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第二部 4章
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ジュードの動揺をレイは見逃さなかった。
「あるんだな?」
ジュードは少し迷うように目を泳がせる。
「お願いジュード! アシュリー兄さまの命に関わることかもしれないんだ」
「アシュリー様のお命に……!?」
青ざめるジュードに、ユーリが頷いた。
「そうだ。詳しく話すことはできないが、今アシュリーはかなり危険な目に遭っている。アイツを助ける鍵が先々代の秘密に繋がっているかもしれない」
ジュードは俯いたまましばらく黙っていたが、やがてゆっくりと顔を上げた。
その目はにはもう迷いは見えない。
「かしこまりました……みなさま、どうかお座りください。少し長くなりそうですので」
俺たちは進められるままに、素朴な木製の椅子に腰かける。
「いつかこんな日がくるかもしれないと心のどこかでは思っておりました。アシュリー坊ちゃまのためなら、わたくしが知っていることはすべてお話しいたします」
ジュードの家は代々、クロフォード公爵家さまの庭師として働いてきた。
そのため彼も、幼い頃から祖父や父の手伝いをしていたという。
「エドワード様……先々代の公爵様はもとよりお体があまり丈夫ではなかったと聞いております。そのせいもあったのでしょう、外にお出かけになることはめったになく、祖父や父と一緒に庭いじりをなさっている姿もよく見かけました」
ジュードは遠い目をして話し続ける。
「そんなある日、エドワード様が庭を大々的に改造すると言い出したのです。当時、貴族の間ではさまざまな趣向をこらした庭づくりが流行っておりましたから、わたしどももさほど驚きはしませんでした」
改造の現場はジュードの祖父と父が仕切ることになった。
エドワードとデザイナーと何度も打ち合わせを重ね、庭の改造が始まったのだという。
「打ち合わせは我が家で行っておりましたから、その時期はよくエドワード様がいらっしゃっておりました。いつも珍しくておいしいお菓子を手土産に持ってきてくださったことを憶えております」
庭は1年をかけて改造を終えた。その見事な庭園は王宮でも話題に上がるほどだったという。
「エドワード様もとても満足なさっていました。ですが、それから5年もたたないうちにご逝去なさったのです。庭園の改造の際、どこか急いでいるご様子でしたから、今思うと何か予感のようなものがおありだったのかもしれません」
ジュードは悲しげに目を伏せる。
「先々代に想い人がいたという話は聞いたことがあるか?」
ユーリが静かに、だが核心に切り込む。
ジュードは弾かれたように顔を上げると、首を左右に振った。
「いえ……そのようなことは聞いたことがございません。ですが、わが家には代々エドワード様からお預かりしている鍵があるのです」
俺たち3人は顔を見合わせる。
「その鍵を俺たちに見せてもらえるだろうか」
レイの言葉に、ジュードはゆっくりと立ち上がった。
「かしこまりました。鍵は地下金庫に厳重に保管してあります。取って参りますので、少々お待ちくださいませ」
「あるんだな?」
ジュードは少し迷うように目を泳がせる。
「お願いジュード! アシュリー兄さまの命に関わることかもしれないんだ」
「アシュリー様のお命に……!?」
青ざめるジュードに、ユーリが頷いた。
「そうだ。詳しく話すことはできないが、今アシュリーはかなり危険な目に遭っている。アイツを助ける鍵が先々代の秘密に繋がっているかもしれない」
ジュードは俯いたまましばらく黙っていたが、やがてゆっくりと顔を上げた。
その目はにはもう迷いは見えない。
「かしこまりました……みなさま、どうかお座りください。少し長くなりそうですので」
俺たちは進められるままに、素朴な木製の椅子に腰かける。
「いつかこんな日がくるかもしれないと心のどこかでは思っておりました。アシュリー坊ちゃまのためなら、わたくしが知っていることはすべてお話しいたします」
ジュードの家は代々、クロフォード公爵家さまの庭師として働いてきた。
そのため彼も、幼い頃から祖父や父の手伝いをしていたという。
「エドワード様……先々代の公爵様はもとよりお体があまり丈夫ではなかったと聞いております。そのせいもあったのでしょう、外にお出かけになることはめったになく、祖父や父と一緒に庭いじりをなさっている姿もよく見かけました」
ジュードは遠い目をして話し続ける。
「そんなある日、エドワード様が庭を大々的に改造すると言い出したのです。当時、貴族の間ではさまざまな趣向をこらした庭づくりが流行っておりましたから、わたしどももさほど驚きはしませんでした」
改造の現場はジュードの祖父と父が仕切ることになった。
エドワードとデザイナーと何度も打ち合わせを重ね、庭の改造が始まったのだという。
「打ち合わせは我が家で行っておりましたから、その時期はよくエドワード様がいらっしゃっておりました。いつも珍しくておいしいお菓子を手土産に持ってきてくださったことを憶えております」
庭は1年をかけて改造を終えた。その見事な庭園は王宮でも話題に上がるほどだったという。
「エドワード様もとても満足なさっていました。ですが、それから5年もたたないうちにご逝去なさったのです。庭園の改造の際、どこか急いでいるご様子でしたから、今思うと何か予感のようなものがおありだったのかもしれません」
ジュードは悲しげに目を伏せる。
「先々代に想い人がいたという話は聞いたことがあるか?」
ユーリが静かに、だが核心に切り込む。
ジュードは弾かれたように顔を上げると、首を左右に振った。
「いえ……そのようなことは聞いたことがございません。ですが、わが家には代々エドワード様からお預かりしている鍵があるのです」
俺たち3人は顔を見合わせる。
「その鍵を俺たちに見せてもらえるだろうか」
レイの言葉に、ジュードはゆっくりと立ち上がった。
「かしこまりました。鍵は地下金庫に厳重に保管してあります。取って参りますので、少々お待ちくださいませ」
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