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第五章
4.不死者
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すごい、知らない騎士達や獣人やエルフ、ドワーフまで入り乱れて、黒騎士と戦っている。
一言でいえば、魔法戦争とでもいうのか、魔力と魔力のぶつかり合いだった。
遠目にもその様が良く分かる。
「一体どうなってるの?」
あの黒騎士達はロドリゴが出しているのだと思う。
本人は何処にいるのかしらないけど、忙しそうだ。私を追いかけてくるのは難しいかもしれない。
「ココ!結界を破ったのですね!」
アスランテが私を見つけて走って来る。彼の純白の髪が懐かしかった。
「アスランテ!会いたかった」
私はアスランテに走り寄った。すると救い上げる様に抱き上げて抱きしめられた。
体格差ありすぎて、子供と大人みたいだ。でも嬉しい。
彼に会えてものすごく嬉しかった。
だから、彼の首に抱き着いて思い切りぎゅーって抱きしめた。
アスランテが嬉しそうに私の顔に自分の顔をすり寄せて来る。
これは、白い精霊さんとよく私がやっていたやつだ。
「お怪我は大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。ちょっと怪我したのも、直ぐ治ったし」
「良かった。ここまで追ってきたものの、結界には手が出せなくてどうすれば良いのかと思っていたのです」
「ここに来ている皆はどうしたの?」
「ハンター達が招集をかけてくれた戦士達です。皆、巫女を取り戻す為に集まってくれました」
「すごい、そんな事になっているんだ。私が捕まってからどのくらい経ってる?」
「10日程です」
アイスブルーの瞳が私を見て、優しく笑った。
「そう、もうそんなに経っちゃったんだね。何か他に変わった事はあった?」
「王から次の巫女姫を召喚すると一族に連絡があったそうです。次の付添人を用意しておくようにとの事だったと。それと、また獣人の村が一つ無くなりました・・・」
「ええっ?そんな・・・。それに巫女姫って、私がここにいたら新しくは喚べないはずだよね」
「ええ、それは間違いないです。だから、あなたを害するつもりなのは間違いないと思ったのです。国の瘴気が尋常でない速さで増えているのは確かで、貴女が攫われた事を知った『とり残された地』の者達は、貴女を取り戻すのだと集まりました。ミケロ一族とヴィドル一族も加わりました」
「じゃあ、あの騎士達は・・・アスランテとムーランの二人の一族なんだね」
「はい、そうです。この瘴気の状況はこれまでの歴史の周期から逸脱しています。それでなくとも歴史自体が王家に操られている状況ですから・・・、何か本当の事を隠すために言い始めた事の様にも思えます」
「ロドリゴの屋敷にいるのはどうして分かったの?」
「彼は、この屋敷の瘴気を隠そうともしていませんでした。それに貴女を連れて逃げる時も、フードを外して顔をさらしていましたから、貴女の居場所はすぐに分かりました。だから、最初は罠ではないかと疑っていたのです」
「・・・そう」
「ここを鎮圧したら、王城に向かいます」
「うん、分かった」
ふと、燃えるロドリゴの屋敷の屋根の上に人影が見えた。
「あれは・・・」
ボロボロの灰色のローブは燃えてしまい、ほとんど形を成していない。
上半身は殆ど裸同然で、下はちゃんと履いてるけど・・・。
その身体には、私と前に戦った時の貫かれた身体の穴が、くっきりと口を開けてそのまま残っていた。
傷が治ったのではないのだ。そのまま残っている。どうしてあれで平気なの?
「やはり、彼は不死者だったのですね・・・」
「不死者?」
「既に身体は死んでいるのです。死んだ身体に術が施され、その身体に魂が貼り付けられているのでしょう」
「えっ、それって、一体・・・いつから?」
「―――それは、巫女姫、貴女が此処に初めて来るよりも、もっと前の話です」
ストンと私の横に降り立った、神官服のムーランが答えた。相変わらず涼しい顔をしている。
「ムーランは知っていたの?」
「――――――そうですね、そうではないだろうか、と思ってました。おそらく、王族の異能とは、死者を操る力なのです」
「不死者を操る力?」
「ええ、死人を使い、魔力に変える・・・おそらくその様な力でしょう。ロドリゴは一度死んでいるのです」
私は、ムーランのその言葉に息を飲み込んだ。
一言でいえば、魔法戦争とでもいうのか、魔力と魔力のぶつかり合いだった。
遠目にもその様が良く分かる。
「一体どうなってるの?」
あの黒騎士達はロドリゴが出しているのだと思う。
本人は何処にいるのかしらないけど、忙しそうだ。私を追いかけてくるのは難しいかもしれない。
「ココ!結界を破ったのですね!」
アスランテが私を見つけて走って来る。彼の純白の髪が懐かしかった。
「アスランテ!会いたかった」
私はアスランテに走り寄った。すると救い上げる様に抱き上げて抱きしめられた。
体格差ありすぎて、子供と大人みたいだ。でも嬉しい。
彼に会えてものすごく嬉しかった。
だから、彼の首に抱き着いて思い切りぎゅーって抱きしめた。
アスランテが嬉しそうに私の顔に自分の顔をすり寄せて来る。
これは、白い精霊さんとよく私がやっていたやつだ。
「お怪我は大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。ちょっと怪我したのも、直ぐ治ったし」
「良かった。ここまで追ってきたものの、結界には手が出せなくてどうすれば良いのかと思っていたのです」
「ここに来ている皆はどうしたの?」
「ハンター達が招集をかけてくれた戦士達です。皆、巫女を取り戻す為に集まってくれました」
「すごい、そんな事になっているんだ。私が捕まってからどのくらい経ってる?」
「10日程です」
アイスブルーの瞳が私を見て、優しく笑った。
「そう、もうそんなに経っちゃったんだね。何か他に変わった事はあった?」
「王から次の巫女姫を召喚すると一族に連絡があったそうです。次の付添人を用意しておくようにとの事だったと。それと、また獣人の村が一つ無くなりました・・・」
「ええっ?そんな・・・。それに巫女姫って、私がここにいたら新しくは喚べないはずだよね」
「ええ、それは間違いないです。だから、あなたを害するつもりなのは間違いないと思ったのです。国の瘴気が尋常でない速さで増えているのは確かで、貴女が攫われた事を知った『とり残された地』の者達は、貴女を取り戻すのだと集まりました。ミケロ一族とヴィドル一族も加わりました」
「じゃあ、あの騎士達は・・・アスランテとムーランの二人の一族なんだね」
「はい、そうです。この瘴気の状況はこれまでの歴史の周期から逸脱しています。それでなくとも歴史自体が王家に操られている状況ですから・・・、何か本当の事を隠すために言い始めた事の様にも思えます」
「ロドリゴの屋敷にいるのはどうして分かったの?」
「彼は、この屋敷の瘴気を隠そうともしていませんでした。それに貴女を連れて逃げる時も、フードを外して顔をさらしていましたから、貴女の居場所はすぐに分かりました。だから、最初は罠ではないかと疑っていたのです」
「・・・そう」
「ここを鎮圧したら、王城に向かいます」
「うん、分かった」
ふと、燃えるロドリゴの屋敷の屋根の上に人影が見えた。
「あれは・・・」
ボロボロの灰色のローブは燃えてしまい、ほとんど形を成していない。
上半身は殆ど裸同然で、下はちゃんと履いてるけど・・・。
その身体には、私と前に戦った時の貫かれた身体の穴が、くっきりと口を開けてそのまま残っていた。
傷が治ったのではないのだ。そのまま残っている。どうしてあれで平気なの?
「やはり、彼は不死者だったのですね・・・」
「不死者?」
「既に身体は死んでいるのです。死んだ身体に術が施され、その身体に魂が貼り付けられているのでしょう」
「えっ、それって、一体・・・いつから?」
「―――それは、巫女姫、貴女が此処に初めて来るよりも、もっと前の話です」
ストンと私の横に降り立った、神官服のムーランが答えた。相変わらず涼しい顔をしている。
「ムーランは知っていたの?」
「――――――そうですね、そうではないだろうか、と思ってました。おそらく、王族の異能とは、死者を操る力なのです」
「不死者を操る力?」
「ええ、死人を使い、魔力に変える・・・おそらくその様な力でしょう。ロドリゴは一度死んでいるのです」
私は、ムーランのその言葉に息を飲み込んだ。
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