JACK━セカンド━【約5人用声劇台本】

未旅kay

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3話

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JACKセカンド3話

連絡用端末が光った。

ダーウィン:「ん?……ちょっくら、行ってみようかな」

ダーウィンは部屋を出た。

ダーウィン:(M)低い地響きにも似た爆発音が、一帯にとどろいた。

ダーウィン:「何だッ!?」

遠くで巨大なムゲン体が地面を突き破るカタチで、飛び出した。

ダーウィン:「この距離で確認できるサイズって、行かないとヤバイじゃん!!」

ダーウィンはZ周波数を流しながら、ムゲン体へ走る。

ダーウィン:「………誰かいる!!」

ダーウィン:(M)民間人の女の子か!

少女:「いやあああああ」

ダーウィン:「君、ここは危険だよ!」

少女:「……お母さんが!」

ダーウィン:「……っ!」

ダーウィン:(M)少女は指をさしながら、僕の手を引いた。

少女:「こっちぃ!」

ダーウィン:(M)瓦礫の下にいるのか……ってか、ムゲン体と少しずつ距離が近づいてる。

少女:「お母さんッ!」

ダーウィン:(M)まだムゲン体は、僕らに気づいていない……。

ダーウィン:(M)気づくな!気づくな!!気づくなッ!!!!

ダーウィン:(小声)「……デカいムゲン体だな」

少女:「ここだよ」

(間)

ダーウィン:「……え?」

ダーウィンの足元の地面が崩壊する。

ダーウィン:(M)…………落ちていく。

ダーウィン:「女の子は!?」

ダーウィン:(M)少女の姿は見当たらない。

ダーウィン:「崩壊に巻き込まれなかったのなら良かったかな」

ダーウィン:(M)地面から飛び出したムゲン体の胴体が、真横に確認できた。

ダーウィン:(M)「今まで見たムゲン体で1番デカい」

ダーウィン:「地ッ下にィ、空洞が……広がってッッいるのか」

ダーウィン:「クラウソードを落下地点に……振り下ろせばッ……!Zエネルギーの衝撃波で!」

ダーウィン:(M)かろうじて、クラウソードは……抜けた!

ダーウィン:「おらああ!」

(間)

【場面転換】

ダンはゴズにクラウソードを斬り上げた。


ゴズ:「オラァ!」

ダン:「…………っぐ」

ダン:(M)Z周波で強化してるんだぞッ!

ダン:(M)俺は確かにクラウソードをジイさんの死角から、切っ先で喉笛のどぶえを狙った。

ダンは強い衝撃と共に、駐車されていたトラックの荷台へ叩き落とされた。

ゴズ:「Z周波を使っても……そんなものか」

ダン:「刀のみねですら、この威力かよ」

ゴズ:「第何部隊の何だ?」

ダン:「何でそんなことを聞く?」

ゴズ:「お主を殺してから、報告しないといかんのだ」

ダン:「ふん。教えてやろうじゃねーか!」

ダン:「絹田キヌタダン。第11部隊、部隊長だ!」

ゴズ:「ふむ。第11部隊は、相手にするなという話になっていたハズ」

ダン:「ジイさん、どうした?」

ゴズ:「今の奇襲は部隊長なだけはあるのか?」

ダン:「おい!」

ゴズ:(重く)「…………しかし」

ダン:(M)ジイさんの雰囲気が変わった?

ゴズ:「その程度か!!」

ゴズ:「……ダン。お主の名前は覚えた。わしのことは、ゴズさんと呼べ」

ダン:「さん付けなんてするかよ!」

ゴズ:「年配者はうやまうべきだ」

ダン:「は?」

一瞬で、ゴズはダンの立つトラックの横に飛び降り━━抜刀。

ゴズ:「…………ッ」

ダン:(M)見えなかった……。いつ移動したんだよ。

ダンが乗っていたトラックが真っ二つになり、爆発。

ダン:「アッツ……爆風に少し飲まれた……」

ゴズ:「わずかに反応して、飛び跳ねたか」

ゴズ:「壁を蹴った一斬ひときりは、ワシを殺しに来ていただろ。常にその姿勢でないと、ダン、数分とたぬぞ」

AI:エミット。ゼットレーイ。チートコードS。

ダン:「ああ、わかってる。Z周波数の3段階、限定解除……Z周波数ガンマ」

ダン:「ジイさん……。いいや、ゴズ。お前に見せてやるよ…Z周波の身体強化の凄さと、部隊長としての意地ってやつを!」

ゴズ:(少し小声)「そうか。見せてみろ……人のことわりから外れて生まれた、そのチカラに意味を見出して……わしに示してみろ」

ダン:(M)1分1秒でも長くゴズと互角に戦う時間を、俺によこせ。

ダン:「……………ぐっ!!」

ダンの体内を高周波数のZ周波が駆け巡った。
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