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第9章︰彼等の愛した世界
第107話
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「へぇ~…。こんな場所があるなんて知らなかったなぁ…。」
街外れの海辺に、小高くなっている丘がある。その上に建てられた教会が、今回の結婚式の会場だ。
「あれ?もしかしてあなた…やだー!久しぶりー!」
後ろを振り返ると、舞踏会で着るようなドレスを身にまとった女性がこちらに手を振っていた。彼女は小走りで僕の元へ駆け寄り、腕を絡ませる。
「えっと…。すみません。どちら様でしょうか?」
「もぅー!私よ私ー!騎士学校で同じクラスだった、デイジーよ!覚えてないのー?」
正直に、覚えていないと答えるべきなのかもしれないが、僕が咄嗟に嘘をつく癖はすぐに直るものではなかった。
「あぁ…そうだったんですね。あまり面識が無かったので、気が付きませんでした。」
「えー。悲しいなー。あんなに仲良かったと思ってたの、私だけだったってことー?」
腕を掴む力が次第に強くなり、簡単には抜け出せなくなってしまった。どうやってこの場を切り抜けようか考えていると、彼女の背後から1人の男性が近付いてくる。
「ちょっとデイジー。何やってるの?」
「何って、かつての旧友と親交を深…ってあれ?あなた…。」
「しばらく会えなかった恋人を差し置いて、今出会ったばかりの男と親交を深めるって?」
「あ、あれ…?ご、ごめんなさい!人違いだったみたい!」
彼女は僕の腕を離すと、慌てて身なりを整え始めた。どうやら僕の事を、恋人の男性だと勘違いしていたらしい。
「どうやったら見間違えるの!?まさか…俺の知らない所で、浮気してたんじゃ…!」
「違うのー!誤解よ誤解!」
「じゃあ、なんで腕を組む必要が…」
「う、うわぁぁぁ!そ、そこの人達ー!ど…どいてくださーい!」
僕達が言い争っている所へ、一頭の馬が駆け寄ってきた。その背には人が乗っているが、どうやら興奮していて制御が効かなくなったらしい。
僕は女性を男性の方へ突き飛ばすと、後方に受け身を取って馬を回避した。馬はそのまま海の方へ突っ込み、大きく水しぶきをあげる。
「だ、大丈夫かデイジー!」
「な、なんとか…。」
「本当に怪我してないか?足を挫いたりは…」
「もぅー!私はそんなに、か弱くないわ!このくらい平気よ。」
「ご、ごめん…俺が悪かったよ…。」
「私の方こそごめんなさい…。もうあなたを見間違えたりしないわ!」
「デイジー!」
僕の存在を忘れたのか、仲良く抱き合う2人を見て、その場から静かに立ち去った。
馬に乗っていた人の事が気になり、海辺の方に駆け寄る。どうやら相乗りをしていたようで、水面に浮かぶ馬の他に2人の人影が見えた。
「あのー!大丈夫ですかー?」
返事は聞こえて来ないが、馬に手を添え、心配している様子が伺える。
「って、あれ?パル…フェ?」
先に海からあがってきた女性は、騎士学校の元同級生のパルフェだった。しばらく会っていなかったが、あの頃から変わらない彼女の姿に安堵する。
「フラン…?フランですか!?再会!嬉しい!」
「僕も嬉しいよ。ところで…相手の方は大丈夫?」
「心配いらない。シューは、馬の扱い慣れてる。海、泳ぐも得意。」
「え?相乗りしてたのって、パルフェとシューだったの!?」
海に漂いながら馬に寄り添う男性も、彼女と同じ同級生のシュティレだ。彼は昔から動物が好きで、よく馬の世話をしていた。
僕が騎士として復帰した頃には、既に学校を卒業していた彼等だが、現在は王国騎士ではない別の道を歩んでいる。
「シュー。馬、平気?」
「あ…うん。ご…ごめんなさい…!いきなり突っ込…」
「シュー。僕だよ僕。忘れちゃった?」
「…え?」
1度下げた頭を振り上げると、彼の赤い瞳と目が合った。以前と髪型も変わっていて、驚いた表情もよく見える。
「フラン!?な、なんで…ここに…!」
「僕もびっくりしたよ。急に馬が突っ込んできたと思ったら、2人と再会出来たんだもん。」
「私達、結婚式来た。もしかしてフランも?」
「あ、うん。ニアから招待状をもらったからね。2人も?」
「うん…。だからこうして来たんだけど…。北の港からは…距離があったから、馬を走らせて来たんだ…。」
騎士学校を卒業後、パルフェは故郷の島へ里帰りした。当時恋人だったシューは、彼女と共に島で暮らす事を決めたのだ。
彼女はスカートの裾を握りしめ、水を絞り出す。髪はそれ程濡れていないが、服は全身びしょ濡れ状態だ。
「服…濡れちゃったね。」
「ど…どうしよう…せっかく族長さんから借りたのに…。」
「というか…どうして2人とも白い服じゃないの?」
先程の恋人もそうだったが、2人の装いも白い服ではない。派手さはないものの、お揃いと思われる色鮮やかな花柄のシャツとワンピース姿だ。
「白い服?なぜ?」
「結婚式には、白い服を着ていく決まりがあるって兄から聞いたんだ。」
「確か…招待状に、服装自由…って書いてあったと思うけど…。」
「そうなの?」
改めて招待状を見てみると、確かに服装自由の文字が記載されていた。
「わ…本当だ…。」
「白い服、フランに似合う。素敵。」
「なんか…僕だけ異常に張り切ってるみたいで恥ずかしいな…。」
「そ、そんなこと…。」
「おや?君達は確か…。」
服の話をしている所へ、貴族と思われる男性が僕達の元へやって来た。
彼は今回の結婚式の主役の1人、デトワーズさんだった。
「トワさん…!お久しぶりです。今日は招待して下さって、ありがとうございます。」
「あぁ…君はニアーシャの友達の…!確か…フランくんと、パルフェちゃんと、シュティレくんだね?」
「ぼ、僕達の名前まで…覚えて下さってたんですね…。」
「当たり前じゃないか。ところで…どうしてそんなに濡れているんだい…?」
彼にこれまでの経緯を説明すると、替えの服を貸してもらえる事になった。白い服では恥ずかしいという理由で、僕も彼等と共に借りた服に着替える事にした。
「あの…これ、どうやって返せば…。」
「式が終わったら、そのまま着て行ってくれて構わないよ。」
「えっ…!?ですが…!」
「服なんて、腐るほど持っているんだ。僕のお下がりで悪いけど…どうせ持っていても着る機会はないし、折角だから貰ってくれないかい?」
「トワさんがそれでいいのなら…お言葉に甘えさせてもらいます。」
「あ…ありがとうございます…。」
「今日来てくれたお礼みたいなものさ。こんなもので喜んでくれるなら光栄だよ。」
貴族の家系に産まれた彼にとって、服の一着や二着は些細なものらしい。服については詳しくないが、着心地の良さや肌触りの違いから、質のいいものだという事がわかる。
トワさんに勧められ、式が始まる前にニアの所へ挨拶する事にした。
「あはは!あなた達って、ほんと面白いわ。」
「毎日、見てて飽きない。」
「あら…噂をすれば、ようやく来たわね。」
彼女の変わり果てた姿に、僕は言葉を失った。真っ白なドレスを身にまとい、装飾品で着飾った彼女は、僕の知っているニアではなかった。
「わぁ…!すごく似合ってるね…ニア。」
「当たり前でしょ?あたしくらいの美人なら、似合って当然よ。」
「私じゃ、着こなせない。」
「そんな事ないわよ。パルフェは、あたしの次くらいに美人だもの。」
「美人…。初めて言われた。嬉しい。」
「なによシュティレ。あんた、パルフェの事美人だと思わないの?」
「お、思ってるよ…!た…ただ…言わないだけで…。」
「言わないとわからないでしょ?たまには言葉にしなさい。じゃないと逃げられるわよ?」
「…逃げる?島は私の故郷。逃げる…他場所ない。」
「…この子なら心配ないかもしれないわね。」
「フラン。さっきから黙ってる。具合…悪い?」
「え?いや…そんな事ないよ?」
ニアは心配そうにこちらを見つめ、ゆっくりと椅子から立ち上がる。
「大丈夫?顔が赤いけど…熱でもあるんじゃ…」
彼女が僕に向かって歩み寄り、腕を伸ばす。僕は彼女から距離をとり、顔を逸らす。
「だ、大丈夫だから…!ちょっと…外の空気を吸ってくる…!」
「ちょ…フラ…!」
街外れの海辺に、小高くなっている丘がある。その上に建てられた教会が、今回の結婚式の会場だ。
「あれ?もしかしてあなた…やだー!久しぶりー!」
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「えっと…。すみません。どちら様でしょうか?」
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正直に、覚えていないと答えるべきなのかもしれないが、僕が咄嗟に嘘をつく癖はすぐに直るものではなかった。
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「あ、あれ…?ご、ごめんなさい!人違いだったみたい!」
彼女は僕の腕を離すと、慌てて身なりを整え始めた。どうやら僕の事を、恋人の男性だと勘違いしていたらしい。
「どうやったら見間違えるの!?まさか…俺の知らない所で、浮気してたんじゃ…!」
「違うのー!誤解よ誤解!」
「じゃあ、なんで腕を組む必要が…」
「う、うわぁぁぁ!そ、そこの人達ー!ど…どいてくださーい!」
僕達が言い争っている所へ、一頭の馬が駆け寄ってきた。その背には人が乗っているが、どうやら興奮していて制御が効かなくなったらしい。
僕は女性を男性の方へ突き飛ばすと、後方に受け身を取って馬を回避した。馬はそのまま海の方へ突っ込み、大きく水しぶきをあげる。
「だ、大丈夫かデイジー!」
「な、なんとか…。」
「本当に怪我してないか?足を挫いたりは…」
「もぅー!私はそんなに、か弱くないわ!このくらい平気よ。」
「ご、ごめん…俺が悪かったよ…。」
「私の方こそごめんなさい…。もうあなたを見間違えたりしないわ!」
「デイジー!」
僕の存在を忘れたのか、仲良く抱き合う2人を見て、その場から静かに立ち去った。
馬に乗っていた人の事が気になり、海辺の方に駆け寄る。どうやら相乗りをしていたようで、水面に浮かぶ馬の他に2人の人影が見えた。
「あのー!大丈夫ですかー?」
返事は聞こえて来ないが、馬に手を添え、心配している様子が伺える。
「って、あれ?パル…フェ?」
先に海からあがってきた女性は、騎士学校の元同級生のパルフェだった。しばらく会っていなかったが、あの頃から変わらない彼女の姿に安堵する。
「フラン…?フランですか!?再会!嬉しい!」
「僕も嬉しいよ。ところで…相手の方は大丈夫?」
「心配いらない。シューは、馬の扱い慣れてる。海、泳ぐも得意。」
「え?相乗りしてたのって、パルフェとシューだったの!?」
海に漂いながら馬に寄り添う男性も、彼女と同じ同級生のシュティレだ。彼は昔から動物が好きで、よく馬の世話をしていた。
僕が騎士として復帰した頃には、既に学校を卒業していた彼等だが、現在は王国騎士ではない別の道を歩んでいる。
「シュー。馬、平気?」
「あ…うん。ご…ごめんなさい…!いきなり突っ込…」
「シュー。僕だよ僕。忘れちゃった?」
「…え?」
1度下げた頭を振り上げると、彼の赤い瞳と目が合った。以前と髪型も変わっていて、驚いた表情もよく見える。
「フラン!?な、なんで…ここに…!」
「僕もびっくりしたよ。急に馬が突っ込んできたと思ったら、2人と再会出来たんだもん。」
「私達、結婚式来た。もしかしてフランも?」
「あ、うん。ニアから招待状をもらったからね。2人も?」
「うん…。だからこうして来たんだけど…。北の港からは…距離があったから、馬を走らせて来たんだ…。」
騎士学校を卒業後、パルフェは故郷の島へ里帰りした。当時恋人だったシューは、彼女と共に島で暮らす事を決めたのだ。
彼女はスカートの裾を握りしめ、水を絞り出す。髪はそれ程濡れていないが、服は全身びしょ濡れ状態だ。
「服…濡れちゃったね。」
「ど…どうしよう…せっかく族長さんから借りたのに…。」
「というか…どうして2人とも白い服じゃないの?」
先程の恋人もそうだったが、2人の装いも白い服ではない。派手さはないものの、お揃いと思われる色鮮やかな花柄のシャツとワンピース姿だ。
「白い服?なぜ?」
「結婚式には、白い服を着ていく決まりがあるって兄から聞いたんだ。」
「確か…招待状に、服装自由…って書いてあったと思うけど…。」
「そうなの?」
改めて招待状を見てみると、確かに服装自由の文字が記載されていた。
「わ…本当だ…。」
「白い服、フランに似合う。素敵。」
「なんか…僕だけ異常に張り切ってるみたいで恥ずかしいな…。」
「そ、そんなこと…。」
「おや?君達は確か…。」
服の話をしている所へ、貴族と思われる男性が僕達の元へやって来た。
彼は今回の結婚式の主役の1人、デトワーズさんだった。
「トワさん…!お久しぶりです。今日は招待して下さって、ありがとうございます。」
「あぁ…君はニアーシャの友達の…!確か…フランくんと、パルフェちゃんと、シュティレくんだね?」
「ぼ、僕達の名前まで…覚えて下さってたんですね…。」
「当たり前じゃないか。ところで…どうしてそんなに濡れているんだい…?」
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「えっ…!?ですが…!」
「服なんて、腐るほど持っているんだ。僕のお下がりで悪いけど…どうせ持っていても着る機会はないし、折角だから貰ってくれないかい?」
「トワさんがそれでいいのなら…お言葉に甘えさせてもらいます。」
「あ…ありがとうございます…。」
「今日来てくれたお礼みたいなものさ。こんなもので喜んでくれるなら光栄だよ。」
貴族の家系に産まれた彼にとって、服の一着や二着は些細なものらしい。服については詳しくないが、着心地の良さや肌触りの違いから、質のいいものだという事がわかる。
トワさんに勧められ、式が始まる前にニアの所へ挨拶する事にした。
「あはは!あなた達って、ほんと面白いわ。」
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「私じゃ、着こなせない。」
「そんな事ないわよ。パルフェは、あたしの次くらいに美人だもの。」
「美人…。初めて言われた。嬉しい。」
「なによシュティレ。あんた、パルフェの事美人だと思わないの?」
「お、思ってるよ…!た…ただ…言わないだけで…。」
「言わないとわからないでしょ?たまには言葉にしなさい。じゃないと逃げられるわよ?」
「…逃げる?島は私の故郷。逃げる…他場所ない。」
「…この子なら心配ないかもしれないわね。」
「フラン。さっきから黙ってる。具合…悪い?」
「え?いや…そんな事ないよ?」
ニアは心配そうにこちらを見つめ、ゆっくりと椅子から立ち上がる。
「大丈夫?顔が赤いけど…熱でもあるんじゃ…」
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「ちょ…フラ…!」
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