への通路を足早に歩く。コートを着てもいない俺に、駅に向かう人々の視線が刺さる。すでに肌寒いことを実感していた俺は、コートすら羽織って出て行かなかったことを後悔しながらエスカレーターを駆け下り、会社へと小走りに向かった。
フロアについてみると、ちょうど小笠原と葛木がコートを着ているところで、やつらも仕事が一段落したようだった。
「遅かったですね」
遠藤のほうは相変わらず、眉間に皺を寄せながらパソコンに向かっていて、俺の方を見もせずに声をかけてきた。俺はさっさと自分の席についた。
「ああ」
「やっぱ、飯にでも行ってたんですか。だったら、誘ってくれてもよかったのに」
「え? あ、いや」
出ていくときに遠藤が声をかけたのは、そのことだったのか、と理解する。
「それとも、腹でも調子悪かったんですか?」
急に心配したように俺の方を向いた。長時間、俺がトイレに籠ってたとでも思ったのだろう。まぁ、そういう誤解をされてしまうのは、多少、心外ではあるが。
「いやいや、大丈夫。それより、そっちはどうなんだ?」
「あー、案の定、小島がやってくれたおかげで、手間取ってます」
「あははは」
「あははは」
遠藤と俺は乾いた笑いを、ほとんど人のいないフロアに響かせる。早めに戻ってきたつもりだったが、このままでは、濱田くんをかなり待たせてしまうことになりそうだ。
「お疲れ~」
「お先に失礼します~」
そんな俺たちの様子を見て苦笑いしながら、小笠原と葛木が帰っていった。
腕時計を見ると、すでに9時近くになっている。なんとか1時間以内に終わらせるぞ、と、俺は気合をいれて、パソコンの画面を睨みつけた。
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