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神とは
オノタカムイの書
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そんなこんなで妖精語の言語変換にも成功したところで、ジリスさんが戻ってきました。何処に行ってたんだろ。小脇に本を抱えてる。イメージ通りというか、本を持ってる姿が似合うな~。
「どうしたのですか?何か御用でも?」
「あぁ、いや。リオが詫びたいって言うから一緒に来たんだ。コイツだけで此処に来させて、またお嬢さんに怖い想いをさせたら申し訳ないしな」
クイっとリオさんを指さしながらそう言うウォードさん。お嬢さんて。お嬢〝ちゃん〟じゃないところがイイね!
「あぁ、成る程」
「ジリス様にもご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
「いえいえ、私は何もしておりませんし」
いつものジリスマイルでリオさんに軽く手を振っている。穏やかなジリスさんとは正反対に何やらビシッとポーズを取ってるリオさん。この人って、神官ぽくないよね。見た目的にも。
「いえっ、知らなかったとはいえ、神官たる者がとる態度では無かったと猛省しております!今後はこのような事が無いよう…」
「落ち着け」
「落ち着いてください」
めっちゃ被せ気味に二人に止められてる。なるほど。つまり、そういう人なんだな。
「はっ、はい。申し訳ありません」
「それは此方ではなく、彼女に言ってあげてください」
私のほうへと視線を促される。リオさんが一歩近付いてきたので、思わずインク瓶の陰に隠れてしまいました。全然隠れられてないけどね!
「本当に申=訳アりまセンデしタ!」
またしても90度角で謝ってくる。あまりにも勢いよすぎて粗雑感がスゴい。何か…ジリスさんがめっちゃ癒し系な、正に神官然としてるせいか、この人の残念感がハンパないな。顔はまぁまぁなのにね。
「おいおい。お嬢さんが怖がってるだろう。全く…。そんなんだからモテないんだぞ?」
「ちょっ、それは関係無いじゃないですか!」
リオさんて、モテないのか。
ギャーギャーとウォードさんに食って掛かってる。あ~、うん。これはモテないかも。
「リオ、大声は控えてください。ウォードも、からかわないでくださいね」
「はい、申し訳ありません」
「俺は事実を言っただけだぞ」
そしてまた始まる掛け合い漫才。いや、漫才じゃないけと、漫才みたいで何か笑える。
「あの、他に御用は…?」
ジリスさんは明らかに困ったふうなのに、笑顔は崩さないところが流石というか何というか。それとも、いつもこんな感じなのかな?
「ん?ああ、済まん。用はそれだけだ」
そう言うと、リオさんに向かってホラ行くぞ~とか声をかけている。本当にそれだけだったんだ…。
そのまま扉へと行く二人が、部屋を出る前に振り返り
「それじゃあな」
「失礼致しました。それと…」
私のほうを見て改めて
「本当に5メンな」
と一言ずつ告げてから出て行ったのだった。…悪い人では無いのかもしれない。神官ぽくは無いけど。もうなんていうか、残念神官。
二人が出て行ったのを見送ってると
「さて、私達も帰りましょうか」
ジリスさんに手を差しのべられたので、その上に乗る。そしてINポケット。あ~、やっぱりポケットの中ってヌクい…♡そんな感じで一人、ヌクヌクしながら帰路に着いたのでした。
家に帰ってから、ジリスさんにご飯作るから部屋で待っててと言われたんだけど、ぶっちゃけポケットの中が温かくて居心地良かったので、拒否ってみました。ただ待ってるだけってのも暇だし。まぁ、兎に角、最初はえ~とか言われたものの、別に強く否定もされずに一緒に厨房へ来てます。
意外にもコンロのような物があったりしてビックリ。
そしてジリスさんの料理の腕前にもビックリ。めっちゃ軽快に包丁使ってますよ?フランベとかしちゃってますよ?ドレッシングみたいのまで手作りしちゃってますよ?何、この人。完璧か?完璧超人か?
そのまま作った料理をササっと盛り付けて、次々にワゴンの上へ乗せていく。
一通り作り終わって、さあ、夕飯と部屋へ向かう。ここまでの流れを時間にすると、家に帰ってきてから一時間かかったかどうかってところだ。
なんって出来る男なのか、ジリスさん!
その間、お手伝いが出来るわけでもない私はただ見てるだけというね。見てるだけですよ。涎とか垂らしてないよ。本当だよ?
部屋に着いた~♫涎でアウト、お腹鳴らなくてセーフってところだよ。いや、涎もジリスさんには見えなかっただろうからセーフ!
机の上に綺麗に並べられた後、ポケットから丁寧に降ろされる。ご飯だ、わーい♫いっただきまーす♫
大変美味しゅうございました…♡
食後のお茶を飲みながら美味しさの余韻に浸っていたら、ジリスさんが本を一冊持ってきて、それを見せてきた。
「これ、なのですが…」
「はい?」
「オノタカムイの書と言います」
「どうしたのですか?何か御用でも?」
「あぁ、いや。リオが詫びたいって言うから一緒に来たんだ。コイツだけで此処に来させて、またお嬢さんに怖い想いをさせたら申し訳ないしな」
クイっとリオさんを指さしながらそう言うウォードさん。お嬢さんて。お嬢〝ちゃん〟じゃないところがイイね!
「あぁ、成る程」
「ジリス様にもご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
「いえいえ、私は何もしておりませんし」
いつものジリスマイルでリオさんに軽く手を振っている。穏やかなジリスさんとは正反対に何やらビシッとポーズを取ってるリオさん。この人って、神官ぽくないよね。見た目的にも。
「いえっ、知らなかったとはいえ、神官たる者がとる態度では無かったと猛省しております!今後はこのような事が無いよう…」
「落ち着け」
「落ち着いてください」
めっちゃ被せ気味に二人に止められてる。なるほど。つまり、そういう人なんだな。
「はっ、はい。申し訳ありません」
「それは此方ではなく、彼女に言ってあげてください」
私のほうへと視線を促される。リオさんが一歩近付いてきたので、思わずインク瓶の陰に隠れてしまいました。全然隠れられてないけどね!
「本当に申=訳アりまセンデしタ!」
またしても90度角で謝ってくる。あまりにも勢いよすぎて粗雑感がスゴい。何か…ジリスさんがめっちゃ癒し系な、正に神官然としてるせいか、この人の残念感がハンパないな。顔はまぁまぁなのにね。
「おいおい。お嬢さんが怖がってるだろう。全く…。そんなんだからモテないんだぞ?」
「ちょっ、それは関係無いじゃないですか!」
リオさんて、モテないのか。
ギャーギャーとウォードさんに食って掛かってる。あ~、うん。これはモテないかも。
「リオ、大声は控えてください。ウォードも、からかわないでくださいね」
「はい、申し訳ありません」
「俺は事実を言っただけだぞ」
そしてまた始まる掛け合い漫才。いや、漫才じゃないけと、漫才みたいで何か笑える。
「あの、他に御用は…?」
ジリスさんは明らかに困ったふうなのに、笑顔は崩さないところが流石というか何というか。それとも、いつもこんな感じなのかな?
「ん?ああ、済まん。用はそれだけだ」
そう言うと、リオさんに向かってホラ行くぞ~とか声をかけている。本当にそれだけだったんだ…。
そのまま扉へと行く二人が、部屋を出る前に振り返り
「それじゃあな」
「失礼致しました。それと…」
私のほうを見て改めて
「本当に5メンな」
と一言ずつ告げてから出て行ったのだった。…悪い人では無いのかもしれない。神官ぽくは無いけど。もうなんていうか、残念神官。
二人が出て行ったのを見送ってると
「さて、私達も帰りましょうか」
ジリスさんに手を差しのべられたので、その上に乗る。そしてINポケット。あ~、やっぱりポケットの中ってヌクい…♡そんな感じで一人、ヌクヌクしながら帰路に着いたのでした。
家に帰ってから、ジリスさんにご飯作るから部屋で待っててと言われたんだけど、ぶっちゃけポケットの中が温かくて居心地良かったので、拒否ってみました。ただ待ってるだけってのも暇だし。まぁ、兎に角、最初はえ~とか言われたものの、別に強く否定もされずに一緒に厨房へ来てます。
意外にもコンロのような物があったりしてビックリ。
そしてジリスさんの料理の腕前にもビックリ。めっちゃ軽快に包丁使ってますよ?フランベとかしちゃってますよ?ドレッシングみたいのまで手作りしちゃってますよ?何、この人。完璧か?完璧超人か?
そのまま作った料理をササっと盛り付けて、次々にワゴンの上へ乗せていく。
一通り作り終わって、さあ、夕飯と部屋へ向かう。ここまでの流れを時間にすると、家に帰ってきてから一時間かかったかどうかってところだ。
なんって出来る男なのか、ジリスさん!
その間、お手伝いが出来るわけでもない私はただ見てるだけというね。見てるだけですよ。涎とか垂らしてないよ。本当だよ?
部屋に着いた~♫涎でアウト、お腹鳴らなくてセーフってところだよ。いや、涎もジリスさんには見えなかっただろうからセーフ!
机の上に綺麗に並べられた後、ポケットから丁寧に降ろされる。ご飯だ、わーい♫いっただきまーす♫
大変美味しゅうございました…♡
食後のお茶を飲みながら美味しさの余韻に浸っていたら、ジリスさんが本を一冊持ってきて、それを見せてきた。
「これ、なのですが…」
「はい?」
「オノタカムイの書と言います」
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