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作者の振り返り・裏話

淫魔編

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 いやあ……。淫魔編……問題章ですね。ここでゴソッとお気に入りが減ったのを今でも覚えています。当然ですよあんな話書いたら。とんでもない章です。

 淫魔編のテーマは……

「モニカにベビードールを着せたい」

 ……それだけだったんです。
 それだけだったのに、どうしてあんな悲劇が生まれてしまったのでしょうか。私は自分の手が許せません。
 だが、淫魔編をまとめあげるために捻り出した「神」と「加護の糸」の存在、そしてフォントメウのエルフの存在は、今後の話でとても重要なポイントになった。

 「神」に関しては、残念ながら不完全燃焼で完結を迎えてしまった。
 モニカが女性禁制の聖地の山をアーサーに変装して登り神に会いに行く、という話を考えていたのだが、話の展開的に書く暇がなかった。本当はもっと「神」も出したかった……。

 私は双子物語を書きながら、ずっと疑問だったことがあった。
 それは「なぜ国王と王妃は双子を殺さなかったのか」ということだ。
 それを解決してくれたのが加護の糸だった。なるほど、加護の糸で守られていたから、殺そうとしても殺せなかったのか、と。

 フォントメウのエルフと、モニカが教会編でもらった白翼狼の印がここで結びつくとは思わなかった。
 当初から白翼狼はエルフと縁が深い、という裏設定は持っていたものの、ここまで印が活躍するとは。

 他にもいろいろあった淫魔編。
 双子ファンのリアルな友人は「トラウマ回」と呼んでいた。否定はしない。
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