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アンデッドの村
使役する者2
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障壁は前にやって成功してるんだから大丈夫だよね。後は…どうしよう。攻撃力アップとかかな。でもいくらジリスさんでも、使役者を直で殴りにはいかないよねぇ?いくかな?いや、やっぱり魔法攻撃力アップとか?…それは成り立ちとかよく解らんから無理そうだなぁ。
取り敢えず防御からやっとこう。
『障壁』
小さな声で囁くように唱える。
…うん、相変わらず発動したかどうか解り難いな、これ。前回は出来てたんだから大丈夫だとは思うけど…。ジリスさんは…何の反応も無いし、気付いてないっぽいな。まぁ、いいや。次…どうしよう。何がイイのか…。
(おっ?)
止まった?
使役してる人を見つけたんだろうか。
『プルガシオンオーラ』
ジリスさんの声だ。
魔法?何の………って何コレ、眩しい!?何で!?私、ポケットの中にいるのに、何でこんなに眩しいの!?
「なっ!?」
「誰だ!?」
同時にジリスさんの驚いた声と、謎の声も聞こえてきた。どうなってるの?
「そんな……っ。跳ね返されるなんて…っ!?」
驚愕の声が聞こえる。
跳ね返された?何が?魔法が?え、何それ、魔法が跳ね返されるとか怖っ!何の魔法が跳ね返され…た……ぁ?
あれ…?
あ!?
あああああああぁっ!!?
わ、私の〝障壁〟のせい…だったり……っ!?あの時と違って、こっちの魔法は外に出さないとダメなんじゃん!何してんの、私ぃぃいっ!
「まさか跳ね返されるとは思いませんでしたが…」
「貴様、神官か?」
『障壁解除、障壁解除、障壁解除ぉぉっ!』
またしても声が重なったせいで誰が何を言ったのやら。
『プルガシオンオーラ』
何かの呪文が聞こえる。そしてまた眩しくなるポケットの中。そして
「跳ね返されても、もう一度放てば良いだけの事」
「チッ!」
ゴメンね、ジリスさん。跳ね返されたのは私のせいです…。ていうか、誰だか判らんけど思いっきり舌打ちされてる…。ガラ悪そうな感じ?
「おい、神官。俺は別にあの村の奴等をどうこうしようとかは考えてねぇ。あるモノを探しているだけだ」
ウッソくさーい。探し物でアンデッドとか無いでしょ!
「其れを信じろと?」
ジリスさんも同じように思ったらしい。ですよねー。
「どうこうする気だったら、とっくにあの村の連中は死体になってるはずだろうが」
「成る程?」
「俺が村に直接探しに行くともっと騒ぎがデカくなる。だから代わりにコイツらを行かせただけだ。実際、大人しくしてりゃあ、こっちから襲ったりはしなかっただろう?」
…あれ?誰かが犠牲になったとか言ってなかったっけ?気のせいかな?というか、代理人がアンデッドっていう時点でもう考え方がおかしいと気付けよ。
「アンデッドが代わりという時点でもう騒ぎの元ですよ。それより…貴方のような魔族がこの大陸に何を探しに来たのかを問いたいのですが?」
やっぱり同じ事を思ったらしい…じゃなくて!
魔族!?
え?使役者って魔族だったの!?魔族って…私の中では悪者のイメージなんだけど…この世界ではどうなんだろう?昔は戦争してたって話だったけど、今は違うんだよね?
「……別に何だって良いだろう?こっちは目的のモノを見つけたら大人しく帰るつもりだしよ」
「まさか、其れで納得しろという訳では無いですよね?人知れず、アンデッドを大量に使役してまで探すようなモノを、使途不明のまま、まして犠牲者も出ている状況で見逃せとでもいうつもりですか?」
「……騒ぎを起こすつもりはねぇっつってんだろ。見て見ぬ振りをするのがお互いの為ってヤツじゃねぇか?ん?」
(怖っ!何か脅されてる気がする!)
「お互いの為、ですか?」
「そうさ。テメェが黙ってれば何も問題ない。だろ?違うかぁ?」
微かな笑い声が聞こえる…。嘲笑ってヤツだ。これやっぱり脅されてるよね?
「…申し訳ありませんが、私の立場上、見て見ぬ振りは出来ません」
「あぁ!?」
「名乗るのが遅れましたが、私はニヴルスト魔導公国魔術師団所属、司祭のジリス=リンデールと申します。どうぞお見知り置きを」
「ニヴルストの司祭…っ」
「魔族が自国領外へ出る際はその出立先の国へ使者を立てなければならない。それが決まりです。ですが…」
そんな決まりがあるのか。知らなかった。じゃなくて。ジリスさん…怖くないんだろうか。
「……………」
「魔族がこの国に来る等という話は聞いておりません。使者も立てずに入国して、何かを探している…しかも極秘に、ですか?そんな事を…国に所属している私が見ぬ振りなど出来る筈がないでしょう」
「…………っ」
「それで…何を探しているんです?」
小さな舌打ちと小さな金属音のようなモノが聞こえた。そしてそれらより少し大きめにコツンという何かを叩くような音も。
「…別に私はどちらでも良いんですよ?どちらであっても、貴方を捕まえた後で正式な書面を各国に送れば良いだけですから。……どちらにしますか?」
どちらって何!?
何と何で比べてるの!?
戦闘ですか?戦闘しちゃうんですか!?魔族でしょ?魔族なんかに勝てるの!?
取り敢えず防御からやっとこう。
『障壁』
小さな声で囁くように唱える。
…うん、相変わらず発動したかどうか解り難いな、これ。前回は出来てたんだから大丈夫だとは思うけど…。ジリスさんは…何の反応も無いし、気付いてないっぽいな。まぁ、いいや。次…どうしよう。何がイイのか…。
(おっ?)
止まった?
使役してる人を見つけたんだろうか。
『プルガシオンオーラ』
ジリスさんの声だ。
魔法?何の………って何コレ、眩しい!?何で!?私、ポケットの中にいるのに、何でこんなに眩しいの!?
「なっ!?」
「誰だ!?」
同時にジリスさんの驚いた声と、謎の声も聞こえてきた。どうなってるの?
「そんな……っ。跳ね返されるなんて…っ!?」
驚愕の声が聞こえる。
跳ね返された?何が?魔法が?え、何それ、魔法が跳ね返されるとか怖っ!何の魔法が跳ね返され…た……ぁ?
あれ…?
あ!?
あああああああぁっ!!?
わ、私の〝障壁〟のせい…だったり……っ!?あの時と違って、こっちの魔法は外に出さないとダメなんじゃん!何してんの、私ぃぃいっ!
「まさか跳ね返されるとは思いませんでしたが…」
「貴様、神官か?」
『障壁解除、障壁解除、障壁解除ぉぉっ!』
またしても声が重なったせいで誰が何を言ったのやら。
『プルガシオンオーラ』
何かの呪文が聞こえる。そしてまた眩しくなるポケットの中。そして
「跳ね返されても、もう一度放てば良いだけの事」
「チッ!」
ゴメンね、ジリスさん。跳ね返されたのは私のせいです…。ていうか、誰だか判らんけど思いっきり舌打ちされてる…。ガラ悪そうな感じ?
「おい、神官。俺は別にあの村の奴等をどうこうしようとかは考えてねぇ。あるモノを探しているだけだ」
ウッソくさーい。探し物でアンデッドとか無いでしょ!
「其れを信じろと?」
ジリスさんも同じように思ったらしい。ですよねー。
「どうこうする気だったら、とっくにあの村の連中は死体になってるはずだろうが」
「成る程?」
「俺が村に直接探しに行くともっと騒ぎがデカくなる。だから代わりにコイツらを行かせただけだ。実際、大人しくしてりゃあ、こっちから襲ったりはしなかっただろう?」
…あれ?誰かが犠牲になったとか言ってなかったっけ?気のせいかな?というか、代理人がアンデッドっていう時点でもう考え方がおかしいと気付けよ。
「アンデッドが代わりという時点でもう騒ぎの元ですよ。それより…貴方のような魔族がこの大陸に何を探しに来たのかを問いたいのですが?」
やっぱり同じ事を思ったらしい…じゃなくて!
魔族!?
え?使役者って魔族だったの!?魔族って…私の中では悪者のイメージなんだけど…この世界ではどうなんだろう?昔は戦争してたって話だったけど、今は違うんだよね?
「……別に何だって良いだろう?こっちは目的のモノを見つけたら大人しく帰るつもりだしよ」
「まさか、其れで納得しろという訳では無いですよね?人知れず、アンデッドを大量に使役してまで探すようなモノを、使途不明のまま、まして犠牲者も出ている状況で見逃せとでもいうつもりですか?」
「……騒ぎを起こすつもりはねぇっつってんだろ。見て見ぬ振りをするのがお互いの為ってヤツじゃねぇか?ん?」
(怖っ!何か脅されてる気がする!)
「お互いの為、ですか?」
「そうさ。テメェが黙ってれば何も問題ない。だろ?違うかぁ?」
微かな笑い声が聞こえる…。嘲笑ってヤツだ。これやっぱり脅されてるよね?
「…申し訳ありませんが、私の立場上、見て見ぬ振りは出来ません」
「あぁ!?」
「名乗るのが遅れましたが、私はニヴルスト魔導公国魔術師団所属、司祭のジリス=リンデールと申します。どうぞお見知り置きを」
「ニヴルストの司祭…っ」
「魔族が自国領外へ出る際はその出立先の国へ使者を立てなければならない。それが決まりです。ですが…」
そんな決まりがあるのか。知らなかった。じゃなくて。ジリスさん…怖くないんだろうか。
「……………」
「魔族がこの国に来る等という話は聞いておりません。使者も立てずに入国して、何かを探している…しかも極秘に、ですか?そんな事を…国に所属している私が見ぬ振りなど出来る筈がないでしょう」
「…………っ」
「それで…何を探しているんです?」
小さな舌打ちと小さな金属音のようなモノが聞こえた。そしてそれらより少し大きめにコツンという何かを叩くような音も。
「…別に私はどちらでも良いんですよ?どちらであっても、貴方を捕まえた後で正式な書面を各国に送れば良いだけですから。……どちらにしますか?」
どちらって何!?
何と何で比べてるの!?
戦闘ですか?戦闘しちゃうんですか!?魔族でしょ?魔族なんかに勝てるの!?
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