そうなんです!僕が化け物です!!

あいいろの布団

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王都編

第9話 ちょっと本気っぽく戦おう

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「はっ!
なんで素手で受けて無事なんだァ?」


「無事なわけないよ
めっちゃ痛いんだけど!!」
と払った右手をぷらぷらさせる


「オレの斬撃を素手で受けて切り傷1つねぇってのがおかしいっつってんだよ」


「まぁ分かってるけどさ…
で、僕たちになんの用?」


「そりゃあ逃げ出したお前らを捕まえるために決まってんだろ
それに黒髪以外は殺してもいいってよ
お前が大人しく来るってんならその三人は見逃してもいいそうだ」


その瞬間後ろの三人の顔が強張る


「大丈夫だって
この程度に負けないから安心して」


そして再び斬撃が飛んでくるが今度は僕ではなくナギの方に飛んだため一瞬反応が遅れてしまった
しかし間一髪腕で払うことはできた


「お前他人を守って戦ったことねぇな?
自分に飛んでくる攻撃にゃ敏感だが他人に対しての攻撃へは鈍い」


「そりゃあ誰かを守って戦うのなんて初めてだもん
だけどとても簡単な解決策があるよ?」


「おう、聞いてやろうじゃねぇか」


「僕以外を狙う余裕を消してあげることさ
Shadow xafra影の刃
さ、やろっか」
唱えた途端僕の影から無数の触手のような剣が具現化する
それが全て男に向かう


「おいおい!マジか!
1人だがしゃぁねぇ!」
男は剣を握りしめその全ての剣を捌いていく


がしかし段々と捌ききれないものが男を少しずつ刻んでいく


「クソが!
化け物め!!」


大きな剣なのに全く重さが無いものや、逆に小さいのにとても重い剣を織り交ぜているため男は無数の剣を無視することができないのだ


「あんた性格悪いってよく言われるだろ」


「さぁね」
斬撃の応酬はまだ続いている


ずっと優勢かと思ったが男が対応してきたのか当たる数が極端に減ってきた
「単純なんだよお前は!」
と叫び無数の剣を避けながらこちら側に舵を切ろうとする


「そうですかそうですか
Qasam tas-silġ 氷の世界
と言いカッコつけて足で地面をトントンと二回叩く
すると一瞬で地面がまるでスケートリングのように平らな氷で覆われる


男は舵を切ろうとしたが足を滑らせその場に転がる


「おいおい、どういうこった
本格的に魔法の域超えてんぞ!」
男の目の前には光り輝く氷原が広がっていた


「そうかそうか!
そりゃあありがとさん」


「褒めてねぇよ!」


「じゃ、そろそろ喋る余裕も無くしていこっか
Bullet tal-ilma水の弾丸


指先に水が集まり目にも止まらぬ速さで音もなく男に向かっていき、1発は肩を掠め、2発目は右下腹部を貫いた


「あ゙ぁぁぁぁぁぁぁ」
と悲鳴が上がるが男の速度は簡単に落ちない


「ほらほら、もっと動かないと当たっちゃうよ」


男は満身創痍ながらShadow xafra影の刃を捌きながらこちらの動きを伺い、
Bullet tal-ilma水の弾丸を打ち出す方向を予測しているのだろう
Bullet tal-ilma水の弾丸だってかなりの速度出てるのにそんな予測だけで避けれるもんなのかな?



「お兄さんもう動けてないよ
もう限界?」


たった数分のうちに男の全身には切り傷が刻まれ、数箇所には穴が空いておりそこからは滝のように血が溢れている


傍から見れば完全にこちらが圧倒しており、明らかに消耗している男に勝ち目は無いはずだがそれでも剣を置くことは無かった
それに敬意を表しトドメを自らさすことにする


Fist tal-Fjammi blu蒼炎の拳


左手にボワッと眩く蒼く輝く炎が現れる


複数魔法による弾幕が一瞬晴れたのと同時に距離を詰め腹を貫く
ガスが混ざった訳では無い純粋な蒼色の火の温度は10000度を超える
爆炎も爆発も起きず、ただ当たった箇所が真っ黒な炭になるだけである


「はっ?」
男は倒れ訳分からそうに自分に空いた穴を見つめる


「身体が炭化した気分はどう?
炭化してるから神経も焼ききれてるから痛みもないだろうし
血も出ないけど魔法とかで再生も多分無理だよ」


「はっ?えっ?」
右下腹部を貫いたのだ
恐らく周辺の神経も焼ききれているため下半身の一部に力が入らないのだろう


「おい」


「なに?遺言?」


「お前一撃で殺れンのに殺らなかったな?
後悔しろよ?」
とニヤリと笑い僕をつかみ、叫んだ



「全ては夢幻虚像のまにまに!」
と男が叫ぶと手に持っていたはずの剣が弾け柄を残して塵になった
その瞬間僕の身体のあちこちに痛みが走った


「痛っっった!
てか熱っつ!!
そして謎の呪文?」


身体を見てみてると至るところに小さな痣が、右下腹部は軽いが広範囲の火傷になっていた


男の方を見ると与えたはずの傷が綺麗に無くなっていた
いや無くなっていたというよりまるで時間が巻き戻ったかのようだった


「なんで俺と同じ傷にならねェんだ!」


「それがー、その剣?の能力?」


「うるせぇ……」
得物の剣は能力を発動した代償か柄だけになっており、それ以外に武器を持っている気配はない
最終手段も不発ということでいよいよ絶体絶命なのかもしれない
生殺与奪の権を握っているのは僕な訳だが


「なーる
同じ傷を再現する系?
だとしたら出力不足だよ」


「…………」


「そういえば僕さ、君たちに連れてこられたせいでせっかく雇ってくれてる人に迷惑かけちゃってると思うんだ
だからさ、巻きでいこう巻きで
なんかめんどくなっちゃった
Id-dinja ordinarja tiegħi唯の世界


世界が止まる
動けるのは自分だけ
さ、やることは一つだ
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