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一章:変身ヒーローの転生
第四話:変身ヒーローは王宮騎士に連行される(前編)
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孤児院で生活する子供たちの朝は早い。日の出と同時に各々が持ち場につき、食事・洗濯・掃除とそれぞれの持ち場に就く。
シスターたちは他教会の神父や貴族によって壊されてしまった子供たちの世話をしている。
教会から孤児院の管理を任さるマザーが一人。マザーを補佐するシスターが三人。
マザーはマザーと皆んな呼ぶが、シスターたちは名前で呼ばれている。シスターの中でまとめ役になっているしっかり者のイア、いつも笑顔が絶えないマシ、寡黙で厳しいルテ。
いつもなら、マザーが朝から色々指示して孤児院は騒々しいのだが昨日から帰ってきていないようだ。普段からしっかりしているイアがマザーに変わって指示を出して各々が黙々と朝の習慣をこなす。
そして皆が一通りの雑務を済ませると、長いテーブルに全員が座って食事をする。
『神よ、今日の食事に感謝致します。この恵みを心と体の糧にして私たちを育んでください』三人のシスターたちが食前のお祈りをする。
シスターたちがお祈りの言葉を言い終えると皆一斉に黙々と食べ始める。
普通は孤児院の中に勇者が登場したら騒がしいものだが、昨日のことなど何もなかったかのように皆落ち着いている。
「サン、何て顔をしてるのよ」俺の隣に座るペルデルは少し笑って喋りかけてきた。
「え?あぁ、まぁね。俺そんな面白い顔してた?」
「えぇ。ずっと心ここに在らずって感じで周りをキョロキョロしちゃって」
「仕方ないだろ。ペルデルがせっかく勇者になったのに皆普通だからーー」
「ーーそう言ったらサンの方がよっぽど変よ。変身ヒーローって何?そっちの方が気になるわ」俺の事をからかい言っているのだろうが、その笑顔は反則だ。
『ザク様、おやめください!この時間は子供たちの食事の時間です』マザーが帰ってきたのだろう。
大きな声が廊下から聞こえてくるのと同時に足音が食堂に近づいて来る。
食堂の扉が壊れるかもしれない勢いで開けられた。
「小僧!嬢ちゃん!昨日の二人はいるか?」
ザクが不敵な笑みを浮かべて俺とペルデルを呼ぶ。
「ザク様!静かに扉を開けてください!それに子供たちは今食事中なのです!食後でも良いではありませんか?」
後から来たマザーの顔が酷い。今までマザーと一緒に暮らしてきたがあそこまで疲弊した顔をみるのは初めてだ。
「マザー、大丈夫?」子供たちがマザーの顔を見て心配そうに声をかけた。
「心配いりませんよ。私はザク様と少し掃除をしていたまでです。ね、ザク様」
「あぁ、ほんの少し掃除をしてただけだ」ザクはそう言って子供たちに目を向ける。
登場こそは最悪の印象ではあるが子供らに向けた眼差しは優しいものだった。
「おっ、ナナちゃんじゃねえか!飯食ってるか?」ザクはナナの座る席まで近寄り後ろから頭を撫でた。
ナナは少し恥ずかしそうにしながら何度も頷く。それを見た俺とペルデルは鼻で笑ってしまった。
「勇者の嬢ちゃんに優しい小僧発見。いるなら返事くらいしてくれよ」
「無理よ、私もザクも食事中ですもの」
「ザクのおっさんも用があるなら後にしなよ」
「そうしたいのも山々なんだがお前らを連れていかなきゃいけない急用があるんだよ」
ザクは嬉しそうに話す。
「ペルデル、ザク。あなたたちは先日立ち入り禁止の森に入りましたね」
マザーは残念そうな顔をして話に入ってきた。
「まぁ……はい」
「サンセットの子供らに厳しく言われている掟に背いた罰として今日よりこの孤児院から出て行ってもらいます」
マザーは悲しそうな顔をしながらも、言葉を一切詰まらせる事なく流暢に話す。俺とペルデルは突然の報告に唖然としていた。
「マザー、それは急過ぎるのではーー」シスターたちもざわつきマザーに抗議する。
「私も本当はそうしたくないのです。しかしもう決まってしまった事なのです。朝食を終えてすぐにここを出て行っていただきます」
孤児院の子供たちも席から立ち上がり、マザーに詰め寄る者や俺とペルデルに駆け寄りしがみついて離れない。
ナナも勢いよく立ち上がるが片足のせいかバランスを崩して倒れてしまいそうになるがザクがそれを支えた。
「おっとと、無理しちゃいけないよナナちゃん」
「……おじさん、二人を連れて行っちゃうの?」
「悪りぃなナナちゃん。もう決まった事なんだ」
ナナは無言でザクの胸を何度も叩いた。
「そう言うこった。丁度いいじゃあねえか。昨日儀式も済んだし、それに森に入った奴等は皆んな俺がしょっ引くって決まってるんだ。そうだろ?マザー」
「えぇ……ですからあれ程森に入るなと言い付けてきたのです……私としても心苦しいですがこれはもう決まった事なのです。孤児院の中でも特に優秀な子が二人も抜けるとは残念です」
「納得ならないわ、私は自ら進んで森に入ったからわかるわ。でもサンは違う!アズブールじい様とばあ様がザクに連れて行かれたって――」
「ペルデル、いいんだよ。ザクが連れて行こうが行かまいが森には入るつもりでいたし、それに俺はこの孤児院を出るつもりでいた。それが今日になっただけだよ」
「なにそれ……私そんなの初めて聞いたんだけど」
「そりゃそうだよ。つい昨日考えていたことなんだ。急にやらなくちゃいけない事が出来たんだよ」
俺は昨日適性職を授かる儀式の中で前世の記憶を思い出した。自分の使命と前世の罪を。この世界の何処かにいるトコヤミに会わなければならない。
「小僧、何か目的がありそうな話をしている所申し訳ないがお前は王国からしばらく出れんぞ」
「へ?」
「話せば長くはなるがここで話す事でもない。食事をさっさと済ませて表にこい」
皆が納得しない雰囲気を残したまま、ザクは食堂を後にした。
「シスター、子供たち、私は食事中に立つような作法を教えた覚えはありません。早く席について食事を続けるのです」マザーは何事もなかったかの様に皆に注意する。
「マザー、これはあんまりではありませんか?マザーはこれでよろしかったのですか?」シスター・イアはマザーに駆け寄り問う。
マザーはイアに手招き耳打ちをした。何を話しているかわからないがイアはため息をついて渋々納得した表情を見せた。
「皆さん、早く食事を済ませてサンと勇者となるペルデルをお見送りしましょう。遅れてしまうと見送りすらできませんよ!」
孤児院の皆は不満そうな顔で席について急ぎでご飯を食べ始めた。
「サン、皆結構私達の事心配してくれてたみたいね」ペルデルは少し嬉しそうにした。
「そうだな……正直ここまでだとは思ってなかったよ」俺も少しだけ目頭が熱くなる。
「何泣いてんのよ……その方がサンらしいけどね」
「泣いてないじゃん!早く食べて支度を済まそう」
それ以降は会話はなく食器とスプーンが重なる音のみが響く。これが皆とする最後の食事。そう思うと少し寂しいけれど致し方ない。
前世ではもっと沢山の悲しみと別れをを経験した……しかし俺の目頭を熱くさせたのはサンとして生きてきた体の条件反射なのか。
喉が痛く胸を締め付ける何かを感じる。懐かしいとも思える感覚……スープに映った自分を顔を見て恥ずかしくなり急いで朝食を済ませた。
シスターたちは他教会の神父や貴族によって壊されてしまった子供たちの世話をしている。
教会から孤児院の管理を任さるマザーが一人。マザーを補佐するシスターが三人。
マザーはマザーと皆んな呼ぶが、シスターたちは名前で呼ばれている。シスターの中でまとめ役になっているしっかり者のイア、いつも笑顔が絶えないマシ、寡黙で厳しいルテ。
いつもなら、マザーが朝から色々指示して孤児院は騒々しいのだが昨日から帰ってきていないようだ。普段からしっかりしているイアがマザーに変わって指示を出して各々が黙々と朝の習慣をこなす。
そして皆が一通りの雑務を済ませると、長いテーブルに全員が座って食事をする。
『神よ、今日の食事に感謝致します。この恵みを心と体の糧にして私たちを育んでください』三人のシスターたちが食前のお祈りをする。
シスターたちがお祈りの言葉を言い終えると皆一斉に黙々と食べ始める。
普通は孤児院の中に勇者が登場したら騒がしいものだが、昨日のことなど何もなかったかのように皆落ち着いている。
「サン、何て顔をしてるのよ」俺の隣に座るペルデルは少し笑って喋りかけてきた。
「え?あぁ、まぁね。俺そんな面白い顔してた?」
「えぇ。ずっと心ここに在らずって感じで周りをキョロキョロしちゃって」
「仕方ないだろ。ペルデルがせっかく勇者になったのに皆普通だからーー」
「ーーそう言ったらサンの方がよっぽど変よ。変身ヒーローって何?そっちの方が気になるわ」俺の事をからかい言っているのだろうが、その笑顔は反則だ。
『ザク様、おやめください!この時間は子供たちの食事の時間です』マザーが帰ってきたのだろう。
大きな声が廊下から聞こえてくるのと同時に足音が食堂に近づいて来る。
食堂の扉が壊れるかもしれない勢いで開けられた。
「小僧!嬢ちゃん!昨日の二人はいるか?」
ザクが不敵な笑みを浮かべて俺とペルデルを呼ぶ。
「ザク様!静かに扉を開けてください!それに子供たちは今食事中なのです!食後でも良いではありませんか?」
後から来たマザーの顔が酷い。今までマザーと一緒に暮らしてきたがあそこまで疲弊した顔をみるのは初めてだ。
「マザー、大丈夫?」子供たちがマザーの顔を見て心配そうに声をかけた。
「心配いりませんよ。私はザク様と少し掃除をしていたまでです。ね、ザク様」
「あぁ、ほんの少し掃除をしてただけだ」ザクはそう言って子供たちに目を向ける。
登場こそは最悪の印象ではあるが子供らに向けた眼差しは優しいものだった。
「おっ、ナナちゃんじゃねえか!飯食ってるか?」ザクはナナの座る席まで近寄り後ろから頭を撫でた。
ナナは少し恥ずかしそうにしながら何度も頷く。それを見た俺とペルデルは鼻で笑ってしまった。
「勇者の嬢ちゃんに優しい小僧発見。いるなら返事くらいしてくれよ」
「無理よ、私もザクも食事中ですもの」
「ザクのおっさんも用があるなら後にしなよ」
「そうしたいのも山々なんだがお前らを連れていかなきゃいけない急用があるんだよ」
ザクは嬉しそうに話す。
「ペルデル、ザク。あなたたちは先日立ち入り禁止の森に入りましたね」
マザーは残念そうな顔をして話に入ってきた。
「まぁ……はい」
「サンセットの子供らに厳しく言われている掟に背いた罰として今日よりこの孤児院から出て行ってもらいます」
マザーは悲しそうな顔をしながらも、言葉を一切詰まらせる事なく流暢に話す。俺とペルデルは突然の報告に唖然としていた。
「マザー、それは急過ぎるのではーー」シスターたちもざわつきマザーに抗議する。
「私も本当はそうしたくないのです。しかしもう決まってしまった事なのです。朝食を終えてすぐにここを出て行っていただきます」
孤児院の子供たちも席から立ち上がり、マザーに詰め寄る者や俺とペルデルに駆け寄りしがみついて離れない。
ナナも勢いよく立ち上がるが片足のせいかバランスを崩して倒れてしまいそうになるがザクがそれを支えた。
「おっとと、無理しちゃいけないよナナちゃん」
「……おじさん、二人を連れて行っちゃうの?」
「悪りぃなナナちゃん。もう決まった事なんだ」
ナナは無言でザクの胸を何度も叩いた。
「そう言うこった。丁度いいじゃあねえか。昨日儀式も済んだし、それに森に入った奴等は皆んな俺がしょっ引くって決まってるんだ。そうだろ?マザー」
「えぇ……ですからあれ程森に入るなと言い付けてきたのです……私としても心苦しいですがこれはもう決まった事なのです。孤児院の中でも特に優秀な子が二人も抜けるとは残念です」
「納得ならないわ、私は自ら進んで森に入ったからわかるわ。でもサンは違う!アズブールじい様とばあ様がザクに連れて行かれたって――」
「ペルデル、いいんだよ。ザクが連れて行こうが行かまいが森には入るつもりでいたし、それに俺はこの孤児院を出るつもりでいた。それが今日になっただけだよ」
「なにそれ……私そんなの初めて聞いたんだけど」
「そりゃそうだよ。つい昨日考えていたことなんだ。急にやらなくちゃいけない事が出来たんだよ」
俺は昨日適性職を授かる儀式の中で前世の記憶を思い出した。自分の使命と前世の罪を。この世界の何処かにいるトコヤミに会わなければならない。
「小僧、何か目的がありそうな話をしている所申し訳ないがお前は王国からしばらく出れんぞ」
「へ?」
「話せば長くはなるがここで話す事でもない。食事をさっさと済ませて表にこい」
皆が納得しない雰囲気を残したまま、ザクは食堂を後にした。
「シスター、子供たち、私は食事中に立つような作法を教えた覚えはありません。早く席について食事を続けるのです」マザーは何事もなかったかの様に皆に注意する。
「マザー、これはあんまりではありませんか?マザーはこれでよろしかったのですか?」シスター・イアはマザーに駆け寄り問う。
マザーはイアに手招き耳打ちをした。何を話しているかわからないがイアはため息をついて渋々納得した表情を見せた。
「皆さん、早く食事を済ませてサンと勇者となるペルデルをお見送りしましょう。遅れてしまうと見送りすらできませんよ!」
孤児院の皆は不満そうな顔で席について急ぎでご飯を食べ始めた。
「サン、皆結構私達の事心配してくれてたみたいね」ペルデルは少し嬉しそうにした。
「そうだな……正直ここまでだとは思ってなかったよ」俺も少しだけ目頭が熱くなる。
「何泣いてんのよ……その方がサンらしいけどね」
「泣いてないじゃん!早く食べて支度を済まそう」
それ以降は会話はなく食器とスプーンが重なる音のみが響く。これが皆とする最後の食事。そう思うと少し寂しいけれど致し方ない。
前世ではもっと沢山の悲しみと別れをを経験した……しかし俺の目頭を熱くさせたのはサンとして生きてきた体の条件反射なのか。
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