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第64話
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ヴィジョン・マインディングが、なぜ彼女たちを庇うのかを聞いてきたが、そんなことは――。
「仲間だからだよ。それ以外に理由が必要?」
「仲間……か」
ふふっ、と《影の女王》であるヴィジョン・マインディングは笑う。
「仲間であるならば、どうして、そこにいる仲間というものがキミに隠しごとをしているんだ?」
「隠しごと?」
仲間である彼女たちを見る。
隠しごとをしているような様子ではない。
「なにを言っている? 隠しごとなんてしているわけないだろ?」
「だったら、どうして……未だに《彼女》のことを隠すんだ?」
「彼女? 彼女って誰のことだよ?」
『…………』
仲間であるはずの彼女たちは沈黙した。
「特に心野友代と名乗る《影》よ。キミは最もしてはいけないことをしているのに、どうして彼のそばにいる?」
「してはいけないこと……?」
いったい彼女が、なにをしたっていうんだ……?
「友代……なにか知っているのか?」
「いえ…………あたしは、なにも…………」
「それも、そうだろう。そうならざるを得ない。なぜなら自動的に忘れてしまっているからな」
「自動的に……なにを?」
「筬屋真海奈を殺し、吸収したことをだよ」
「真海奈を殺した……?」
どういうことだ?
真海奈は《影》に殺されたのではないか?
いや、もしかして、その《影》が友代だったということなのか……?
「友代、嘘だと言ってくれ! キミが真海奈を殺すわけがないだろ!?」
「あたしには…………理解できません。あたしのなかには…………ない出来事です」
「それは、そうだろう……。自らの記憶を隠蔽し、その状態で、なにごともなかったように活動しているのだから、わかるはずがない。だが、《影の女王》と呼ばれる私なら理解できる。なぜなら私は《影》のしたことは手にとるようにわかるからだ」
「じゃあ、友代のしたことは……」
「本当だ。それは私がよく知っている。心野友代は殺した筬屋真海奈の魂を吸収し、彼女と似たような人間の姿になったんだ。彼女が筬屋真海奈と似ているのは、それが由来だ」
「そんな……」
友代が仇だったなんて……嘘だ。
「僕は友代に復讐しなければいけないのか……?」
「それに、それだけではないぞ」
「えっ……!?」
「そこにいる彼女たちはキミを騙している。火花萌瑠、椎菜爽芽、矢林御琴はな」
「どういうことだ、三人とも……?」
「いえっ……」
「私たちは……」
「なにも……」
「本当か? キミたち……彼女らが作ったんだろう……?」
「作ったって、なにを……?」
「《妄想具現症》という病を……だよ」
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