上 下
197 / 198
作者の振り返り・裏話

反乱編

しおりを挟む
 決戦編という地獄が終わった。残すは反乱編という、勝ち確ボーナスステージだ。
 北部編、決戦編と、これから死ぬキャラ、そして今後大きな役割を担うキャラについて書いていたので、双子の影が薄くてほんとうに申し訳なかった。

 しかし反乱編ではアーサーとモニカがちゃんと主人公だ。
 やはり双子はすごい。戦争という血なまぐさい話でも、彼らがいると明るくなる。
 戦争物語を書くという初挑戦に挑んだ楽しさもあり、やっと双子らし話を書けた楽しさもあり、やっと国王と王妃をこらしめられたので、作者はずっと楽しかった章だ。

 実はここでダフが死ぬ予定だった。
 一年前……ちょうど合宿編あたりに、私は「あ、この子死ぬな」と悟ったのだ。
 ずっとそのつもりで書いていた。
 だが、ジルの死に直面した私のライフはもうゼロだった。それとおそらく読者の方のライフももうゼロ……どころかたぶんすでに死んでいるのではないかと思っていた。

 そこでリア友に命乞いされたのだ。というかこの一年ずっとダフの命乞いをされていた。

「どうか……どうかダフの命だけは……」

 今まで聞く耳を持たなかった私だが、少しずつ「ダフには生きてもらおうかな……」と考え始めた。
 というのも、ダフはヴィクスを庇って死ぬ予定だった。カトリナとサンプソンを庇って死んだジルと死に方が被る上に、ダフの死がジル以上のショックを与えられるとは思えなかったのだ。

 結果、ダフは死ななくて正解だったと私は思っている。ヴィクスにダフは必要だ。
しおりを挟む

処理中です...