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8章 犠牲
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翌日も、航は授業中に居眠りをしては叱られ、仕事中には欠伸を堪えていた。今までなら、日常生活が忙しくて疲れているだけだと、さほど気にしなかっただろう。
だがあの話を聞かされてから、彼を見るたびに様々な感情が入り乱れて心がざわめく。彼はいつからあの女と関係があったのか。どんな気持ちで学校に来て、友人と話し、アルバイトをこなしていたのか。自身を汚しながら、まさか平気でいたわけではあるまい。彼が疲れて居眠りをしているのは、一回三万の仕事のせいで生活リズムが乱れているからだ。
迎えた土曜日、学校は休みだったが、亜希はいつもより二時間遅い電車に乗った。いつも通学に利用する駅で降りた頃には、時計は十時前を指していた。
あの女の台詞がでたらめだったらいい。彼は今日、ここには来ない。それが一番いい。
十分でも遅れれば、彼は来ないものとして帰ってしまおう。そう決心し、駅前に並ぶ店のショーウィンドウを覗くふりをして道路側をちらちらと窺う。四車線の道路では、引っ切り無しに車が走っている。
思いがけず、女は時間に正確だった。いや、亜希に見せつけるために、ぴったりの時間を狙ったのだろう。
十時を一分だけ過ぎた時刻、向こう側の車線で一台の車が左にウィンカーを出して停車した。赤く車高の低い車。詳しくはないので車名はわからないが、安物ではないだろう。
その車はすぐに走り去ったが、そこに取り残された彼を見て、亜希はどうしようもなく悲しくなった。あの時女が指定した時刻、その通りの場所に、来栖航は今立っている。
昨日、学校や店で会った時も変わらぬけだるさを見せていたが、今の彼からは違う種の疲れが滲んでいた。肩を落とし、少し先の地面を見つめてただ立っている。遠目にも生気が抜けた彼は、随分薄く見えた。強い風が吹けばぶれてしまうのではと思うほどに、その姿は頼りなく、儚い。
やがて彼は、一度顔を上げて空に目を向けた。空気は冷たいが、晴れた冬の空。何が見えるのだろうと亜希も見上げてみたが、綿のような雲がいくつか浮いているだけで、目立つものはなにもない。
視線を戻すと、航は歩き出していた。赤信号で立ち止まり、少しして交差点の横断歩道を渡る。
距離が縮まる。いやに心臓がどきどきと鳴る。見てはいけないものを見てしまった。そんな感情に襲われ、ともすれば逃げ出したくもなる。
道路を渡った彼は、右へ曲がってこちらへ歩いてくる。伏せ気味の視線では、気づいていない。
どうすればいい。今の彼に、いったい何を言えばいい。
何も言わず道に突っ立っていたのが不審だったのか、航は五メートルほど先で顔を上げた。
「水無瀬……」
あまり見ない、彼の驚いた顔。それが徐々に普段の彼になっていく。
「なんでここにいんの」
いつも余裕の表情で、人をナメた言動をとる来栖航。
「今日バイトだっけ」
自分は本当に、本物の彼を見ていたのだろうか。
「ううん」亜希は首を振った。「通りかかっただけです」
「ふーん」特に興味もなさそうに、彼は言う。「そっか」
「もう、帰ります。来栖くんは……」
「どうしよ。今日はバイトないしなあ。駅で飯でも食うかな」
今まで何をしていたの。答えの解っている質問を口にできない。彼が嘘をついて誤魔化す姿を見たくない。
駅へ向かう道すがら、彼は珍しく嬉しそうな顔をする。
「もうすぐ目標額になるんだ」
「春乃さんに渡す、お金ですか」
「うん。次の給料日でやっとだよ」
その笑顔が、あの写真のものと重なる。春乃と居る時の無邪気な笑顔。彼女のことを想えば、彼はこんな顔で笑うことが出来る。
「取り合えず、間に合った」
屈辱も痛みも引き受けて、自分自身を売ることだってしてみせる。
「バイトは、これからどうするんですか」
「どうしようかなあ。続ける理由もなくなるんだけど、辞めるのももったいないんだよな」
全ては、たった一人の姉のため。愛すべき彼女のため。
「まあ日雇いは辞めるよ。あーあ、しんどかった。でもその分勉強したらさ、また成績上がっちゃうよ」機嫌よく話し続ける、航。「うどんでも食おうかな。水無瀬もなんか食う? ちょっとぐらいなら奢れるよ。三百円ぐらいなら」
無意識だろう、彼は右手で左手の甲を撫でた。ガーゼは取れているが、そこには薄く火傷の痕が残っている。もしかしたら、一生取れないかもしれない傷跡が。
「いや、五百円までいいかな。今は金あるし」
その台詞に、息が詰まった。今、彼の手元には金がある。あの女から貰った金が。
「……いりません」
亜希は呟いて足を止めた。彼も立ち止まって振り返る。
「あんな人から貰ったお金に、奢られたくないです」
「何言ってんの」
「私、知ってるんです。来栖くんが何をしてそのお金を稼いだのか。誰から受け取ったのか」
「どういうこと」
「その三万円に、私は奢られたくありません」
下手に誤魔化そうとする彼の姿に苛立ち、目を丸くして驚く様子に腹が立つ。
「全部知ってるんですよ。どうして手に怪我をしたのかも、さっき車から下りてきた理由も……あの人と、どういう関係があるのかも」
精いっぱい、亜希は吐き出した。怒りと共に、どうしようもない悲しみが押し寄せてきた。目標額に達したと喜ぶ彼の姿が、哀れで虚しくて堪らなかった。その一途な愛情に壊される彼の感覚に、胸が張り裂けそうな孤独を感じた。
見る間に彼は冷めていく。少し浮足立っていた姿が嘘のように、その目は温度を失っていく。
「……そう」
「なんで自分を捨てる真似なんかするんですか。どうして自分自身を大事にしないんですか」
「俺に、そんな価値はないよ」ぼそりと、重たく冷え切った言葉の塊が転がる。「こうでもして金を稼ぐことしか、俺にはできない」
「価値がないって、春乃さんが愛するあなたに、本当に価値がないんですか。そんな人が、楓くんに説教をしてたんですか」
「うるさいな」
「自分を大事にしない人に、他人を大事にすることなんかできません」
「うるさいんだよ」
「そのお金の出所を、春乃さんに説明できるんですか!」
「うるさい!」
亜希は怒鳴り、航も怒鳴った。
「春乃春乃って、他人が俺たちのことに口出しすんじゃねえよ!」
「私は来栖くんにも全うに生きて欲しいんです!」
「まっとう?」彼はせせら笑う。「自分の世界しか知らないくせに、偉そうなこと言いやがって」
「少なくとも、こんなやり方は間違ってます!」
「おまえには関係ねえだろ!」
「関係あります!」
「なにがだよ!」
「私は……!」胸がつかえて、上手に言葉が出てこない。「私は、ただ……」
「なんだよ」
「……傷ついてほしくない、だけ」
激しい怒りと狂おしい感情に胸がいっぱいになり、これ以上声を出すと形となって零れ落ちそうだった。
自分に価値がないだなんて、そんなことを言わないで欲しい。一生残る傷なんて、身体のどこにも負って欲しくない。
両手をぎゅっと握りしめ、唇の端を戦慄かせ、視線を伏せる亜希。そんな彼女を黙って見ていた航は、やがて舌打ちした。
何も言わず、彼は踵を返して去っていく。
何ごとかと振り向く人たちの雑踏に彼が消えていくのを、亜希は見なかった。これがあの女の思惑だったのだろうか。それなら、全て思い通りだ。悲しみに打ちひしがれ、亜希は立ち尽くしたまま、涙をこらえた。
だがあの話を聞かされてから、彼を見るたびに様々な感情が入り乱れて心がざわめく。彼はいつからあの女と関係があったのか。どんな気持ちで学校に来て、友人と話し、アルバイトをこなしていたのか。自身を汚しながら、まさか平気でいたわけではあるまい。彼が疲れて居眠りをしているのは、一回三万の仕事のせいで生活リズムが乱れているからだ。
迎えた土曜日、学校は休みだったが、亜希はいつもより二時間遅い電車に乗った。いつも通学に利用する駅で降りた頃には、時計は十時前を指していた。
あの女の台詞がでたらめだったらいい。彼は今日、ここには来ない。それが一番いい。
十分でも遅れれば、彼は来ないものとして帰ってしまおう。そう決心し、駅前に並ぶ店のショーウィンドウを覗くふりをして道路側をちらちらと窺う。四車線の道路では、引っ切り無しに車が走っている。
思いがけず、女は時間に正確だった。いや、亜希に見せつけるために、ぴったりの時間を狙ったのだろう。
十時を一分だけ過ぎた時刻、向こう側の車線で一台の車が左にウィンカーを出して停車した。赤く車高の低い車。詳しくはないので車名はわからないが、安物ではないだろう。
その車はすぐに走り去ったが、そこに取り残された彼を見て、亜希はどうしようもなく悲しくなった。あの時女が指定した時刻、その通りの場所に、来栖航は今立っている。
昨日、学校や店で会った時も変わらぬけだるさを見せていたが、今の彼からは違う種の疲れが滲んでいた。肩を落とし、少し先の地面を見つめてただ立っている。遠目にも生気が抜けた彼は、随分薄く見えた。強い風が吹けばぶれてしまうのではと思うほどに、その姿は頼りなく、儚い。
やがて彼は、一度顔を上げて空に目を向けた。空気は冷たいが、晴れた冬の空。何が見えるのだろうと亜希も見上げてみたが、綿のような雲がいくつか浮いているだけで、目立つものはなにもない。
視線を戻すと、航は歩き出していた。赤信号で立ち止まり、少しして交差点の横断歩道を渡る。
距離が縮まる。いやに心臓がどきどきと鳴る。見てはいけないものを見てしまった。そんな感情に襲われ、ともすれば逃げ出したくもなる。
道路を渡った彼は、右へ曲がってこちらへ歩いてくる。伏せ気味の視線では、気づいていない。
どうすればいい。今の彼に、いったい何を言えばいい。
何も言わず道に突っ立っていたのが不審だったのか、航は五メートルほど先で顔を上げた。
「水無瀬……」
あまり見ない、彼の驚いた顔。それが徐々に普段の彼になっていく。
「なんでここにいんの」
いつも余裕の表情で、人をナメた言動をとる来栖航。
「今日バイトだっけ」
自分は本当に、本物の彼を見ていたのだろうか。
「ううん」亜希は首を振った。「通りかかっただけです」
「ふーん」特に興味もなさそうに、彼は言う。「そっか」
「もう、帰ります。来栖くんは……」
「どうしよ。今日はバイトないしなあ。駅で飯でも食うかな」
今まで何をしていたの。答えの解っている質問を口にできない。彼が嘘をついて誤魔化す姿を見たくない。
駅へ向かう道すがら、彼は珍しく嬉しそうな顔をする。
「もうすぐ目標額になるんだ」
「春乃さんに渡す、お金ですか」
「うん。次の給料日でやっとだよ」
その笑顔が、あの写真のものと重なる。春乃と居る時の無邪気な笑顔。彼女のことを想えば、彼はこんな顔で笑うことが出来る。
「取り合えず、間に合った」
屈辱も痛みも引き受けて、自分自身を売ることだってしてみせる。
「バイトは、これからどうするんですか」
「どうしようかなあ。続ける理由もなくなるんだけど、辞めるのももったいないんだよな」
全ては、たった一人の姉のため。愛すべき彼女のため。
「まあ日雇いは辞めるよ。あーあ、しんどかった。でもその分勉強したらさ、また成績上がっちゃうよ」機嫌よく話し続ける、航。「うどんでも食おうかな。水無瀬もなんか食う? ちょっとぐらいなら奢れるよ。三百円ぐらいなら」
無意識だろう、彼は右手で左手の甲を撫でた。ガーゼは取れているが、そこには薄く火傷の痕が残っている。もしかしたら、一生取れないかもしれない傷跡が。
「いや、五百円までいいかな。今は金あるし」
その台詞に、息が詰まった。今、彼の手元には金がある。あの女から貰った金が。
「……いりません」
亜希は呟いて足を止めた。彼も立ち止まって振り返る。
「あんな人から貰ったお金に、奢られたくないです」
「何言ってんの」
「私、知ってるんです。来栖くんが何をしてそのお金を稼いだのか。誰から受け取ったのか」
「どういうこと」
「その三万円に、私は奢られたくありません」
下手に誤魔化そうとする彼の姿に苛立ち、目を丸くして驚く様子に腹が立つ。
「全部知ってるんですよ。どうして手に怪我をしたのかも、さっき車から下りてきた理由も……あの人と、どういう関係があるのかも」
精いっぱい、亜希は吐き出した。怒りと共に、どうしようもない悲しみが押し寄せてきた。目標額に達したと喜ぶ彼の姿が、哀れで虚しくて堪らなかった。その一途な愛情に壊される彼の感覚に、胸が張り裂けそうな孤独を感じた。
見る間に彼は冷めていく。少し浮足立っていた姿が嘘のように、その目は温度を失っていく。
「……そう」
「なんで自分を捨てる真似なんかするんですか。どうして自分自身を大事にしないんですか」
「俺に、そんな価値はないよ」ぼそりと、重たく冷え切った言葉の塊が転がる。「こうでもして金を稼ぐことしか、俺にはできない」
「価値がないって、春乃さんが愛するあなたに、本当に価値がないんですか。そんな人が、楓くんに説教をしてたんですか」
「うるさいな」
「自分を大事にしない人に、他人を大事にすることなんかできません」
「うるさいんだよ」
「そのお金の出所を、春乃さんに説明できるんですか!」
「うるさい!」
亜希は怒鳴り、航も怒鳴った。
「春乃春乃って、他人が俺たちのことに口出しすんじゃねえよ!」
「私は来栖くんにも全うに生きて欲しいんです!」
「まっとう?」彼はせせら笑う。「自分の世界しか知らないくせに、偉そうなこと言いやがって」
「少なくとも、こんなやり方は間違ってます!」
「おまえには関係ねえだろ!」
「関係あります!」
「なにがだよ!」
「私は……!」胸がつかえて、上手に言葉が出てこない。「私は、ただ……」
「なんだよ」
「……傷ついてほしくない、だけ」
激しい怒りと狂おしい感情に胸がいっぱいになり、これ以上声を出すと形となって零れ落ちそうだった。
自分に価値がないだなんて、そんなことを言わないで欲しい。一生残る傷なんて、身体のどこにも負って欲しくない。
両手をぎゅっと握りしめ、唇の端を戦慄かせ、視線を伏せる亜希。そんな彼女を黙って見ていた航は、やがて舌打ちした。
何も言わず、彼は踵を返して去っていく。
何ごとかと振り向く人たちの雑踏に彼が消えていくのを、亜希は見なかった。これがあの女の思惑だったのだろうか。それなら、全て思い通りだ。悲しみに打ちひしがれ、亜希は立ち尽くしたまま、涙をこらえた。
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