78 / 203
急・異種獣人同士で子づくり!?ノァズァークのヒミツ編
47.『リリィの世界』(後)★
しおりを挟む
リリィの働きかけの結果、ゴズメルは報告書を溜めなくなった。
来訪のたび受付嬢たちは大慌てだったが、リリィの対応ぶりを見てなにか学んだようだ。
「やっぱり怖がってちゃダメね。直してほしいところはちゃんと指摘したほうがいいんだわ」
「そうよ、ゴズメルさんの報告書だってとても良くなったじゃない。文句を言ってないで、私たちのほうこそ仕事のやり方を見直すべきだったんだわ」
細かい作業が苦手なゴズメルのために、リリィは新しく報告書のフォーマットを用意してやった。
所定の質問に回答するだけで項目が自動的に埋まるという優れものだ。
試しにほかの冒険者にも使ってもらったところ、これがたいへん好評で、事務作業の所要時間を大幅に短縮することができた。
おかげで受付嬢はより詳細な聞き取りをできるようになった。冒険者側も、情報を提供すれば自分に合った依頼を斡旋してもらえる。噂を聞きつけてほかの支部からアルティカ支部に異動願を出す冒険者も増えた。
シラヌイはその評判を聞いても「ふうん!」と言っただけだったが、それまでうるさがっていた受付嬢への態度がやや軟化した。
うたたねばかりでクビになった元・受付嬢のイーユンが司書として再雇用されたのも同じ頃だ。
この人事はベテラン受付嬢の指揮を大いに高めた。あのイーユンでさえなんとかしてもらえるんだから、年をとって受付嬢の仕事ができなくなっても大丈夫だわ! と思うらしい。
業務改善のきっかけとなったリリィはというと……ゴズメルとの距離が縮まってホクホクだった。ゴズメルは報告書の件が解決しても、わざわざリリィのいる窓口に並んでくれるのだ。
知れば知るほど、ゴズメルは魅力的だった。
顔を合わせて話すとこんなにとっつきやすいひとはいないのに、ひとり佇む姿ときたらスタイル抜群で、時たま見せる憂いを帯びた表情はドキッとするほどミステリアスだった。
だいたいそういう顔をしている時のゴズメルはお腹をすかせている。リリィが窓口で「よかったらどうぞ」とアメを渡すと「なんてありがたいサービスだろう」と子どもみたいに喜ぶのだった。
ゴズメルは、リリィがほかの冒険者にも同じことをしていると思っているのだ。
リリィの胸は甘くうずいた。
(もっと仲が良かったら、アメなんかじゃなくて、美味しい料理をたくさん食べさせてあげるのに)
しかしゴズメルにとってのリリィは、あくまで頼りになる受付嬢だった。リリィは不思議だった。ほかの冒険者はリリィが普通に対応しても『この子、オレのこと好きなのかも!?』と期待してモーションをかけてくる。
それなのにどうしてリリィがこんなに特別扱いしているゴズメルに限って、そう思ってはくれないのだろうか? 同性だからだろうか。それとも……リリィはゴズメルにとってあまり魅力的ではないのだろうか。
だが、そのことはリリィの想いをますます駆り立てた。好きになってくれないということは、ゴズメルにはきっと妖精族の魅了が効いていない。リリィにとってそれは切ないけれど、このうえなく甘美なことに思えた。
(私、このひとにだったら、いやらしい力と無関係に恋ができる。ああ、ゴズメルが今すぐ私を振り向いて抱きしめてくれたらいいのに。だけど、ずっとこのまま片想いをしていたいわ。お祖母さま、私はいったいどうすればいいの……?)
リリィは愛の迷宮に迷い込んだ気分だった。
だから『童貞喪失精子』のことを打ち明けられた時、リリィは気持ちを強く揺さぶられた。
ゴズメルが娼館に行ったことがあると言われてショックを受け、でもうまくいかなかったとわかると嬉しさのあまりバンザイしそうになった。
リリィはなんて悪い子になってしまったのだろう。ゴズメルはとても思い悩んでいるのに!
だが、妖精族の催淫の力をもってすれば、きっとゴズメルはレベルアップアイテム・童貞喪失精子を手に入れることができる。
それに、リリィも。
思いの伴わない、妖精の力を使ったずるい方法でも、その一瞬は、ゴズメルを自分のものにできるのだ。
リリィは気持ちの弱っているゴズメルを言いくるめた。冒険者協会のクビが懸かったゴズメルに選択肢などない。
(絶対、絶対に、ゴズメルに私のことを好きになってもらわなくちゃ。娼館になんて二度と行ってほしくない。ほかのひとにとられるくらいなら、鱗粉の虜にしなくちゃだめなのだわ……!)
約束をしてからずっと、どんなふうに誘惑したらゴズメルが自分を抱いてくれるか、たくさんシミュレートした。
少しでも気に入ってほしくて、懸命に肌や髪のお手入れをした。ひよわな裸を見てがっかりされないように筋トレもした。
当日の朝は早く起きて、半身浴をした。
シャワーでからだを温め、薬湯に浸かり、洗身洗髪して、コンディショナーを浸透させるためにまた浸かる。どれだけ効果があるかはわからないが、何かしていないと気がどうかしてしまいそうだ。
海藻入りのぬるぬるするお湯を両手で胸になすりつけ、ダメ押しの保湿とバストアップマッサージをする。
「ん……っ、あ、ん……」
さすって揉むだけなのに、リリィのいやらしい乳首は、すぐにツンととがってしまう。
ぬるっ……ぷるん、ぬるっ……朝の光に、濡れた乳房がテラテラと光る。
「あ……あぁっ……あっ……」
浴室に濡れた声が響く。いけないと思いながら、リリィは乳房を弄る手を止めることができない。今夜のことを想うと、身も心も高ぶってしまう。
(ゴズメルは、私がこんなに慎みのない子だって知ったら、きっと嫌がるわ……今だけよ。今のうちに、発散するだけ……)
リリィは苦しい言い訳をしながら、たわわな二つの果実を両手で揉んだ。
情けなくてたまらない。
リリィの胸が桃ならゴズメルの胸はメロンだ。自分の胸を見慣れているゴズメルは『へー! こんなちっちゃいオッパイなんだ!』と呆れてしまうかもしれない。
頭の中のゴズメルがそうするのと同じように、リリィは自分の乳首をつまんで乳房を吊り上げた。
「んぁあッ……!」
お湯には浮かぶ乳房が、空気中ではズンと重みを増す。リリィは湯気を掻き乱すほど身もだえした。頭の中のゴズメルになんとか興味を持ってもらおうとあれこれ説明する。
(ゴズメル、違うのよ。私の胸はたしかにあなたよりちっちゃいけど、すごく感じるの。そうよ、もっと、おもちゃみたいにして……吸ってみて……噛んで……あぁ……!)
リリィは目を閉じて、指でキリキリと自分の乳首をいじめた。薄桃色の乳首が充血して硬くなり、息が上がる。
「あぁあ……ゴズメル……ゴズメルぅ……」
性感が高まり、触りもしない下半身が火照る。リリィは湯舟から身を乗り出した。
タイル張りの壁に乳房をこすりつけるようにしながら、両手を脚のあいだの花びらに添える。
「はぅうん……ううん、んっ、んっ、あぁん……!」
熱い吐息が、冷たいタイルに跳ね返る。正気に返りたくないのに、自分のバカみたいな有様を思い浮かべてしまう。リリィは壁で胸をべったり押しつぶしながら、腰をくねらせてオナニーしているのだ。
腰をへこつかせ、右手で陰核を刺激しつつ、左手の指を二本、いや三本目を挿入した。ぐっと指を折り曲げて深く捻じ込むと、口から洩れる声が低くなる。
「ひぅ、くっ……」
からだの大きなゴズメルの男根は、どれほど太く長いことだろうと思い浮かべていた。
本当におもちゃみたいに壊されてしまうとしても、リリィはゴズメルに犯されたかった。
「あぁ……あっ、ごじゅめぅ……すき……っ、あなたが好きなの……っ、お願い……私を抱いて……!」
ちゅぽっちゅぽっと指を動かしながら、リリィは頭の中のゴズメルに懇願した。タイルに夢中でキスする。
「私の淫らな蜜穴を犯して……せ、精子で溺れさせて……あぁんっ……やん、やぁんっ」
ぐ、と思ったよりも深いところに指が入って怖くなる。
「あぁ、あっ」
リリィは涙を流して絶頂した。
(……だめだ。こんなことじゃ、ゴズメルはきっと私を選んでくれない)
テクニックで娼館務めのプロに敵うわけがない。ゴズメルはそれにも興奮できなかったという。
翅の力があっても、どんなに努力しても、ひとりよがりな自慰しかできないリリィに、どうしてゴズメルを虜にしたりできるだろう。リリィは湯舟に身を縮め、しくしくと泣いた。
(お祖母さまが知ったら、どんなに悲しむか……!)
リリィは、完璧な祖母に育てられたくせに出来損ないの孫だった。
一度として褒められたことはなかった。祖母は最期までリリィを心配していたのだ。リリィが結婚することを願っていたのも、きっと性的にだらしないリリィが自立できないと思っていたからだ。
「えーっ? いや、別にそんなことはないだろ。きっと、あんたに幸せになってほしかったのさ」
心が弱いから、幻聴まで聞こえてくる。
えぐえぐと泣くリリィは、顔を上げて、呼吸困難に陥った。
「ゴズメル! え、えっ、えぇっ? あなた、なぜここにいるの。家で寝込んでいるはずじゃ」
「そりゃ、まあ……これはあんたの夢の中だからね」
リリィは混乱した。不法侵入だ。浴室の中にいる。リリィはオナニーしていた。
好きなひとに、こんなに恥ずかしいところを見られた!!
絹を裂くような悲鳴を上げるリリィを、ゴズメルは「はいはい」と言って、湯舟から抱き上げた。
「夢はもう終わりだよ。やっと捕まえたぞ、あたしのお姫さま」
リリィの濡れた頬にキスして、そんなことを言う。
「ゆめ……? これは夢なの? ゴズメル……」
「うん。あんたの記憶を元にした夢みたいだ。ああ、あたしの知らないところで、こんなに奮闘していたとはね! 過去のあたしときたらなんて鈍感なんだろう」
「だ、だって、そんな……」
「うん?」
ゴズメルはリリィの目尻に、当たり前みたいにキスした。
(違う、そこじゃない)
キスなんてまだ一度もしてもらったことがないはずなのに、リリィはそう思った。赤ちゃんをあやすみたいなキスは嫌だ。唇の真ん中に欲しい。
「ねぇ、ゴズメル……」
言わなくてもわかっているはずなのに、ゴズメルは意地悪だった。リリィは耳元でお願いした。
「あの……もしもあなたが良かったらなのだけど……キスをしてくださらない……?」
「……ん。」
「違うわ、鼻にしないでっ」
いたずらに翻弄されて、リリィは赤くなってしまった。ゴズメルはどうしてもリリィに言わせたいらしい。
「ね、唇に欲しいの……ちょうだい。お願いよ、ゴズメル……」
リリィははしたなくおねだりした。
「私ね、ずっと……ずーっと前から、あなたと口づけあいたかったのよ……」
リリィは、自分がとても長いあいだゴズメルのことを待っていた気がした。
それも何日も、何週間も前からだ。ずっと待たされていた気がする。
ぽろぽろと泣きながら懇願するリリィに、ゴズメルはとうとうそれをくれた。
軽く触れて、一瞬だけ離れて「会えずにいる間、あたしもずっと同じ気持ちだったよ」と、言った。
そこからはもう、リリィは口で呼吸させてもらえなかった。
来訪のたび受付嬢たちは大慌てだったが、リリィの対応ぶりを見てなにか学んだようだ。
「やっぱり怖がってちゃダメね。直してほしいところはちゃんと指摘したほうがいいんだわ」
「そうよ、ゴズメルさんの報告書だってとても良くなったじゃない。文句を言ってないで、私たちのほうこそ仕事のやり方を見直すべきだったんだわ」
細かい作業が苦手なゴズメルのために、リリィは新しく報告書のフォーマットを用意してやった。
所定の質問に回答するだけで項目が自動的に埋まるという優れものだ。
試しにほかの冒険者にも使ってもらったところ、これがたいへん好評で、事務作業の所要時間を大幅に短縮することができた。
おかげで受付嬢はより詳細な聞き取りをできるようになった。冒険者側も、情報を提供すれば自分に合った依頼を斡旋してもらえる。噂を聞きつけてほかの支部からアルティカ支部に異動願を出す冒険者も増えた。
シラヌイはその評判を聞いても「ふうん!」と言っただけだったが、それまでうるさがっていた受付嬢への態度がやや軟化した。
うたたねばかりでクビになった元・受付嬢のイーユンが司書として再雇用されたのも同じ頃だ。
この人事はベテラン受付嬢の指揮を大いに高めた。あのイーユンでさえなんとかしてもらえるんだから、年をとって受付嬢の仕事ができなくなっても大丈夫だわ! と思うらしい。
業務改善のきっかけとなったリリィはというと……ゴズメルとの距離が縮まってホクホクだった。ゴズメルは報告書の件が解決しても、わざわざリリィのいる窓口に並んでくれるのだ。
知れば知るほど、ゴズメルは魅力的だった。
顔を合わせて話すとこんなにとっつきやすいひとはいないのに、ひとり佇む姿ときたらスタイル抜群で、時たま見せる憂いを帯びた表情はドキッとするほどミステリアスだった。
だいたいそういう顔をしている時のゴズメルはお腹をすかせている。リリィが窓口で「よかったらどうぞ」とアメを渡すと「なんてありがたいサービスだろう」と子どもみたいに喜ぶのだった。
ゴズメルは、リリィがほかの冒険者にも同じことをしていると思っているのだ。
リリィの胸は甘くうずいた。
(もっと仲が良かったら、アメなんかじゃなくて、美味しい料理をたくさん食べさせてあげるのに)
しかしゴズメルにとってのリリィは、あくまで頼りになる受付嬢だった。リリィは不思議だった。ほかの冒険者はリリィが普通に対応しても『この子、オレのこと好きなのかも!?』と期待してモーションをかけてくる。
それなのにどうしてリリィがこんなに特別扱いしているゴズメルに限って、そう思ってはくれないのだろうか? 同性だからだろうか。それとも……リリィはゴズメルにとってあまり魅力的ではないのだろうか。
だが、そのことはリリィの想いをますます駆り立てた。好きになってくれないということは、ゴズメルにはきっと妖精族の魅了が効いていない。リリィにとってそれは切ないけれど、このうえなく甘美なことに思えた。
(私、このひとにだったら、いやらしい力と無関係に恋ができる。ああ、ゴズメルが今すぐ私を振り向いて抱きしめてくれたらいいのに。だけど、ずっとこのまま片想いをしていたいわ。お祖母さま、私はいったいどうすればいいの……?)
リリィは愛の迷宮に迷い込んだ気分だった。
だから『童貞喪失精子』のことを打ち明けられた時、リリィは気持ちを強く揺さぶられた。
ゴズメルが娼館に行ったことがあると言われてショックを受け、でもうまくいかなかったとわかると嬉しさのあまりバンザイしそうになった。
リリィはなんて悪い子になってしまったのだろう。ゴズメルはとても思い悩んでいるのに!
だが、妖精族の催淫の力をもってすれば、きっとゴズメルはレベルアップアイテム・童貞喪失精子を手に入れることができる。
それに、リリィも。
思いの伴わない、妖精の力を使ったずるい方法でも、その一瞬は、ゴズメルを自分のものにできるのだ。
リリィは気持ちの弱っているゴズメルを言いくるめた。冒険者協会のクビが懸かったゴズメルに選択肢などない。
(絶対、絶対に、ゴズメルに私のことを好きになってもらわなくちゃ。娼館になんて二度と行ってほしくない。ほかのひとにとられるくらいなら、鱗粉の虜にしなくちゃだめなのだわ……!)
約束をしてからずっと、どんなふうに誘惑したらゴズメルが自分を抱いてくれるか、たくさんシミュレートした。
少しでも気に入ってほしくて、懸命に肌や髪のお手入れをした。ひよわな裸を見てがっかりされないように筋トレもした。
当日の朝は早く起きて、半身浴をした。
シャワーでからだを温め、薬湯に浸かり、洗身洗髪して、コンディショナーを浸透させるためにまた浸かる。どれだけ効果があるかはわからないが、何かしていないと気がどうかしてしまいそうだ。
海藻入りのぬるぬるするお湯を両手で胸になすりつけ、ダメ押しの保湿とバストアップマッサージをする。
「ん……っ、あ、ん……」
さすって揉むだけなのに、リリィのいやらしい乳首は、すぐにツンととがってしまう。
ぬるっ……ぷるん、ぬるっ……朝の光に、濡れた乳房がテラテラと光る。
「あ……あぁっ……あっ……」
浴室に濡れた声が響く。いけないと思いながら、リリィは乳房を弄る手を止めることができない。今夜のことを想うと、身も心も高ぶってしまう。
(ゴズメルは、私がこんなに慎みのない子だって知ったら、きっと嫌がるわ……今だけよ。今のうちに、発散するだけ……)
リリィは苦しい言い訳をしながら、たわわな二つの果実を両手で揉んだ。
情けなくてたまらない。
リリィの胸が桃ならゴズメルの胸はメロンだ。自分の胸を見慣れているゴズメルは『へー! こんなちっちゃいオッパイなんだ!』と呆れてしまうかもしれない。
頭の中のゴズメルがそうするのと同じように、リリィは自分の乳首をつまんで乳房を吊り上げた。
「んぁあッ……!」
お湯には浮かぶ乳房が、空気中ではズンと重みを増す。リリィは湯気を掻き乱すほど身もだえした。頭の中のゴズメルになんとか興味を持ってもらおうとあれこれ説明する。
(ゴズメル、違うのよ。私の胸はたしかにあなたよりちっちゃいけど、すごく感じるの。そうよ、もっと、おもちゃみたいにして……吸ってみて……噛んで……あぁ……!)
リリィは目を閉じて、指でキリキリと自分の乳首をいじめた。薄桃色の乳首が充血して硬くなり、息が上がる。
「あぁあ……ゴズメル……ゴズメルぅ……」
性感が高まり、触りもしない下半身が火照る。リリィは湯舟から身を乗り出した。
タイル張りの壁に乳房をこすりつけるようにしながら、両手を脚のあいだの花びらに添える。
「はぅうん……ううん、んっ、んっ、あぁん……!」
熱い吐息が、冷たいタイルに跳ね返る。正気に返りたくないのに、自分のバカみたいな有様を思い浮かべてしまう。リリィは壁で胸をべったり押しつぶしながら、腰をくねらせてオナニーしているのだ。
腰をへこつかせ、右手で陰核を刺激しつつ、左手の指を二本、いや三本目を挿入した。ぐっと指を折り曲げて深く捻じ込むと、口から洩れる声が低くなる。
「ひぅ、くっ……」
からだの大きなゴズメルの男根は、どれほど太く長いことだろうと思い浮かべていた。
本当におもちゃみたいに壊されてしまうとしても、リリィはゴズメルに犯されたかった。
「あぁ……あっ、ごじゅめぅ……すき……っ、あなたが好きなの……っ、お願い……私を抱いて……!」
ちゅぽっちゅぽっと指を動かしながら、リリィは頭の中のゴズメルに懇願した。タイルに夢中でキスする。
「私の淫らな蜜穴を犯して……せ、精子で溺れさせて……あぁんっ……やん、やぁんっ」
ぐ、と思ったよりも深いところに指が入って怖くなる。
「あぁ、あっ」
リリィは涙を流して絶頂した。
(……だめだ。こんなことじゃ、ゴズメルはきっと私を選んでくれない)
テクニックで娼館務めのプロに敵うわけがない。ゴズメルはそれにも興奮できなかったという。
翅の力があっても、どんなに努力しても、ひとりよがりな自慰しかできないリリィに、どうしてゴズメルを虜にしたりできるだろう。リリィは湯舟に身を縮め、しくしくと泣いた。
(お祖母さまが知ったら、どんなに悲しむか……!)
リリィは、完璧な祖母に育てられたくせに出来損ないの孫だった。
一度として褒められたことはなかった。祖母は最期までリリィを心配していたのだ。リリィが結婚することを願っていたのも、きっと性的にだらしないリリィが自立できないと思っていたからだ。
「えーっ? いや、別にそんなことはないだろ。きっと、あんたに幸せになってほしかったのさ」
心が弱いから、幻聴まで聞こえてくる。
えぐえぐと泣くリリィは、顔を上げて、呼吸困難に陥った。
「ゴズメル! え、えっ、えぇっ? あなた、なぜここにいるの。家で寝込んでいるはずじゃ」
「そりゃ、まあ……これはあんたの夢の中だからね」
リリィは混乱した。不法侵入だ。浴室の中にいる。リリィはオナニーしていた。
好きなひとに、こんなに恥ずかしいところを見られた!!
絹を裂くような悲鳴を上げるリリィを、ゴズメルは「はいはい」と言って、湯舟から抱き上げた。
「夢はもう終わりだよ。やっと捕まえたぞ、あたしのお姫さま」
リリィの濡れた頬にキスして、そんなことを言う。
「ゆめ……? これは夢なの? ゴズメル……」
「うん。あんたの記憶を元にした夢みたいだ。ああ、あたしの知らないところで、こんなに奮闘していたとはね! 過去のあたしときたらなんて鈍感なんだろう」
「だ、だって、そんな……」
「うん?」
ゴズメルはリリィの目尻に、当たり前みたいにキスした。
(違う、そこじゃない)
キスなんてまだ一度もしてもらったことがないはずなのに、リリィはそう思った。赤ちゃんをあやすみたいなキスは嫌だ。唇の真ん中に欲しい。
「ねぇ、ゴズメル……」
言わなくてもわかっているはずなのに、ゴズメルは意地悪だった。リリィは耳元でお願いした。
「あの……もしもあなたが良かったらなのだけど……キスをしてくださらない……?」
「……ん。」
「違うわ、鼻にしないでっ」
いたずらに翻弄されて、リリィは赤くなってしまった。ゴズメルはどうしてもリリィに言わせたいらしい。
「ね、唇に欲しいの……ちょうだい。お願いよ、ゴズメル……」
リリィははしたなくおねだりした。
「私ね、ずっと……ずーっと前から、あなたと口づけあいたかったのよ……」
リリィは、自分がとても長いあいだゴズメルのことを待っていた気がした。
それも何日も、何週間も前からだ。ずっと待たされていた気がする。
ぽろぽろと泣きながら懇願するリリィに、ゴズメルはとうとうそれをくれた。
軽く触れて、一瞬だけ離れて「会えずにいる間、あたしもずっと同じ気持ちだったよ」と、言った。
そこからはもう、リリィは口で呼吸させてもらえなかった。
0
あなたにおすすめの小説
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
白雪様とふたりぐらし
南條 綾
恋愛
高校1年生の紫微綾は、生きることに疲れ、雪の山で自らの命を終えようとしたその瞬間――
美しい御小女郎姿の少女・白雪が現れ、優しく彼女を救う。
白雪は実は古の仏神・ダキニ天の化身。暇つぶしに人間界に降りた彼女は、綾に「一緒に暮らそう」と提案し……?
銀髪の少女と神様の、甘く温かなふたりぐらしが始まる。
【注意事項】
本作はフィクションです。
実在の人物・団体・宗教・儀礼・場所・出来事とは一切関係ありません。 作中で登場する神仏や信仰に関する表現は、物語の雰囲気づくりを目的とした創作によるものであり、特定の宗教や思想を推進・否定する意図は一切ございません。
純粋なエンターテイメントとしてお楽しみいただければ幸いです。
さくらと遥香(ショートストーリー)
youmery
恋愛
「さくらと遥香」46時間TV編で両想いになり、周りには内緒で付き合い始めたさくちゃんとかっきー。
その後のメインストーリーとはあまり関係してこない、単発で読めるショートストーリー集です。
※さくちゃん目線です。
※さくちゃんとかっきーは周りに内緒で付き合っています。メンバーにも事務所にも秘密にしています。
※メインストーリーの長編「さくらと遥香」を未読でも楽しめますが、46時間TV編だけでも読んでからお読みいただくことをおすすめします。
※ショートストーリーはpixivでもほぼ同内容で公開中です。
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
さくらと遥香
youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。
さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。
◆あらすじ
さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。
さくらは"さくちゃん"、
遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。
同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。
ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。
同期、仲間、戦友、コンビ。
2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。
そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。
イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。
配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。
さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。
2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。
遥香の力になりたいさくらは、
「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」
と申し出る。
そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて…
◆章構成と主な展開
・46時間TV編[完結]
(初キス、告白、両想い)
・付き合い始めた2人編[完結]
(交際スタート、グループ内での距離感の変化)
・かっきー1st写真集編[完結]
(少し大人なキス、肌と肌の触れ合い)
・お泊まり温泉旅行編[完結]
(お風呂、もう少し大人な関係へ)
・かっきー2回目のセンター編[完結]
(かっきーの誕生日お祝い)
・飛鳥さん卒コン編[完結]
(大好きな先輩に2人の関係を伝える)
・さくら1st写真集編[完結]
(お風呂で♡♡)
・Wセンター編[完結]
(支え合う2人)
※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる