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第十四章 囚われの偽王女
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しおりを挟む――ダメだダメだダメだ!!
ここで死ぬわけにはいかない!
僕でなければあの魔女は倒せない。
マティアスや竜騎士たちでは、リナを救えないのだ。
が、しかし……。
首を絞められ身動きが取れない状態で、いったいどうすればいいのか?
……何も思いつかない。
――いや、違う!
たとえどんな絶望的状況でも道を切り開く方法は必ずあるはず。
昔読んだ本に、確かそんなことが書いてあった。
今だって、きっと何か思いもよらない方法が――
「やめて!! お願い、誰か助けてあげて!!」
その時、リナの悲鳴がはっきりと聞こえた。
自分がひどい目にあいながらも、僕のことを心配してくれているのだ。
うれしかった。
現実世界の理奈と異世界のリナ。
理奈には見捨てられたけれどリナには想われている――
これほど心に響き、そして勇気づけられる事実はない。
そうだ……!
このアンデッド化したヴィクトル将軍にも、生前、大事に想う人がいたはず。
そして僕はその人の名前を知っているではないか!
ヴィクトル将軍の頭の中に少しでも過去の記憶が残っていれば、もしかして――
「ティ、ティルファ……」
僕はなんとか口を開き、そうつぶやいた。
「…………?」
ヴィクトル将軍の手がかすかに緩んだ。
濁った目を見開き、僕をみつめる。
「ティルファさん――あなたの娘さんは無事です!」
僕は声を振り絞って叫んだ。
「重傷でしたが僕の魔法で命を取り留めました!!」
その途端、いきなりヴィクトル将軍の手の力が抜けた。
腕を下げ、僕の体を地面にゆっくりと降ろす。
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