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合宿編:三週目・ダンジョン掃討特訓
ただいま
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「おー帰ってきたか。遅かったな」
「カミーユーーー!!!」
屋敷へ戻った双子を出迎えたのはカミーユだった。ゆったりとした普段着で葉巻を吸っている。5日ぶりに会えたカミーユにテンションが上がったアーサーとモニカは、たっぷり毒をしみ込ませた冒険者服のままカミーユに飛びついた。彼の服がジュワァァ…と溶け、見えた肌に毒が沁み込む。
「うおぉぉい!!おまえらそのきったねぇドロドロ、もしかしてバジリスクの毒じゃねえだろうな?!」
「そうだよー!!」
「そうだよーじゃねえよ!!俺じゃなかったら死んでるだろうが!!」
「カミーユだぁカミーユだぁー!」
「チッ聞いちゃいねえ」
カミーユはハァーとため息をつき、双子をひっつけたまま食堂へ向かった。毒におかされ続けてでも引きはがさないところからして、カミーユも双子が無事に帰ってきて嬉しいのだろう。バジリスクの毒よりも双子愛が勝った瞬間だった。そんな彼を見てカトリナとリアーナがニヤニヤしている。
「ぷぷ。カミーユのやつ仏頂面だけどだいぶ嬉しいみたいだなぁ」
「心なしかスキップしてるように見えるわァ」
「してねえよ!!」
「カミーユぅ~今日一緒にお風呂はいろぉー?」
「おー」
アーサーが甘えた声でお願いしてカミーユが頷くと、モニカが「ずるいー!」と頬を膨らませた。
「カミーユ~わたしともはいろぉー!」
「あほか!お前はカトリナとリアーナと入れ!」
「なんでよぉ~もうずっと我慢してるんだから一回くらい一緒に入ってくれたっていいじゃない!」
「お前と俺が一緒に風呂に入ることは今後二度とねぇ!」
「アーサー!カミーユがいじわる言うよぉ~」
「カミーユ、僕の妹いじめないでよぉ。一回くらい入ってあげてよぉ」
「アニキがなんで妹とオッサンが風呂に入るのを推奨してんだよ止めろよ」
「ぶぅ~」
「ぶぅ~」
「ブーブー鳴くんじゃねえ!」
カミーユは食堂でバナナとリンゴを引っ掴み、アーサーとモニカの口に突っ込んだ。むしゃむしゃ果物を頬張っている双子を体に引っ付けたまま浴室へ向かい、モニカを女子用風呂に放り投げ、自分はアーサーと一緒に男子用風呂へ入った。アーサーの毒まみれの服を脱がせ、体をしっかり洗ってから浴槽へ乱暴に押し込む。アーサーは久しぶりのお風呂にしあわせな吐息を漏らした。
「あ~お風呂きもちい~」
「ダンジョン潜ったあとの風呂は格別だよな」
「うん!さいこう!!」
「で?どうだった?Cランクダンジョンは」
「大変だった!雑魚がつよいし、中ボスなんてすごく大変だったー」
「だろうな。ま、二人とも無事帰って来れてよかった」
「カミーユはクラリッサとシリルとベニートと一緒にダンジョン潜ったんだよね!どうだった?」
「そうだな…。クラリッサとシリルにとっては初めてのダンジョンだったしかなり苦戦してたな。クラリッサは途中で魔力切れを起こしたが体術に切り替えて善戦してた。…腕の骨を折ったがな。シリルもかなり筋がいいな。頭がいいからすぐにダンジョンに慣れてた。ボス戦でひどい麻痺状態になって今は休んでる。ベニートは…あいつは良いな。頭が切れるし常に冷静だ。ああいうやつがパーティーにいると生存率が上がる。弓術もまあまあだしな」
「おおお~」
どうやらクラリッサとシリルもなんとかダンジョン掃討特訓を無事乗り切ったようだ。怪我はしているが命に別状はないらしい。
(それにしてもベニートのパーティってやっぱりすごいんだなあ。カトリナとリアーナもイェルドのことすっごく褒めてたし、カミーユもベニートのことべた褒めだ。なんだか嬉しいな~)
カミーユによるとジル、ダフ、ライラ、アデーレ組も全員無事に帰ってきたそうだ。さすがはA級アーチャだけあって、ライラの活躍っぷりが素晴らしかったらしい。弓術もかなりの戦力になったが、質の良い回復魔法にダフが何度も助けられていたそうだ。ダフもジルに教えてもらいながら立派に盾役を務めたようで、ジルが満足げにしていたと言っていた。あと、アデーレの作る食事にライラもダフも大喜びだったとか。ボス戦でダフがかなりの大怪我を負ったようだが、彼らにとっても今回の特訓は有意義なものとなった。
「カミーユ、明日からはどんな特訓をするの?」
「明日から2日間はまた休息だ。2日間回復に専念させて、残りはもちろん…」
「もちろんー?」
アーサーがわくわくしながらカミーユの顔を覗き込むと、彼はニィっと笑った。
「S級冒険者vsガキどもの殴り合いだ」
「カミーユーーー!!!」
屋敷へ戻った双子を出迎えたのはカミーユだった。ゆったりとした普段着で葉巻を吸っている。5日ぶりに会えたカミーユにテンションが上がったアーサーとモニカは、たっぷり毒をしみ込ませた冒険者服のままカミーユに飛びついた。彼の服がジュワァァ…と溶け、見えた肌に毒が沁み込む。
「うおぉぉい!!おまえらそのきったねぇドロドロ、もしかしてバジリスクの毒じゃねえだろうな?!」
「そうだよー!!」
「そうだよーじゃねえよ!!俺じゃなかったら死んでるだろうが!!」
「カミーユだぁカミーユだぁー!」
「チッ聞いちゃいねえ」
カミーユはハァーとため息をつき、双子をひっつけたまま食堂へ向かった。毒におかされ続けてでも引きはがさないところからして、カミーユも双子が無事に帰ってきて嬉しいのだろう。バジリスクの毒よりも双子愛が勝った瞬間だった。そんな彼を見てカトリナとリアーナがニヤニヤしている。
「ぷぷ。カミーユのやつ仏頂面だけどだいぶ嬉しいみたいだなぁ」
「心なしかスキップしてるように見えるわァ」
「してねえよ!!」
「カミーユぅ~今日一緒にお風呂はいろぉー?」
「おー」
アーサーが甘えた声でお願いしてカミーユが頷くと、モニカが「ずるいー!」と頬を膨らませた。
「カミーユ~わたしともはいろぉー!」
「あほか!お前はカトリナとリアーナと入れ!」
「なんでよぉ~もうずっと我慢してるんだから一回くらい一緒に入ってくれたっていいじゃない!」
「お前と俺が一緒に風呂に入ることは今後二度とねぇ!」
「アーサー!カミーユがいじわる言うよぉ~」
「カミーユ、僕の妹いじめないでよぉ。一回くらい入ってあげてよぉ」
「アニキがなんで妹とオッサンが風呂に入るのを推奨してんだよ止めろよ」
「ぶぅ~」
「ぶぅ~」
「ブーブー鳴くんじゃねえ!」
カミーユは食堂でバナナとリンゴを引っ掴み、アーサーとモニカの口に突っ込んだ。むしゃむしゃ果物を頬張っている双子を体に引っ付けたまま浴室へ向かい、モニカを女子用風呂に放り投げ、自分はアーサーと一緒に男子用風呂へ入った。アーサーの毒まみれの服を脱がせ、体をしっかり洗ってから浴槽へ乱暴に押し込む。アーサーは久しぶりのお風呂にしあわせな吐息を漏らした。
「あ~お風呂きもちい~」
「ダンジョン潜ったあとの風呂は格別だよな」
「うん!さいこう!!」
「で?どうだった?Cランクダンジョンは」
「大変だった!雑魚がつよいし、中ボスなんてすごく大変だったー」
「だろうな。ま、二人とも無事帰って来れてよかった」
「カミーユはクラリッサとシリルとベニートと一緒にダンジョン潜ったんだよね!どうだった?」
「そうだな…。クラリッサとシリルにとっては初めてのダンジョンだったしかなり苦戦してたな。クラリッサは途中で魔力切れを起こしたが体術に切り替えて善戦してた。…腕の骨を折ったがな。シリルもかなり筋がいいな。頭がいいからすぐにダンジョンに慣れてた。ボス戦でひどい麻痺状態になって今は休んでる。ベニートは…あいつは良いな。頭が切れるし常に冷静だ。ああいうやつがパーティーにいると生存率が上がる。弓術もまあまあだしな」
「おおお~」
どうやらクラリッサとシリルもなんとかダンジョン掃討特訓を無事乗り切ったようだ。怪我はしているが命に別状はないらしい。
(それにしてもベニートのパーティってやっぱりすごいんだなあ。カトリナとリアーナもイェルドのことすっごく褒めてたし、カミーユもベニートのことべた褒めだ。なんだか嬉しいな~)
カミーユによるとジル、ダフ、ライラ、アデーレ組も全員無事に帰ってきたそうだ。さすがはA級アーチャだけあって、ライラの活躍っぷりが素晴らしかったらしい。弓術もかなりの戦力になったが、質の良い回復魔法にダフが何度も助けられていたそうだ。ダフもジルに教えてもらいながら立派に盾役を務めたようで、ジルが満足げにしていたと言っていた。あと、アデーレの作る食事にライラもダフも大喜びだったとか。ボス戦でダフがかなりの大怪我を負ったようだが、彼らにとっても今回の特訓は有意義なものとなった。
「カミーユ、明日からはどんな特訓をするの?」
「明日から2日間はまた休息だ。2日間回復に専念させて、残りはもちろん…」
「もちろんー?」
アーサーがわくわくしながらカミーユの顔を覗き込むと、彼はニィっと笑った。
「S級冒険者vsガキどもの殴り合いだ」
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