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第1話 さらうぞコラ!ヤクザの息子、最後の夜
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「あ?オメェさらうぞコラ?親父、こいつ殺すか?」
いきなり目の前の数人の相手に殴りかかり、そのうちの1人を引きずり回す男。
「やめとけ。・・・でも看板出した以上はケツ拭かせねぇとな?・・・オメェ等車乗れ!」
黒塗りの高級車が次々と集まる。
ガラの悪い風体の男達がその場に増えてゆく。
囲まれた男達も似たようなものだが。
「早く乗れやコラ!・・・代行、事務所でいいっすか?」
1人の男が尋ねる。
「あぁ。俺も車から向こうに確認しとく。・・・看板だしゃ誰でも引くと思うやつぁいつでも居るわな。下らねぇ。ミサオ、お前どうする?」
「ん?どうせやる事ねぇし、俺も事務所行くわ。オラッ!カタギのクセにカタリだったら、お前殺すぞ?」
車に乗り込まずに暴れる男に蹴りを入れるミサオと呼ばれた男。
「ミサオさんも来るんすか?飯食いました?今当番のやつ作ってますから一緒に食いません?」
「お!彦さんマジ?誰当番?」
「今日は誠司ですよ?」
「行く!あの人元中華の料理人っしょ?親父、俺も乗っけてって。」
「おぅ。彦、すまねぇな。1回本部寄ってから事務所だけど、それでいいか?」
ミサオに尋ねる男。
「ちょっと待ち!ヤニ切れてら。親父ロークの10ミリだっけ?俺のと一緒に買うか?」
「お?頼むわ。あんまりトロいとおデコ来るから早くな?」
「そこの煙草屋だから。」
駆け出すミサオと呼ばれた男。
この男。
永井ミサオ28歳。
父親が反社組織の二次団体総長代行。自らの組の他に一家のナンバー2。反社組織内でも役付き。
息子であるミサオも、10代で散々警察の世話になった口。20代でやっとパチンコ屋や職人などをかじったくらいのカタギの生活知らず。今現在は、実家で明るい引きこもり。単なる無職でパチンコ三昧。
暇がある時に父親関係でトラブルがあると一緒に行って暴れる。
やられたヤツらは、異様な言動のミサオにたじろぐ。
明らかに偉いと思われるミサオの父親。
その父親に対してのミサオの言動。
ミサオは父親に対しての会話なのだが、トラブル相手からすれば若く見えるミサオの、偉い人間に対する言葉遣いが様々な憶測を呼ぶ。恐怖する。
・・・ミサオもそれを狙ってワザと、
「親父!こいつ殺していいよな?」
などと言う。
無駄な暴力を減らす為。
そんな毎日。
「・・・やっぱうめぇな。あの若い衆、なんでヤクザなんかに・・・。ま、人それぞれ事情あらぁね。さて、俺はこの後どうするかね。」
父親の事務所の前の道路で伸びをするミサオ。
飯をご馳走になったミサオが、これからの予定を考える。
その横を着飾った女性達が幾人も通り過ぎる。
そして妙にギラついた目の様々な年齢の男達も。
サラリーマン。職人。いきがった不良の格好の小僧共。
風俗街の一角だからこそのいつもの風景。
「・・・本当に縮図たよな?欲望と言うか金と言うか。生きなきゃならんもんな、女性達も。」
ミサオにその辺の嫌悪感は無い。育った環境のせいなのか、性風俗に対して・・・というより女性に対しての幻想も無い。
「・・・私エッチ大好きなんて文言で、良く盛り上がれんよな?店先の写真も盛ってんの分かるだろうに。んで、その姫に入ってガッカリってか?・・・懲りねぇよな、男って。・・・俺も男だけど。」
ミサオが通り過ぎる男達を横目で見ながらつぶやく。
「馬鹿なのか、本能なのか。人の事言えねぇか。」
自嘲するミサオ。あてがないままブラブラと歩き出す。顔見知りの風俗店の前で呼び込みをするボーイやマネージャーに挨拶しながらの散歩。
「おはようございます!」
「お疲れ様です!」
皆礼儀正しいと言うか、ミサオのバックを考えてなのか、言葉が丁寧。
「いや、おはようございます。・・・今日どうすか?人出てるみたいですけど。」
「そうですね~。昨日に比べりゃ、ぼちぼちですかね?ウチもお茶引いてる子今居ませんから。」
「・・・昨日オリンピックの100メートルでしたっけ?やっぱTVでイベント事あると暇っすよね。あからさまに。」
「サッカーのワールドカップとかもそうですもんね。日本が代表なんかになってりゃ余計に・・・。」
店先のボーイと互いにため息をつくミサオ。
「・・・とりあえず、お稼ぎ下さい。知り合いで入りたいやつでも居たら声かけますよ。」
「よろしくお願いします。お疲れ様です。」
互いに会釈し別れるミサオ。この場所はミサオの父親の組織のシマ。つまりミサオの父親の元にも金銭が入って居る。
上納金。カスリ。エンソ。死守り代。用心棒料。ケツ持ち代。
色々言い方はあれど、ここで商売する店が毎月組織に金を納めている。回り回ってミサオの生活にも関わっている部分もある。
その意識があるせいで、この街で働く男性達にも偉ぶらないし、逆に申し訳ない気持ちになるミサオ。
「あ~っ!ここは金だけ取って話だけで追い出すのか?ボッタクリか?」
「いや、お客さん、さっきから言ってますように、部屋の中で女の子服脱いだら、返金とかは・・・。」
店先で揉めてる姿を目にするミサオ。
「・・・店長、おはようございます。・・・酒っすか?」
「あ!おはようございます!・・・そうなんすよ。ベロベロで来て。入れたくなかったんですけど、お茶っ引きの子が1人居たもんで仕方なく・・・。案の定。」
「寝ちまって時間来て、起こされてこのパターン。・・・あるあるっすよね?」
ミサオは文句を言う客のそばに立つ。
「どうしたんすか?」
「あ?テメェ何なんだよ!」
声をかけたミサオに吠える男。服装だけ見るとサラリーマンか?40代くらい。黒のビジネスバッグを持っているが、ネクタイはぐちやぐちゃ。退店時に一応付けたらしい。
「近所の者ですよ。こんな道端で大声聞こえたもんで。」
ミサオが素知らぬ顔でなだめにかかる。第三者。あくまで善意。
「・・・ここの店、最後までって言ったから入ったのによ?女の子喋ってばっかで時間だからって追い出しやがって!ボッタクリだろ?ふざけんな!」
激昂して店先の立てかけてあるオブジェを蹴る男。
「お兄さん、ダメだって!・・・お兄さんもこういう場所来てんなら知ってるでしょ?部屋の中の事には男性従業員はノータッチ。暗黙の了解なんだから、文句言っても始まらんでしょ?」
「・・・そうだけどよ?俺、途中で寝ちまって・・・。普通起こすだろ?高い金払ってよ?何も無しって酷くねぇか?」
(・・・面倒くせぇな毎回。)
ミサオは内心舌打ちしながら、あくまで通りがかりの近所の人の体で話す。
「お兄さんさ、こういう所で遊ぶくらいなんだから、店先で文句なんか言ってたら恥ずかしいよ?粋でなきゃ。男だから言いたい事分かるけど。それにあんまり騒いでてお巡りさん呼ばれてもさ。・・・つまんないでしょ?それじゃさ。」
男に見えない様に店長にウインクするミサオ。
いつもの流れだと、このまま店先から離れて歩きながら親身になって男の愚痴を聞いてサヨナラ。
・・・後で事務所に迷惑料が届くか届かないかはその店の判断。
ほぼ届いてミサオの小遣いになるのだが。
でもその日は違った。
「・・・みんな、みんな俺の事バカにしやがって・・・。」
プライベートまでは知らないミサオの前で、バッグから刃物を取り出す男。
「はぁ?ちとまずいよ兄さん!それシャレじゃすまんて!」
店長に向けて刃物を向けようとする男の前に立ちふさがるミサオ。
(サクッ。)
ミサオの胸にナイフが吸い込まれる。
(!・・・痛ぇ。・・・マジか?何これ?・・・息苦し・・・コイツ馬鹿?こんな事して、埋められるぞお前?てか痛い。・・・あれ?眠い・・・。)
「お前!代行の息子さんに!誰か!救急車!事務所に知らせて来い!早く!テメェ何て事・・・。」
倒れ込むミサオの視界の前で取り押さえられる男と半狂乱の店長の姿。それがこの世界での最後の風景だった。
ーーーーーーーーーーーー
あとがき
読んでくださりありがとうございます。
最初の1話は、現代日本で生きるミサオのキャラクターや背景を濃く描きました。
ヤクザの息子として育ち、暴力や権威にまみれながらも、どこか冷めていて人間らしい彼が、異世界でどう変わっていくのかがこの物語の軸です。
この夜、ミサオが異世界に旅立つきっかけを迎える——そんな導入として楽しんでもらえたら嬉しいです。
次回からいよいよ異世界編が始まります。お楽しみに!
いきなり目の前の数人の相手に殴りかかり、そのうちの1人を引きずり回す男。
「やめとけ。・・・でも看板出した以上はケツ拭かせねぇとな?・・・オメェ等車乗れ!」
黒塗りの高級車が次々と集まる。
ガラの悪い風体の男達がその場に増えてゆく。
囲まれた男達も似たようなものだが。
「早く乗れやコラ!・・・代行、事務所でいいっすか?」
1人の男が尋ねる。
「あぁ。俺も車から向こうに確認しとく。・・・看板だしゃ誰でも引くと思うやつぁいつでも居るわな。下らねぇ。ミサオ、お前どうする?」
「ん?どうせやる事ねぇし、俺も事務所行くわ。オラッ!カタギのクセにカタリだったら、お前殺すぞ?」
車に乗り込まずに暴れる男に蹴りを入れるミサオと呼ばれた男。
「ミサオさんも来るんすか?飯食いました?今当番のやつ作ってますから一緒に食いません?」
「お!彦さんマジ?誰当番?」
「今日は誠司ですよ?」
「行く!あの人元中華の料理人っしょ?親父、俺も乗っけてって。」
「おぅ。彦、すまねぇな。1回本部寄ってから事務所だけど、それでいいか?」
ミサオに尋ねる男。
「ちょっと待ち!ヤニ切れてら。親父ロークの10ミリだっけ?俺のと一緒に買うか?」
「お?頼むわ。あんまりトロいとおデコ来るから早くな?」
「そこの煙草屋だから。」
駆け出すミサオと呼ばれた男。
この男。
永井ミサオ28歳。
父親が反社組織の二次団体総長代行。自らの組の他に一家のナンバー2。反社組織内でも役付き。
息子であるミサオも、10代で散々警察の世話になった口。20代でやっとパチンコ屋や職人などをかじったくらいのカタギの生活知らず。今現在は、実家で明るい引きこもり。単なる無職でパチンコ三昧。
暇がある時に父親関係でトラブルがあると一緒に行って暴れる。
やられたヤツらは、異様な言動のミサオにたじろぐ。
明らかに偉いと思われるミサオの父親。
その父親に対してのミサオの言動。
ミサオは父親に対しての会話なのだが、トラブル相手からすれば若く見えるミサオの、偉い人間に対する言葉遣いが様々な憶測を呼ぶ。恐怖する。
・・・ミサオもそれを狙ってワザと、
「親父!こいつ殺していいよな?」
などと言う。
無駄な暴力を減らす為。
そんな毎日。
「・・・やっぱうめぇな。あの若い衆、なんでヤクザなんかに・・・。ま、人それぞれ事情あらぁね。さて、俺はこの後どうするかね。」
父親の事務所の前の道路で伸びをするミサオ。
飯をご馳走になったミサオが、これからの予定を考える。
その横を着飾った女性達が幾人も通り過ぎる。
そして妙にギラついた目の様々な年齢の男達も。
サラリーマン。職人。いきがった不良の格好の小僧共。
風俗街の一角だからこそのいつもの風景。
「・・・本当に縮図たよな?欲望と言うか金と言うか。生きなきゃならんもんな、女性達も。」
ミサオにその辺の嫌悪感は無い。育った環境のせいなのか、性風俗に対して・・・というより女性に対しての幻想も無い。
「・・・私エッチ大好きなんて文言で、良く盛り上がれんよな?店先の写真も盛ってんの分かるだろうに。んで、その姫に入ってガッカリってか?・・・懲りねぇよな、男って。・・・俺も男だけど。」
ミサオが通り過ぎる男達を横目で見ながらつぶやく。
「馬鹿なのか、本能なのか。人の事言えねぇか。」
自嘲するミサオ。あてがないままブラブラと歩き出す。顔見知りの風俗店の前で呼び込みをするボーイやマネージャーに挨拶しながらの散歩。
「おはようございます!」
「お疲れ様です!」
皆礼儀正しいと言うか、ミサオのバックを考えてなのか、言葉が丁寧。
「いや、おはようございます。・・・今日どうすか?人出てるみたいですけど。」
「そうですね~。昨日に比べりゃ、ぼちぼちですかね?ウチもお茶引いてる子今居ませんから。」
「・・・昨日オリンピックの100メートルでしたっけ?やっぱTVでイベント事あると暇っすよね。あからさまに。」
「サッカーのワールドカップとかもそうですもんね。日本が代表なんかになってりゃ余計に・・・。」
店先のボーイと互いにため息をつくミサオ。
「・・・とりあえず、お稼ぎ下さい。知り合いで入りたいやつでも居たら声かけますよ。」
「よろしくお願いします。お疲れ様です。」
互いに会釈し別れるミサオ。この場所はミサオの父親の組織のシマ。つまりミサオの父親の元にも金銭が入って居る。
上納金。カスリ。エンソ。死守り代。用心棒料。ケツ持ち代。
色々言い方はあれど、ここで商売する店が毎月組織に金を納めている。回り回ってミサオの生活にも関わっている部分もある。
その意識があるせいで、この街で働く男性達にも偉ぶらないし、逆に申し訳ない気持ちになるミサオ。
「あ~っ!ここは金だけ取って話だけで追い出すのか?ボッタクリか?」
「いや、お客さん、さっきから言ってますように、部屋の中で女の子服脱いだら、返金とかは・・・。」
店先で揉めてる姿を目にするミサオ。
「・・・店長、おはようございます。・・・酒っすか?」
「あ!おはようございます!・・・そうなんすよ。ベロベロで来て。入れたくなかったんですけど、お茶っ引きの子が1人居たもんで仕方なく・・・。案の定。」
「寝ちまって時間来て、起こされてこのパターン。・・・あるあるっすよね?」
ミサオは文句を言う客のそばに立つ。
「どうしたんすか?」
「あ?テメェ何なんだよ!」
声をかけたミサオに吠える男。服装だけ見るとサラリーマンか?40代くらい。黒のビジネスバッグを持っているが、ネクタイはぐちやぐちゃ。退店時に一応付けたらしい。
「近所の者ですよ。こんな道端で大声聞こえたもんで。」
ミサオが素知らぬ顔でなだめにかかる。第三者。あくまで善意。
「・・・ここの店、最後までって言ったから入ったのによ?女の子喋ってばっかで時間だからって追い出しやがって!ボッタクリだろ?ふざけんな!」
激昂して店先の立てかけてあるオブジェを蹴る男。
「お兄さん、ダメだって!・・・お兄さんもこういう場所来てんなら知ってるでしょ?部屋の中の事には男性従業員はノータッチ。暗黙の了解なんだから、文句言っても始まらんでしょ?」
「・・・そうだけどよ?俺、途中で寝ちまって・・・。普通起こすだろ?高い金払ってよ?何も無しって酷くねぇか?」
(・・・面倒くせぇな毎回。)
ミサオは内心舌打ちしながら、あくまで通りがかりの近所の人の体で話す。
「お兄さんさ、こういう所で遊ぶくらいなんだから、店先で文句なんか言ってたら恥ずかしいよ?粋でなきゃ。男だから言いたい事分かるけど。それにあんまり騒いでてお巡りさん呼ばれてもさ。・・・つまんないでしょ?それじゃさ。」
男に見えない様に店長にウインクするミサオ。
いつもの流れだと、このまま店先から離れて歩きながら親身になって男の愚痴を聞いてサヨナラ。
・・・後で事務所に迷惑料が届くか届かないかはその店の判断。
ほぼ届いてミサオの小遣いになるのだが。
でもその日は違った。
「・・・みんな、みんな俺の事バカにしやがって・・・。」
プライベートまでは知らないミサオの前で、バッグから刃物を取り出す男。
「はぁ?ちとまずいよ兄さん!それシャレじゃすまんて!」
店長に向けて刃物を向けようとする男の前に立ちふさがるミサオ。
(サクッ。)
ミサオの胸にナイフが吸い込まれる。
(!・・・痛ぇ。・・・マジか?何これ?・・・息苦し・・・コイツ馬鹿?こんな事して、埋められるぞお前?てか痛い。・・・あれ?眠い・・・。)
「お前!代行の息子さんに!誰か!救急車!事務所に知らせて来い!早く!テメェ何て事・・・。」
倒れ込むミサオの視界の前で取り押さえられる男と半狂乱の店長の姿。それがこの世界での最後の風景だった。
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あとがき
読んでくださりありがとうございます。
最初の1話は、現代日本で生きるミサオのキャラクターや背景を濃く描きました。
ヤクザの息子として育ち、暴力や権威にまみれながらも、どこか冷めていて人間らしい彼が、異世界でどう変わっていくのかがこの物語の軸です。
この夜、ミサオが異世界に旅立つきっかけを迎える——そんな導入として楽しんでもらえたら嬉しいです。
次回からいよいよ異世界編が始まります。お楽しみに!
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