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一章:変身ヒーローの転生
第四話:変身ヒーローは王宮騎士に連行される(後編)
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俺とペルデルは身支度を終えて孤児院の外で待つザクの元へと向かう。
しかし孤児院の子供たちは俺とペルデルを中々離してくれなかった。
「皆聞いて、私は勇者の適正職を神様から授かったわ。でも私は正直勇者なんてどうでもいいの……でも私は今すごく勇者に選ばれて嬉しいのよ。なんでかわかる?」
子供たちは答えれず首を横に振る。
「悪い人たちを私の手でケチョンケチョンにしてやれるからよ!」拳を突き上げ笑いながらペルデルは言い切った。
「聞いて、私はね。みんなと離れるのがとても寂しくて本当はさっきまで泣いてたわ!」そういえば少しだけ目が腫れている。
「でもね、みんなが教会の奴らや貴族の連中に物の様に扱われるのがもっと嫌。
勇者って聞いたら普通モンスターや魔王やらを倒すためにあるかも知れないのだけれど、私は孤児院の皆んなを変態どもから守るために旅立つの!」
子供たちはそっと服から手を離してくれた。
「サンも何か言いなさいよね」
ペルデルからの突然の振りに少々戸惑ってしまった。
「俺は勝手に森に入っちゃっただけだしなぁ~……」
この言葉を聞いた子供たちは「何で森なんか入ったんだ」と涙目に怒り始めた。
「あんた馬鹿じゃないの?」ペルデルにも珍しく呆れられてしまった。
「俺は馬鹿だから。ペルデルとは違って元々から強くなりたかった。何でも守れる正義の味方になりたいと思っていたんだ。
今までただ優しいだけの人生だったけど。
でもそれじゃ何も守れないって急に思ったんだ……うまくいえないけどペルデルは一人だったら口より先に手が出るからさ、俺が一緒に行ってあげてさ、ホラ、あれあれ監視監視」
「何よそれ、私より弱いのに変なの」
ペルデルに背中を強く叩かれた。皆んなもそれを見て笑う。俺とペルデルはそれを見て急いで外へ向かった。
子供たちは泣きそうな顔ではあるが元気な笑顔で大きく手を振って送り出してくれている。
「またね!」
いつまた帰れるかなんてわからないけど、また再会があると信じて俺とペルデルは大きな声で最後に言った。
* * * * *
「ペルデル、サン。二人とも準備はよろしいですか?」
「大丈夫よ」マザーの声にペルデルは応える。
ザクだけでなくマザーとシスターたちも既に孤児院の外で待ってくれていた様だ。
「なんだ嬢ちゃん泣いたのか?意外と乙女な所もあるんだな」
「ホント無神経なゴリラね!さっさと連れていきなさいよ!」
ザクはペルデルのその姿が見れてよほど嬉しいのか笑いが止まらない。
「私も連れてって!」孤児院の玄関から声がした。
振り返るとそこにはナナがいた。
「私も連れてって!私も昔森に入ったよ?私も連れてって」ナナは松葉杖を突きながら急いでこちらに向かってきた。
背中に鞄を背負っている。
「ナナ。あなたはいけませんよ。ついこないだまで一人では移動することもーー」マザーが全てをナナに伝え終わる前にペルデルがナナの元へと走る。
するとペルデルはナナの松葉杖を取り上げてザクの元へと掘り投げた。ナナは大きく倒れてしまう。
「可愛い可愛いナナ。あなたが来てくれて本当に嬉しい……でもダメ。こんなに簡単に倒れちゃうんだもん」
「ペルデル!何してーー」
「ーー黙って!」ペルデルはシスターの言葉を止めた。
「ペルデルはいいよね。賢いしさ、体も元気で……あの日連れて行かれたのが私じゃなくてペルデルだったらそこに立っていたのは私だったのかな?」ナナはペルデルを見上げて話す。
「……そうかもね」
「ずるいよ。ペルデルはズルすぎる。
サン、知ってる?私が連れて行かれたあの日。本当ならペルデルが連れて行かれる筈だったんだよ?」
「……」ペルデルは強く拳を握る。
「サンを連れて行かないで……ペルデルは私の足だけじゃなくてサンも奪っていくの?」
ペルデルは何も言い返さなかった。見兼ねたザクが足元にある松葉杖を拾いナナの元へと歩み寄る。
「嬢ちゃん、ガッツがあるじゃないか。よくここまで来れたよ」ザクはナナを起こして松葉杖を渡す。
「あなたも嫌い。空気読めなくてデカくて陰湿で口が臭くて体臭も嫌」軽蔑した眼差しでザクを見る。
「……勇者の嬢ちゃん、小僧、もう行くぞ」ナナの言葉には応じなかった。
「ペルデル……今の話、ペルデの代わりにナナがって話は本当なのか?」
ペルデルは俺の問いに何も答えない。こちらを見ようともしない。
「マザー、知ってたのか?」マザーも驚いた顔をしている。
「小僧!行くぞ!」ザクが俺の右手を強く引き、馬車へと連れて行こうとする。
「離せよ!ペルデル!ペルデル!」ペルデルは引きずられる俺を遠い目でみているが呼びかけても何も応じない。
なんでペルデルは何も言わないんだ。なんでナナを傷付ける様なやり方でしか遠ざけてやらないんだ。なんとも言えないもどかしさで怒りが込み上げる。
「ナナァァ!その話は本当なのか!?」ナナの姿がペルデルと重なって見えず。
ナナの声は掠れていて上手く聞き取れない。
こんな時に前世の記憶が頭を過る。
俺とトコヤミの様だ。変身ヒーローとして互いに協力し合ってい戦っていた頃は辛い戦いの中でも充実した感覚があった。
敵対勢力との戦いの中、俺に目掛けて放たれた攻撃に気付けずにいた。それに気付いたトコヤミは俺を突き飛ばして敵からの攻撃を庇った。
トコヤミは意識不明の重症となる。命は取り止め無事に目を覚ましたが、その日を境に俺とトコヤミは意見が食い違い関係が悪化し敵対する事となった。
彼女に何の変化があったのかはわからない。
しかし今目の前に起きているペルデルとナナの現状は当時の自分たちに似ていてもどかしさを感じる。
怒りが俺の喉を熱くさせる。
このままここを離れてたまるもんか。
「変身ッ!」周囲に響く変身という言葉。皆の視線が俺に集まる。
昔からそうだった。何か困ったら咄嗟に口にした。俺は後悔をしたくない。同じ過ちを繰り返さない!
しかし孤児院の子供たちは俺とペルデルを中々離してくれなかった。
「皆聞いて、私は勇者の適正職を神様から授かったわ。でも私は正直勇者なんてどうでもいいの……でも私は今すごく勇者に選ばれて嬉しいのよ。なんでかわかる?」
子供たちは答えれず首を横に振る。
「悪い人たちを私の手でケチョンケチョンにしてやれるからよ!」拳を突き上げ笑いながらペルデルは言い切った。
「聞いて、私はね。みんなと離れるのがとても寂しくて本当はさっきまで泣いてたわ!」そういえば少しだけ目が腫れている。
「でもね、みんなが教会の奴らや貴族の連中に物の様に扱われるのがもっと嫌。
勇者って聞いたら普通モンスターや魔王やらを倒すためにあるかも知れないのだけれど、私は孤児院の皆んなを変態どもから守るために旅立つの!」
子供たちはそっと服から手を離してくれた。
「サンも何か言いなさいよね」
ペルデルからの突然の振りに少々戸惑ってしまった。
「俺は勝手に森に入っちゃっただけだしなぁ~……」
この言葉を聞いた子供たちは「何で森なんか入ったんだ」と涙目に怒り始めた。
「あんた馬鹿じゃないの?」ペルデルにも珍しく呆れられてしまった。
「俺は馬鹿だから。ペルデルとは違って元々から強くなりたかった。何でも守れる正義の味方になりたいと思っていたんだ。
今までただ優しいだけの人生だったけど。
でもそれじゃ何も守れないって急に思ったんだ……うまくいえないけどペルデルは一人だったら口より先に手が出るからさ、俺が一緒に行ってあげてさ、ホラ、あれあれ監視監視」
「何よそれ、私より弱いのに変なの」
ペルデルに背中を強く叩かれた。皆んなもそれを見て笑う。俺とペルデルはそれを見て急いで外へ向かった。
子供たちは泣きそうな顔ではあるが元気な笑顔で大きく手を振って送り出してくれている。
「またね!」
いつまた帰れるかなんてわからないけど、また再会があると信じて俺とペルデルは大きな声で最後に言った。
* * * * *
「ペルデル、サン。二人とも準備はよろしいですか?」
「大丈夫よ」マザーの声にペルデルは応える。
ザクだけでなくマザーとシスターたちも既に孤児院の外で待ってくれていた様だ。
「なんだ嬢ちゃん泣いたのか?意外と乙女な所もあるんだな」
「ホント無神経なゴリラね!さっさと連れていきなさいよ!」
ザクはペルデルのその姿が見れてよほど嬉しいのか笑いが止まらない。
「私も連れてって!」孤児院の玄関から声がした。
振り返るとそこにはナナがいた。
「私も連れてって!私も昔森に入ったよ?私も連れてって」ナナは松葉杖を突きながら急いでこちらに向かってきた。
背中に鞄を背負っている。
「ナナ。あなたはいけませんよ。ついこないだまで一人では移動することもーー」マザーが全てをナナに伝え終わる前にペルデルがナナの元へと走る。
するとペルデルはナナの松葉杖を取り上げてザクの元へと掘り投げた。ナナは大きく倒れてしまう。
「可愛い可愛いナナ。あなたが来てくれて本当に嬉しい……でもダメ。こんなに簡単に倒れちゃうんだもん」
「ペルデル!何してーー」
「ーー黙って!」ペルデルはシスターの言葉を止めた。
「ペルデルはいいよね。賢いしさ、体も元気で……あの日連れて行かれたのが私じゃなくてペルデルだったらそこに立っていたのは私だったのかな?」ナナはペルデルを見上げて話す。
「……そうかもね」
「ずるいよ。ペルデルはズルすぎる。
サン、知ってる?私が連れて行かれたあの日。本当ならペルデルが連れて行かれる筈だったんだよ?」
「……」ペルデルは強く拳を握る。
「サンを連れて行かないで……ペルデルは私の足だけじゃなくてサンも奪っていくの?」
ペルデルは何も言い返さなかった。見兼ねたザクが足元にある松葉杖を拾いナナの元へと歩み寄る。
「嬢ちゃん、ガッツがあるじゃないか。よくここまで来れたよ」ザクはナナを起こして松葉杖を渡す。
「あなたも嫌い。空気読めなくてデカくて陰湿で口が臭くて体臭も嫌」軽蔑した眼差しでザクを見る。
「……勇者の嬢ちゃん、小僧、もう行くぞ」ナナの言葉には応じなかった。
「ペルデル……今の話、ペルデの代わりにナナがって話は本当なのか?」
ペルデルは俺の問いに何も答えない。こちらを見ようともしない。
「マザー、知ってたのか?」マザーも驚いた顔をしている。
「小僧!行くぞ!」ザクが俺の右手を強く引き、馬車へと連れて行こうとする。
「離せよ!ペルデル!ペルデル!」ペルデルは引きずられる俺を遠い目でみているが呼びかけても何も応じない。
なんでペルデルは何も言わないんだ。なんでナナを傷付ける様なやり方でしか遠ざけてやらないんだ。なんとも言えないもどかしさで怒りが込み上げる。
「ナナァァ!その話は本当なのか!?」ナナの姿がペルデルと重なって見えず。
ナナの声は掠れていて上手く聞き取れない。
こんな時に前世の記憶が頭を過る。
俺とトコヤミの様だ。変身ヒーローとして互いに協力し合ってい戦っていた頃は辛い戦いの中でも充実した感覚があった。
敵対勢力との戦いの中、俺に目掛けて放たれた攻撃に気付けずにいた。それに気付いたトコヤミは俺を突き飛ばして敵からの攻撃を庇った。
トコヤミは意識不明の重症となる。命は取り止め無事に目を覚ましたが、その日を境に俺とトコヤミは意見が食い違い関係が悪化し敵対する事となった。
彼女に何の変化があったのかはわからない。
しかし今目の前に起きているペルデルとナナの現状は当時の自分たちに似ていてもどかしさを感じる。
怒りが俺の喉を熱くさせる。
このままここを離れてたまるもんか。
「変身ッ!」周囲に響く変身という言葉。皆の視線が俺に集まる。
昔からそうだった。何か困ったら咄嗟に口にした。俺は後悔をしたくない。同じ過ちを繰り返さない!
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