魔王様、仕事して下さい!

家具屋ふふみに

文字の大きさ
24 / 55

魔力測定具

しおりを挟む
 案外資料仕事は早く終わった。大体2時間くらいかな?

「本来そんな早く終わる仕事量じゃねぇんだけどなぁ……」
「え、そうなの?わたし毎日これくらいやってるんだけど……」
「「はぁ!?」」

 親子だなぁ。息ぴったりじゃないか。

「何かおかしい?」

 小首を傾げながら聞く。魔王って大体こんなくらい仕事しないの……?

「…一瞬お前の年齢を忘れそうになったわ」
「ん?」
「何でもねぇよ。つーかお前、ほんとに毎日こんな量してんのか?」
「してるよ?多分」
「……ちなみに聞くが、宰相とかいねぇの?他に手伝うやつとか」
「うーん……」

 アニスは……手伝うことしないもんな。基本身の回りの世話だけ。書類を運ぶのはやってもらったりするけど。
 そういえば宰相っていたかなぁ?

「…その様子だと居ねぇな」
「多分…?見たことないし」

 常に一緒にいるのはアニスだけだからなぁ…そういえばそんなに城の働いてるヒト分からん。名前は一応全部確認はしてるけど。顔写真付きで。

「…お前、過労死しないか?」
「大丈夫。サボるから」
「それは大丈夫とは言わねぇよ……まぁ、何はともあれ、ありがとな。助かったぜ」
「いいよこれくらい。…帰ったらわたしも仕事あるけど」
「じゃあもう帰るか?」
「うーん……あ、そうだ。ここに魔力測定具ある?」
「あるにはあるが……まさか測るのか?」
「なにか問題ある?」
「……壊しそうで怖いんだが」

 確かに魔力測定具は、その測れる上限より魔力が多ければ壊れるけど…そうそう壊れるものじゃなくない?

「…まぁ、いいか。じゃあ城の地下の魔力測定具使うか」
「あぁ。魔力が少ないヒトが測ったら危険なやつ?」
「そうだ。もう何年か前に発掘したやつだな」

 魔力測定具は、昔に作られた物の方が性能がいい。なぜなら、今では採れない材料を使っていたりするから。
 そして、たまにそんな材料で作られた魔力測定具が発掘されるんだよね。それがディルヴァーの言っている物。
 ただ、それらの中には逆に性能が良すぎる物もあってね……魔力が低いヒトが測れば、身体中の魔力を吸われちゃうんだ。
 魔力は命そのもの。無くなれば死ぬ。だから危険な物として、ディルヴァーが管理している。

「んじゃ行くか。ウィルはどうすんだ?」
「……見ても大丈夫?」
「問題ねぇ。そんな秘密にするようなもんじゃねえからな」
「じゃあ行く」
「よし。あそこは転移できない場所だからな。歩いていくぞ」

 へー、転移妨害か。なかなか厳重だね。
 わたしは部屋を出て、ディルヴァーの後をついていった。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです

白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。 ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。 「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」 ある日、アリシアは見てしまう。 夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを! 「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」 「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」 夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。 自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。 ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。 ※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。

SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない? その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。 ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。 せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。 こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。

不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。

桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。 戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。 『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。 ※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。 時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。 一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。 番外編の方が本編よりも長いです。 気がついたら10万文字を超えていました。 随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。 死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。

処理中です...