2つの世界の架け橋 第2巻

明人

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恋バナ

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シリーから女子会しましょ!と誘われ、リラはシルヴィアの寝室で一緒にベットに横になっていた。
「こういうのも憧れてたのよね!色々忙しくて中々時間取れなかったから嬉しいわ!」
「そうだね。女子会が二人なのがちょっと寂しいけど」
城にいる者達は8割団員。あとは宰相のクウリなど政に関わるものが数名。非戦闘員の鼠人族などが一部と城の清掃などを行うメイドが数名だ。
メイド達は女性だが、王の姉と王の婚約者に挟まれて女子会など落ち着かないだろう。
「人間と似てて魔族も女より男の方が魔力が高いし、女は子を産む大事な存在だから危険な兵団には入れようとしないのよね」
「そうなんだ。じゃあ、シリーが居てくれて良かった。そうじゃなかったら私凄く肩身が狭かったと思う」
小さく笑うリラをシリーがギュッと抱き締める。
「ところで女子会って何するの?実は私もしたことなくて」
リラの言葉にシリーがピクリと反応し、視線を彷徨わせる。
「シリー?」
いつもと様子の違う親友の様子に首を傾げれば、シリーは意を決した様子でリラに向き直る。
「リラ。恋バナしましょ!」
「...陛下となら最近特に何もないけど」
いつもゼルと進展あった!?と目を輝かせながら聞いてくるシリーに先に釘を刺す。
するとシリーはブンブンと首を左右に振った。
「違うの!私のなの!」
「え!?シリーの!?」
リラが盛大に驚くとシリーはカァと赤くなっていく。
あまりにも可愛らしい乙女の姿にリラは微笑む。
「聞かせてシリー」
「あ、あのね...」
シリーはおずおずとリラに話を始めた。
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