そうなんです!僕が化け物です!!

あいいろの布団

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独立国家郡ペラルゴン

15話 世界は意外と進んでる

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当たり前だがこの世界でも人間の主食は穀物である
人類の家畜化に成功し地上を覆い尽くす植物の知能犯だ
人類が拾わなければとっくに絶滅していた植物でもあるが
脱粒性、いわゆる穀類が弾けて遠くに種を撒く習性が小麦やトウモロコシなどにはほぼない
つまりもし人間が収穫しなければそのまま腐り落ちてしまう欠落種ってこと


そして魔法で地力を補うことができるから休耕地も無くていい
思考力がある国はちゃんと国土の農耕地に毎年魔法使いを寄越して地力を回復させている
他にも要因は色々あるが少ない魔法使いが重用されるわけだ
その分三圃式やらはあまり発展していないが
魔法によってこの世界では正直あまり飢餓は少ない


余剰生産物をちょっと頭のいい地主はいくらか燃やすくらいには困ってはいない
それを教会やらに寄付すれば評判も良くなる
あそこの地主は人ができてるやらなんやら


で、醤油や味噌はあるのかって?
あるに決まってるでしょ
連作障害は魔法でも防げないから豆類やれんげでそれを防ぐ
その生産物を腐らせるのは勿体ないから保存するために工夫を凝らした結果これらができるのも当然っちゃ当然
そして玄米と豆の食べ合わせは栄養的にものすごい相性がいい
かつて日本に来た外人が味噌と米で重労働する日本人に度肝を抜かれたらしい


で、たまたまそれをやってたのがどっかの海に囲まれた島国だったってだけでこの世界ではそれを地続きの国がやってたってだけ
体質もあるけど肉を食えない人達にとっては貴重なタンパク源
だから魔物じゃないちゃんとした肉が食える上流階級には嫌われてるんだけど
だけどほば豆の味噌や醤油は使うんだって
さすが人間って感じ


とりあえずこの麦粥は味がしっかりして意外と美味しい
明日はもっと肉が食べたい気分からその辺の何か狩ってこよっか
積荷の食料はもちろん必要以上にあるけどできるなら現地調達の方がいい
そして野営の火はどんどん夜に溶けていきましたとさ


勿論野営で護衛の僕が寝る訳にはいかない
ぶっちゃけ僕はもう寝なくてもいい身体だし
意識すれば寝れるけどそれは睡眠と呼んでいいものなのか……
とまあ要するに死ぬほど暇なのである
身体は疲れないけど精神だけが削れてくこの感覚にはもう慣れたけどね


だけどこのなーんもない感じ僕は結構好き
今ここでアシュビーさん達を殺したらどうなるか、みたいなことも頭の中で考えるのはタダだ
僕には快楽殺人鬼みたいな趣味は無いから確実に後悔に苛まれると思う
絶対に毎日夢に出てきて僕を蝕み続ける
だって未だに前の世界のトラウマからでさえ目を背け続けてるんだから


うん、マイナスなこと考えるのはやめよ
ほら暗闇の中で人間はおかしくなるっていうし
じゃあ身体を動かそっか


やっぱり剣術ってかっこいい
仕方がないじゃん男の子だもの
でも僕には習う場所の伝なんてない
探せば多分あるけど面倒くさい
ということで汚いことに手を染めることにしました
やることは簡単
強い人を殺したあと記憶を読んでそれを無理やり定着させるだけ
大丈夫殺してるのは暗殺依頼が来た人だけだから


記憶を読むのは簡単だけどそれを僕の脳に定着させるのは死ぬほどキツかった
この世界に来て初めて熱を出したし頭痛が酷かった
もう脳みその中からグーパンされてる感じ
しかもその後は身体に覚えさせなきゃいけない
これは簡単だったけど
そんなわけで僕の中には幾人分の技術が備わっている
身体に覚えさせたときのように記憶になぞって剣を振る
ついでになぜその動きをしたのかを偶に止まって考える
これの繰り返し
夢中になってるとこれがかなり時間を食ってくれる


汗だくになったら日が昇る前に水を浴びる
ホントに魔法は凄い
こんな道の周りは森みたいな状況で温かい水を出せるんだから
ちなみに魔法で出した水は少しだけ変な味がする
一般的には魔力の味だとか言われているが詳細は分からない
あと動物はこの類の水を何故か嫌う
だから僕らの積荷にも馬用の水がある


そうして長い夜が明ける
やはり1人の夜は長く感じてしまうのだ


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