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第六章 解呪と試練
<3>女神の正体
「エリス様。帰りましょう」
レヴィは掴んでいる俺の腕を少し強く引っ張る。いつの間にか微笑みは消え、見たこともないぐらいの真顔になっている。
正直、少し怖い。だがここで怯んではいけない。足と腹に力を込める。
「何言ってんだよ! ここまで来て帰るわけないだろ」
「ダメです。絶対に連れて帰ります」
「おまえの呪いを解くことができるかもしれないんだぞ! 山の入口も開いたのにここで帰るなんてもったいなさすぎるだろ!」
だがレヴィは真一文字に口を引き結んで首を横に振る。
「山に入ればもっと危険が潜んでいます。絶対に行かせません」
「俺は帰らない」
「連れて帰ります」
「嫌だ。おまえ一人で帰れ。そもそもなんでここにいるんだよ? 仕事、投げ出したのか」
「それは……」
レヴィが言い淀む。
「いいから戻れ。黙ってここに来たのは悪かったよ。でも俺は絶対に女神に会って話すよ」
「……」
黙ったまま俯いてしまった元弟子に、俺は優しく声をかけた。
「大丈夫だって。俺、昔より今の方が魔力も強いんだぞ。もし女神が攻撃してきたらすぐに逃げるし。だから平気だって。な?」
だが顔をあげたレヴィは小さな声でひどく苦し気に呟く。
「どんなに魔法が強くても、人は簡単に命を落としてしまうんです」
その言葉にハッとする。前世、俺はレヴィを残して死んだのだ。
「……ごめん」
それがこの子にどれだけの傷と悲しみを残したのか。もっと真剣に考えるべきだった。
「お願いです。今日のところは僕と一緒にかえ――」
けれどレヴィが言い終わらないうちに、俺たち二人は突然強い力で引っ張られる。
「うわっ! なんだ!?」
「エリス様っ!!」
茨が先ほどよりも広く、まるでモーセ海割りのように左右に開けた。
俺たちは見えない力に引っ張られるようにして山の中に入ってしまう。
「エリス様、僕から離れないでください」
「ああ、そのつもりだ」
レヴィは俺の身体を胸に抱くようにして守ってくれる。
今、二人が離れるのはとても危険だ。両腕をレヴィの腰に回してしっかりとしがみつく。
猛スピードで俺たちは山の中を登っていく。
やっと止まったときには正直ヘロヘロになっていた。
(う……気持ち悪ぃ……)
「エリス様、大丈夫ですか? お顔が真っ青です」
レヴィが心配そうな顔で優しく背中を擦ってくれる。
「悪い。ちょっと転移酔いした時みたいな気持ち悪さが……」
「少し休みましょう」
レヴィは自分のマントを外すと、地面に敷いた。その上にそっと俺を座らせてくれる。
「少し横になった方がいいかもしれませんね」
「ああ。ちょっとだけそうさせてもらうわ」
仰向けに横たわると、視界いっぱいに星空が広がる。まるで星が降ってきそうだ。
「うわ……すげえ空」
鬱蒼と生い茂った木々の姿はいつの間にか消えている。
「ええ。とても美しいですね。ここは山頂なんでしょうか。湖もありますよ」
少しだけ身体を起こすと、近くにとても大きな湖が見えた。
真夜中だというのに、アクアマリンのような色の湖は昼間のようにきらきらと輝いている。
「あの湖、何か魔法がかかってそうだな」
「はい。そうでなかったら深夜にあんな色で輝きませんからね」
少し具合が落ち着いてきたので、ゆっくりと上半身を起こす。
周囲はとても静かで、湖岸に波が打ち寄せる音だけが響いている。
「あ。見ろよレヴィ。ムーンライトリリーじゃないか」
レヴィが俺の指差す方向へと視線を向ける。そこにはスズランにそっくりで、花の部分がまるでライトのように光る植物が夜風に揺れていた。
「初めてみました。綺麗ですね」
ムーンライトリリーはほぼ伝説の植物で、見たことのある者はほとんどいないと言われている。
きっと今夜、女神に会える。ムーンライトリリーを眺めながら、俺は確信した。
「絶対に今日、女神に会える気がする」
その言葉を言い終わらないうちに、空に人影が見えた。その人影はあっという間に舞い降りてくる。
湖面の真ん中に立つと、真っすぐに俺たちの方へ向かって歩いてくる。
「エリス様。気をつけましょう」
レヴィ囁く。俺は頷いて右手をフェンリルの柄にかけた。
人影が目の前で立ち止まる。
「誰だ!?」
不機嫌そうな顔で俺たちを見下ろしているのは青い髪に金色の瞳の美しい少年だった。
年齢は17~18歳ぐらいだろうか。細身だが引き締まった体躯は幾分華奢な少年らしさを残しているように見える。
少年は俺たちを睨みつけてフンと鼻を鳴らした。
「この俺を待たせやがって。おっせーんだよ」
(なんだコイツ。顔は綺麗だけど口が悪すぎる。生意気だし)
少し腹立たしい。レヴィも同じ気持ちだったようで、眉を跳ね上げている。
だがもしかするとコイツは女神の使いかもしれない。
今にも言い返しそうな勢いのレヴィを目で制して少年に話しかける。
「俺たち、月の女神様にお会いしたくて来たんだ。きみは女神様のことを知っているのか?」
「女神じゃねえ」
「え?」
「だから女神じゃねえって言ってんの」
「きみが女神様じゃないのはさすがに分かるよ。どうしたら女神様にお会いできるか、もし知ってたら教えてほし――」
少年は俺の言葉を遮るほどの荒々しいため息を吐く。
「だーかーらぁ! 人間どもが女神つってんのが俺なの! 勝手におまえらが勘違いしてるだけで、
俺は女神じゃねえんだよ!
「はぁ!?」
「えっ!?」
俺とレヴィの驚きの雄叫びが静かな月夜に響き渡った。
レヴィは掴んでいる俺の腕を少し強く引っ張る。いつの間にか微笑みは消え、見たこともないぐらいの真顔になっている。
正直、少し怖い。だがここで怯んではいけない。足と腹に力を込める。
「何言ってんだよ! ここまで来て帰るわけないだろ」
「ダメです。絶対に連れて帰ります」
「おまえの呪いを解くことができるかもしれないんだぞ! 山の入口も開いたのにここで帰るなんてもったいなさすぎるだろ!」
だがレヴィは真一文字に口を引き結んで首を横に振る。
「山に入ればもっと危険が潜んでいます。絶対に行かせません」
「俺は帰らない」
「連れて帰ります」
「嫌だ。おまえ一人で帰れ。そもそもなんでここにいるんだよ? 仕事、投げ出したのか」
「それは……」
レヴィが言い淀む。
「いいから戻れ。黙ってここに来たのは悪かったよ。でも俺は絶対に女神に会って話すよ」
「……」
黙ったまま俯いてしまった元弟子に、俺は優しく声をかけた。
「大丈夫だって。俺、昔より今の方が魔力も強いんだぞ。もし女神が攻撃してきたらすぐに逃げるし。だから平気だって。な?」
だが顔をあげたレヴィは小さな声でひどく苦し気に呟く。
「どんなに魔法が強くても、人は簡単に命を落としてしまうんです」
その言葉にハッとする。前世、俺はレヴィを残して死んだのだ。
「……ごめん」
それがこの子にどれだけの傷と悲しみを残したのか。もっと真剣に考えるべきだった。
「お願いです。今日のところは僕と一緒にかえ――」
けれどレヴィが言い終わらないうちに、俺たち二人は突然強い力で引っ張られる。
「うわっ! なんだ!?」
「エリス様っ!!」
茨が先ほどよりも広く、まるでモーセ海割りのように左右に開けた。
俺たちは見えない力に引っ張られるようにして山の中に入ってしまう。
「エリス様、僕から離れないでください」
「ああ、そのつもりだ」
レヴィは俺の身体を胸に抱くようにして守ってくれる。
今、二人が離れるのはとても危険だ。両腕をレヴィの腰に回してしっかりとしがみつく。
猛スピードで俺たちは山の中を登っていく。
やっと止まったときには正直ヘロヘロになっていた。
(う……気持ち悪ぃ……)
「エリス様、大丈夫ですか? お顔が真っ青です」
レヴィが心配そうな顔で優しく背中を擦ってくれる。
「悪い。ちょっと転移酔いした時みたいな気持ち悪さが……」
「少し休みましょう」
レヴィは自分のマントを外すと、地面に敷いた。その上にそっと俺を座らせてくれる。
「少し横になった方がいいかもしれませんね」
「ああ。ちょっとだけそうさせてもらうわ」
仰向けに横たわると、視界いっぱいに星空が広がる。まるで星が降ってきそうだ。
「うわ……すげえ空」
鬱蒼と生い茂った木々の姿はいつの間にか消えている。
「ええ。とても美しいですね。ここは山頂なんでしょうか。湖もありますよ」
少しだけ身体を起こすと、近くにとても大きな湖が見えた。
真夜中だというのに、アクアマリンのような色の湖は昼間のようにきらきらと輝いている。
「あの湖、何か魔法がかかってそうだな」
「はい。そうでなかったら深夜にあんな色で輝きませんからね」
少し具合が落ち着いてきたので、ゆっくりと上半身を起こす。
周囲はとても静かで、湖岸に波が打ち寄せる音だけが響いている。
「あ。見ろよレヴィ。ムーンライトリリーじゃないか」
レヴィが俺の指差す方向へと視線を向ける。そこにはスズランにそっくりで、花の部分がまるでライトのように光る植物が夜風に揺れていた。
「初めてみました。綺麗ですね」
ムーンライトリリーはほぼ伝説の植物で、見たことのある者はほとんどいないと言われている。
きっと今夜、女神に会える。ムーンライトリリーを眺めながら、俺は確信した。
「絶対に今日、女神に会える気がする」
その言葉を言い終わらないうちに、空に人影が見えた。その人影はあっという間に舞い降りてくる。
湖面の真ん中に立つと、真っすぐに俺たちの方へ向かって歩いてくる。
「エリス様。気をつけましょう」
レヴィ囁く。俺は頷いて右手をフェンリルの柄にかけた。
人影が目の前で立ち止まる。
「誰だ!?」
不機嫌そうな顔で俺たちを見下ろしているのは青い髪に金色の瞳の美しい少年だった。
年齢は17~18歳ぐらいだろうか。細身だが引き締まった体躯は幾分華奢な少年らしさを残しているように見える。
少年は俺たちを睨みつけてフンと鼻を鳴らした。
「この俺を待たせやがって。おっせーんだよ」
(なんだコイツ。顔は綺麗だけど口が悪すぎる。生意気だし)
少し腹立たしい。レヴィも同じ気持ちだったようで、眉を跳ね上げている。
だがもしかするとコイツは女神の使いかもしれない。
今にも言い返しそうな勢いのレヴィを目で制して少年に話しかける。
「俺たち、月の女神様にお会いしたくて来たんだ。きみは女神様のことを知っているのか?」
「女神じゃねえ」
「え?」
「だから女神じゃねえって言ってんの」
「きみが女神様じゃないのはさすがに分かるよ。どうしたら女神様にお会いできるか、もし知ってたら教えてほし――」
少年は俺の言葉を遮るほどの荒々しいため息を吐く。
「だーかーらぁ! 人間どもが女神つってんのが俺なの! 勝手におまえらが勘違いしてるだけで、
俺は女神じゃねえんだよ!
「はぁ!?」
「えっ!?」
俺とレヴィの驚きの雄叫びが静かな月夜に響き渡った。
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