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オスの三毛猫しらぬいの診療カルテ⑤ あの人を呼んで
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スタッフ全員が帰った院内で、佐伯美樹はやっと書き終えたカルテをかたづけていた。
先ほどから近くの公園で猫が騒ぐ気配がする。
「今夜はなんだか騒がしいわね」
猫の集会をしているのかしらね。
今日は獣医師の松本が珍しく風邪で休んだ。
週末は目の回る忙しさで診察はともかく検査がさばききれず、非番だった看護師の堂島に連絡をしてみたら夏に連休をくれるなら、と快諾してくれた。
結局20時までみっちり働いてあわただしく帰っていった後姿を思い浮かべる。
「あの子、いつ気付くのかしらね。」
2匹の姉弟猫のことを思い浮かべ、くすりと笑いながら時計を見ると深夜の2時50分となっていた。
冷めたコーヒーをコクリと口に含んだその時、ロールカーテンを下したはずの病院玄関から不思議な声がする。
「ヴヴヴヴー!んんんんーー!!!」
猫の影が見えた。
ロールカーテンを上げると背の高い黒髪の青年が立っていた。
「センセイ、大至急のお願いがあってまかりこしました。」
事情を聞いた美樹は大きめのキャリーバッグと携帯用の酸素ボンベ、聴診器を持った。
「いちご君、連れて行って。」
青年の黒い目が金色に光った。
一目散に隣の公園へ駆け出し美樹は後を追った。
先ほどから近くの公園で猫が騒ぐ気配がする。
「今夜はなんだか騒がしいわね」
猫の集会をしているのかしらね。
今日は獣医師の松本が珍しく風邪で休んだ。
週末は目の回る忙しさで診察はともかく検査がさばききれず、非番だった看護師の堂島に連絡をしてみたら夏に連休をくれるなら、と快諾してくれた。
結局20時までみっちり働いてあわただしく帰っていった後姿を思い浮かべる。
「あの子、いつ気付くのかしらね。」
2匹の姉弟猫のことを思い浮かべ、くすりと笑いながら時計を見ると深夜の2時50分となっていた。
冷めたコーヒーをコクリと口に含んだその時、ロールカーテンを下したはずの病院玄関から不思議な声がする。
「ヴヴヴヴー!んんんんーー!!!」
猫の影が見えた。
ロールカーテンを上げると背の高い黒髪の青年が立っていた。
「センセイ、大至急のお願いがあってまかりこしました。」
事情を聞いた美樹は大きめのキャリーバッグと携帯用の酸素ボンベ、聴診器を持った。
「いちご君、連れて行って。」
青年の黒い目が金色に光った。
一目散に隣の公園へ駆け出し美樹は後を追った。
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