新宿情火~Flamberge~Ⅰ

坂田 零

文字の大きさ
13 / 14

LASTACT4

しおりを挟む
 鼻血をたらして後ろにのけぞるが、しのぶはまだ俺の足にしがみついてくる。

 しのぶをまた蹴り飛ばして、床に倒れたとこに馬乗りになって、俺は・・・・

 しのぶの首を両手で絞めた。

 呻き声を上げてしのぶは両足をバタバタさせて、俺の手を離そうと必死で手首をつかむ。

 だから俺は更に力を入れてしのぶの首を絞め上げた。

 どんどんと床を踏み鳴らすように抵抗してたしのぶが、数十秒後、まったく動かなくなってしまった。

「!?
しのぶ?おい!しのぶ!?」

 俺は慌ててしのぶの名前を呼んだ。

 しかし、しのぶは目を半開きにしたまま、ピクリとも動かなくなった。

 やばい・・・

 しまった・・・

 死んでる・・・

 殺してしまった・・・

 しのぶを殺してしまった・・・

 その後のことは、あまり覚えていない。

 クローゼットにあった毛布にしのぶの死体を包んだあと、慌ててレンタカーを借り、夜中にどこかの公園の林の中に捨てたような記憶がある。

 だから、生きてるはずないんだ。

 しのぶは、俺が殺したんだから。

 今、目の前にいるこの女が、しのぶであるはずがない!

 顔に垂れ下がった髪の下で、美麗が、か細い声で俺を呼んだ。

「柴田くん・・・」

「来るな!!来るな!!!」

 髪の隙間から、ぎょろっとした大きな目が俺を睨む。

 両腕が突然突き出され、やけに冷たいその指先が俺の首筋を掴んだ。

「ぎゃあああああああ!!!」

 俺の意識はそこで途切れた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

断罪された薔薇の話

倉真朔
恋愛
悪名高きロザリンドの断罪後、奇妙な病気にかかってしまった第二王子のルカ。そんなこと知るよしもなく、皇太子カイルと彼の婚約者のマーガレットはルカに元気になってもらおうと奮闘する。  ルカの切ない想いを誰が受け止めてくれるだろうか。  とても切ない物語です。  この作品は、カクヨム、小説家になろうにも掲載中。   

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

真実の愛は水晶の中に

立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。 しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。 ※AIイラスト使用 ※「なろう」にも重複投稿しています。

【完結】ジュリアはバツイチ人生を謳歌する

ariya
恋愛
エレン王国の名門貴族・アグリア伯爵家に嫁いだジュリア・アグリア(旧姓ベルティー)。 夫のアベル・アグリア伯爵は、騎士として王妃の護衛任務に没頭し、結婚翌日からほぼ別居状態。 社交界のパーティーでは妻のエスコートを代理人に任せ、父の葬儀にも顔を出さず、事務的な会話と手紙のやり取りだけの日々が続く。 ジュリアは8年間の冷遇に耐え抜いたが、ある朝の食事中、静かに切り出す。 「私たち、離婚しましょう」 アベルは絶句するが、ジュリアは淡々と不満を告げる。 どれも自分のしでかしたことにアベルは頭を抱える。 彼女はすでに離婚届と慰謝料の用意を済ませ、夫の仕事に理解を示さなかった「有責妻」として後腐れなく別れるつもりだった。 アベルは内心で反発しつつも、ジュリアの決意の固さに渋々サイン。 こうしてジュリア・アグリアは、伯爵夫人としての全てを置き去りにし、バツイチ人生を開始する。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

悪意には悪意で

12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。 私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。 ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...