悪役令嬢はなにもしたくない

はるる

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9話

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楽しかった家族との食事が終わってしまい何もすることが無くなり、これからのことについてスカーレットは1人で考えていた

「1年後には学校にも行かなければいけない歳になるし、貴族との関わりから逃げることもできない、」

「取り敢えずは前回の知識があるので勉強については問題ありませんね」

いよいよ私がこれから何をすればいいのかもわからなくなってきましたね

溜息が止まらなくなりそうになるが、これ以上幸せが逃げたら死ぬだけでは済まなくなりそうなので止めておいた

「憂鬱になってしまったわ、空気の入れ替えでもしようかしら」

パタン、と窓を開けるとフン!フン!と勇ましい声が下から聞こえてくることに気がついた

「…」

盲点であった、前回の時には母上が死んでから父上は剣を握ら無くなっており私の記憶の中から忘れ去られていたが

父上の職業は貴族兼、近衛騎士団団長剣聖ジョセフ・リースであったことを

「母上が生きていることから今までの人生とは違うことが起きている?」

「私が剣を習うことによって前回の最悪の結果から未来を変えることができるかもしれない」

思いついたが即行動しなければ!私が学校に行く期間の間で強くなり、未来を変えるのです!

「父上ー!!!!!!!」

「スカーレット!!どうしたんだい?!パパの筋肉に見惚れた!?どうしよう俺にはマリアがいるんだぁ!!!」

私が呼び掛けたと同時に首がグリンと気持ち悪いくらいの速さで振り向き

気持ちの悪いことを言い始めたが私も少し気が動転していた為あんまり気にならなかった

「私に剣術を教えてほ」

「パパに任せておきなさい!なんでも教えてあげちゃうねー!」

父上は嬉しくてしょうがないのか剣を放り捨ててピョンピョンとその場で子供のようにはしゃいでいた

「うふふふ 父上ったらはしゃぎすぎです」

窓から離れて部屋の中に戻りふと鏡に映る自分を見た

「細過ぎるわね、少しでもぶつけたら骨でも折れそうな感じがするわ」

「これから食事量を増やして体重と筋肉を増やさなければいけませんね、」

死なない為とはいえ現在剣聖から鍛錬を付けてもらうわけですから簡単には終わらないでしょうね

先のことを考えると大変そうですがまぁ何とかなるでしょう

外でギャーギャー騒ぐ父上の声はいつ聴いても新鮮であり、これからも聴き続けていたいと純粋に思った







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