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第4話 説明のない朝
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「ジョロ。いいか?バッチいバッチいかも知んないから、ガブしても、ごっくんしちゃ、メメだぞ?ちゃんとペッしてな?」
「ワフッ!」
「お~し!流石俺の息子っ!……言ってる間に、起き上がりやがったか。ジョロ、行けるか?」
「オフッ!ウ~~ッ!」
「ジョロ、マテよ?マテよ?……ゴーッ!」
横倒しになっていた謎の生き物が、不思議な二人組に対して、歯をむき出しにして威嚇している様子を、今日子は目にしていた。
長髪の男性からの声に、茶色の毛むくじゃらの生き物が2本足で駆け出し、右腕を謎の生き物に叩きつける!
(ドグッ!)
「ヴニャウッ!」
「よしっ!ジョロ、ナイスッ!」
ヒットした毛むくじゃらの攻撃に対して、長髪の男性から、弾んだ声が発せられる。
「ニュエ~ッ!」
一歩下がった謎の生き物が、助走をつけてその場に飛び上がり、右前足の爪で茶色の毛むくじゃらに襲いかかる。
「ばっ!……この野郎、うちの可愛い息子に向かってきやがったな?……ジョロ、こっちおいで。……トッチー、ジョロ連れて、オネェさんと下がっててもらえる?」
「……お主は血気盛んというか、子煩悩と言うのか……。」
「いいから。この野郎、俺の大事なもんに怪我させようとしやがったんだ。それなりにお仕置きしなきゃなんねぇべや?」
「……娘子(むすめご)。ジョロ殿。我の居る方へと、もそっと寄ってこぅ。……ああなるなると、パパさんは収まりつかんから、巻き込まれん内に、はよぅ!」
小人のおっさんの声に、茶色の毛むくじゃらと今日子が自然と集まる形をとる。
「え?何?あなたの顔……ワンコ?んと、プードルみたいな……きれいなお目々。」
緊張感が流れる中で、今日子は毛むくじゃらの瞳を見て、思わず微笑む。
「……お主、まだ何も解決しとらんのじゃが、中々の肝っ玉じゃのう?……まぁ良い。あ奴の動きに巻き込まれぬ様、気を付けておくのじゃ!」
小人のおっさんからの注意に、今日子は改めて視線を前へと向け直す。
「ヌブワァ~~ッ!」
「こいやコラッ!」
真っ直ぐ向かって来る謎の生き物に対して、怯む事なく、自然体で受け止める体勢の長髪の男性。
「うりゃさっ!」
そのままぶつかって来ようとした謎の生き物に向かって、長髪の男性が右足を真っ直ぐ蹴り入れ、謎の生き物が後ろに吹っ飛ぶ。
そのまま長髪の男性が、謎の生き物に向かって走り寄り、上に覆いかぶさる形となって、両拳を何度も叩きつける形となる。
「てめっ!このっ!うちのっ!息子にっ!何をっ!してっ!くれてっ!んだよっ!クラアッ!」
「……終わったのぅ。」
長髪の男性が拳の動きを止め、小人のおっさんのつぶやきの後、謎の生き物の身体が、金色の光に包まれてゆく。
長髪の男性がそれを合図にしたかの様に、謎の生き物から離れると、小さな金色の光が、謎の生き物の身体から幾つも幾つも浮かび上がり、空中の一箇所に集まってゆく。
「えっと……。左手が下で右手が上。んで……ガテーガテー、ハーラーガテー、ハーラーソウガテー、ボーディー、スヴァーハー
……。」
長髪の男性が謎の生き物の横で、何やら両手を不思議な形に組んで、意味不明な言葉を唱えると、金色の光は、どこかに消えてしまった三日月を追いかけるかの様に、公園からも見えるリゾートマンションの上の方へと飛び去ってしまった。
長髪の男性の足元には、先程よりも小さくなった、今日子がアライグマと見間違えた生き物が横たわっている。
「トッチー。こいつ、平気だよな?」
長髪の男性が、小人のおっさんに話しかける。
「うむ。此奴(こやつ)も憑かれただけのもの。しばらくすれば目を覚まして、どこぞに姿を隠すであろう。」
「やっぱハクビシンか。最近見かけるの多いよなぁ。こいつらに直接罪はねぇけど、ここいらでも害獣扱いされてんだろうし、後は運に任せるしかねぇか……。で、これで今日は終わりだんべ?なら、うちらはけぇるよ?山の神も朝っぱらからだからご機嫌な斜めだから。お前さんもどうせ朝飯食うんだんべ?なら、早く戻って来いよ?さ、ジョロ!人目につかない内に、俺たちは消えようや!」
「ワンッ!」
長髪の男性の言葉に、今日子の隣に居た毛むくじゃらの生き物が、男性のそばへと走り寄ってゆく。
「あ、あのっ!」
今日子が思わず、長髪の男性に声を掛ける。
「……オネェさんも朝っぱら大変だったね?ま、今の出来事は、忘れた方が良いと思うよ。中々出来ないかも知れんけど、時間が経てば夢みたいに思える日も来るさ。でないと、面倒臭い事になるよ?俺たちみたいに。んじゃ、後はトッチーよろしくっ!」
そう言葉を残し、何事もなく公園の入り口から走ってゆく長髪の男性と毛むくじゃらの謎の生き物。
「あれ?あそこ、通れない筈じゃ……。」
「……あの者たちは、我の眷属扱いじゃから特別なんじゃよ。……さて、結界も解くかの?呪(じゅ)……開(かい)っ!……ほれ、娘子(むすめご)。これでお主も戻れる。色々お互い話もありそうじゃが、パパさんの言う様に、巻き込む者は少ない方が良いのかも知れぬ。今日の事は忘れよ。さすれば思い悩む事無く、現世で生き永らえようぞな。それでは、お主も健やかにのぅ。」
そう言って、ふわふわと小人のおっさんは、今日子に背中を向けて、その姿を何処かへと消そうと動いてゆく。
「いや、私、巻き込まれ損?もう少しくらい説明あっても……ねぇ、小人さんっ!ねぇってばっ!」
気付けば公園には、少しずつ光が差し込み、もう少しで朝日が登ろうかという時間となっている。
「……あ~もうっ!取り敢えずバナナ抱いて、落ち着いてから考えるっ!何なの?」
公園には今日子の、虚しい叫びが響き渡っていた。
「ワフッ!」
「お~し!流石俺の息子っ!……言ってる間に、起き上がりやがったか。ジョロ、行けるか?」
「オフッ!ウ~~ッ!」
「ジョロ、マテよ?マテよ?……ゴーッ!」
横倒しになっていた謎の生き物が、不思議な二人組に対して、歯をむき出しにして威嚇している様子を、今日子は目にしていた。
長髪の男性からの声に、茶色の毛むくじゃらの生き物が2本足で駆け出し、右腕を謎の生き物に叩きつける!
(ドグッ!)
「ヴニャウッ!」
「よしっ!ジョロ、ナイスッ!」
ヒットした毛むくじゃらの攻撃に対して、長髪の男性から、弾んだ声が発せられる。
「ニュエ~ッ!」
一歩下がった謎の生き物が、助走をつけてその場に飛び上がり、右前足の爪で茶色の毛むくじゃらに襲いかかる。
「ばっ!……この野郎、うちの可愛い息子に向かってきやがったな?……ジョロ、こっちおいで。……トッチー、ジョロ連れて、オネェさんと下がっててもらえる?」
「……お主は血気盛んというか、子煩悩と言うのか……。」
「いいから。この野郎、俺の大事なもんに怪我させようとしやがったんだ。それなりにお仕置きしなきゃなんねぇべや?」
「……娘子(むすめご)。ジョロ殿。我の居る方へと、もそっと寄ってこぅ。……ああなるなると、パパさんは収まりつかんから、巻き込まれん内に、はよぅ!」
小人のおっさんの声に、茶色の毛むくじゃらと今日子が自然と集まる形をとる。
「え?何?あなたの顔……ワンコ?んと、プードルみたいな……きれいなお目々。」
緊張感が流れる中で、今日子は毛むくじゃらの瞳を見て、思わず微笑む。
「……お主、まだ何も解決しとらんのじゃが、中々の肝っ玉じゃのう?……まぁ良い。あ奴の動きに巻き込まれぬ様、気を付けておくのじゃ!」
小人のおっさんからの注意に、今日子は改めて視線を前へと向け直す。
「ヌブワァ~~ッ!」
「こいやコラッ!」
真っ直ぐ向かって来る謎の生き物に対して、怯む事なく、自然体で受け止める体勢の長髪の男性。
「うりゃさっ!」
そのままぶつかって来ようとした謎の生き物に向かって、長髪の男性が右足を真っ直ぐ蹴り入れ、謎の生き物が後ろに吹っ飛ぶ。
そのまま長髪の男性が、謎の生き物に向かって走り寄り、上に覆いかぶさる形となって、両拳を何度も叩きつける形となる。
「てめっ!このっ!うちのっ!息子にっ!何をっ!してっ!くれてっ!んだよっ!クラアッ!」
「……終わったのぅ。」
長髪の男性が拳の動きを止め、小人のおっさんのつぶやきの後、謎の生き物の身体が、金色の光に包まれてゆく。
長髪の男性がそれを合図にしたかの様に、謎の生き物から離れると、小さな金色の光が、謎の生き物の身体から幾つも幾つも浮かび上がり、空中の一箇所に集まってゆく。
「えっと……。左手が下で右手が上。んで……ガテーガテー、ハーラーガテー、ハーラーソウガテー、ボーディー、スヴァーハー
……。」
長髪の男性が謎の生き物の横で、何やら両手を不思議な形に組んで、意味不明な言葉を唱えると、金色の光は、どこかに消えてしまった三日月を追いかけるかの様に、公園からも見えるリゾートマンションの上の方へと飛び去ってしまった。
長髪の男性の足元には、先程よりも小さくなった、今日子がアライグマと見間違えた生き物が横たわっている。
「トッチー。こいつ、平気だよな?」
長髪の男性が、小人のおっさんに話しかける。
「うむ。此奴(こやつ)も憑かれただけのもの。しばらくすれば目を覚まして、どこぞに姿を隠すであろう。」
「やっぱハクビシンか。最近見かけるの多いよなぁ。こいつらに直接罪はねぇけど、ここいらでも害獣扱いされてんだろうし、後は運に任せるしかねぇか……。で、これで今日は終わりだんべ?なら、うちらはけぇるよ?山の神も朝っぱらからだからご機嫌な斜めだから。お前さんもどうせ朝飯食うんだんべ?なら、早く戻って来いよ?さ、ジョロ!人目につかない内に、俺たちは消えようや!」
「ワンッ!」
長髪の男性の言葉に、今日子の隣に居た毛むくじゃらの生き物が、男性のそばへと走り寄ってゆく。
「あ、あのっ!」
今日子が思わず、長髪の男性に声を掛ける。
「……オネェさんも朝っぱら大変だったね?ま、今の出来事は、忘れた方が良いと思うよ。中々出来ないかも知れんけど、時間が経てば夢みたいに思える日も来るさ。でないと、面倒臭い事になるよ?俺たちみたいに。んじゃ、後はトッチーよろしくっ!」
そう言葉を残し、何事もなく公園の入り口から走ってゆく長髪の男性と毛むくじゃらの謎の生き物。
「あれ?あそこ、通れない筈じゃ……。」
「……あの者たちは、我の眷属扱いじゃから特別なんじゃよ。……さて、結界も解くかの?呪(じゅ)……開(かい)っ!……ほれ、娘子(むすめご)。これでお主も戻れる。色々お互い話もありそうじゃが、パパさんの言う様に、巻き込む者は少ない方が良いのかも知れぬ。今日の事は忘れよ。さすれば思い悩む事無く、現世で生き永らえようぞな。それでは、お主も健やかにのぅ。」
そう言って、ふわふわと小人のおっさんは、今日子に背中を向けて、その姿を何処かへと消そうと動いてゆく。
「いや、私、巻き込まれ損?もう少しくらい説明あっても……ねぇ、小人さんっ!ねぇってばっ!」
気付けば公園には、少しずつ光が差し込み、もう少しで朝日が登ろうかという時間となっている。
「……あ~もうっ!取り敢えずバナナ抱いて、落ち着いてから考えるっ!何なの?」
公園には今日子の、虚しい叫びが響き渡っていた。
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