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作者の振り返り・裏話

決戦編

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 学院編でカトリナたちが言っていた「Sランクダンジョン」。
 これは出さないと追われないよね……ということで、無理矢理ねじ込んだダンジョン回。
 一言でいうと、この章は過去最大の絶望回だ。書くの辛すぎた。

 ここまでずっと匂わせていたのだが、とにかくこのダンジョンでは「主要人物の何人かは必ず死ぬ」話を書こうと思っていた。
 はじめは、ミント、ブルギー、クルド、サンプソンが死ぬ展開を考えていた。
 サンプソンは当初の予定では、カトリナを庇ってそのまま死んでいた。
 しかし……カミーユパーティが死なないのはあまりにもご都合主義すぎる。
 再度練り直し、辿り着いた答えが――アレだ。

 ジルの死は反乱編でとても重要な役割を担った。彼の死は侯爵とサンプソンという重要キャラの背中をあとおしするのに必要だった。そして彼のおかげで命を救われた人がもう一人いるが……それは次話で話そうと思う。

 二年間愛していたキャラの死を書くのは、思っていた以上に堪えた。寝込んで仕事を休んだほどだ。

 私には異常なほど双子ファンでいてくれているリア友がいる。その子にいつも最新話を投稿する前に、違和感がないかチェックしてもらっているのだが、ジルのシーンを送ったあと、その子も仕事に手がつかなかったと言っていた。

 自分であんな話を書いておいて、ずっと「やめて……やめてぇぇ……」と泣いていた。
 本当に本当に書いていて辛い章だった。
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