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第七章 真実の愛
<16>レヴィの悪だくみ②
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庭から戻ると、叔父上はなぜかとても疲れた顔をしていた。
反対にレヴィは目をきらきら輝かせてとても楽しそうに見える。
「なにかあったのです? 短時間でずいぶんお疲れのようですが」
叔父上は少し迷った後、躊躇いがちに口を開いた。
「兄上と義姉上とハロルドが来ていたんだよ」
「なんですって!?」
驚きのあまり、大きな声が出てしまう。
「何の用で……?」
「エヴァンズ公爵にお金を借りに」
「はぁ?!」
「娘さんの誕生パーティーの費用が足りないからって言ってたけどね」
(嘘だろ!? もう財産が底をついてしまったのか)
俺の読みよりもだいぶ早い。
ラムズデール家はもともとかなり裕福な家だったのだが、両親や兄たちの浪費がそれを上回るほどすさまじかったということなのだろう。
領民にまた無理な増税を貸しているのではないかと心配になる。
「申し訳ありません、叔父上。俺からも一度、父上に話をしてみます」
「その必要はないよ」
返事をしたのは叔父上ではなくレヴィだった。
「なんでだよ」
レヴィは笑みを浮かべて俺を見た。
「お金は僕が払うことにしたから」
「は?!」
「その代わり僕らも娘さんの誕生日パーティーに招待してもらうことにしたよ」
「な、なんでだよ?!」
「まあいいから。楽しみにしててよ」
後日、俺はその言葉の真意を身をもって知ることになる。
「なあ。本当に行くのか?」
「当たり前でしょ。ほら早くして」
俺たちは招待状を手に魔法陣の上に立つ。
招待状には魔法がかけられていて、この招待状があれば転移魔法でエントラスまで直接行くことができる。
俺はのろのろと先に魔法陣の上に立っているレヴィの隣へ並んだ。
「じゃあ行こうか」
差し出されたレヴィの腕にそっと手を添えると、瞬き一つする間にラムズデール邸のエントランスに立っていた。
エントランスにはすでにたくさんの着飾った貴族たちが集まっている。近寄ってきた案内係にレヴィが招待状を渡した。
「レヴィ・ヴァンダービルト公爵、エリス夫人、どうぞこちらへ広間へご案内致します」
案内役の言葉にざわめいていた空間が一瞬にして静まり返る。
(どうしたんだろう?)
周囲を窺うと皆の視線はレヴィに集中しているようだった。
銀の髪を前髪もすべて後ろに流してオールバックにしているせいか、美しい碧眼がいつも以上に目立っている。
今日の衣装は白とコバルトブルーを基調にしたシンプルだが華やかさもあるデザインで、レヴィの長い脚や男らしい肩幅を際立たせていた。
(うん。たしかにこれは見惚れるよな)
幼い頃からレヴィを見てきてつい忘れがちになってしまうが、レヴィの顔とスタイルは神様が気合いを入れて作ったとしか思えないほど人間離れした完璧さを持っている。
しかも今までは顔を隠していたために“ヴァンダービルト公爵は人前に晒せないほど醜い顔をしている”なんて噂されていたのだ。
だがレヴィは自分の向けられる無数の視線などまるで気にしていない。
案内係について歩きながら、小さく耳打ちしてきた。
「君の実家って……すごい悪趣味」
「ああ、俺もそう思う。それに前よりバージョンアップしてる気がする」
「うそ。やばいね」
俺は無言で頷く。
金色を基調にした壁に、床は毒々しい赤に何かよくわからない模様の絨毯が敷き詰められている。
さらに壁には華やかすぎる額縁に納められた大小さまざまな絵が50㎝おきに掛けられ、廊の至るところに彫刻や花瓶、謎の壺が並んでいる。
金をかけて作られているのはわかるが、センスがいいかはまた別だ。
正直言って、どうしたらこんなに金を使ってダサくできてしまうのだろうと逆に関心してしまう。
そんなことを思いながら歩いているうちに、俺たちは広間にたどりついた。
反対にレヴィは目をきらきら輝かせてとても楽しそうに見える。
「なにかあったのです? 短時間でずいぶんお疲れのようですが」
叔父上は少し迷った後、躊躇いがちに口を開いた。
「兄上と義姉上とハロルドが来ていたんだよ」
「なんですって!?」
驚きのあまり、大きな声が出てしまう。
「何の用で……?」
「エヴァンズ公爵にお金を借りに」
「はぁ?!」
「娘さんの誕生パーティーの費用が足りないからって言ってたけどね」
(嘘だろ!? もう財産が底をついてしまったのか)
俺の読みよりもだいぶ早い。
ラムズデール家はもともとかなり裕福な家だったのだが、両親や兄たちの浪費がそれを上回るほどすさまじかったということなのだろう。
領民にまた無理な増税を貸しているのではないかと心配になる。
「申し訳ありません、叔父上。俺からも一度、父上に話をしてみます」
「その必要はないよ」
返事をしたのは叔父上ではなくレヴィだった。
「なんでだよ」
レヴィは笑みを浮かべて俺を見た。
「お金は僕が払うことにしたから」
「は?!」
「その代わり僕らも娘さんの誕生日パーティーに招待してもらうことにしたよ」
「な、なんでだよ?!」
「まあいいから。楽しみにしててよ」
後日、俺はその言葉の真意を身をもって知ることになる。
「なあ。本当に行くのか?」
「当たり前でしょ。ほら早くして」
俺たちは招待状を手に魔法陣の上に立つ。
招待状には魔法がかけられていて、この招待状があれば転移魔法でエントラスまで直接行くことができる。
俺はのろのろと先に魔法陣の上に立っているレヴィの隣へ並んだ。
「じゃあ行こうか」
差し出されたレヴィの腕にそっと手を添えると、瞬き一つする間にラムズデール邸のエントランスに立っていた。
エントランスにはすでにたくさんの着飾った貴族たちが集まっている。近寄ってきた案内係にレヴィが招待状を渡した。
「レヴィ・ヴァンダービルト公爵、エリス夫人、どうぞこちらへ広間へご案内致します」
案内役の言葉にざわめいていた空間が一瞬にして静まり返る。
(どうしたんだろう?)
周囲を窺うと皆の視線はレヴィに集中しているようだった。
銀の髪を前髪もすべて後ろに流してオールバックにしているせいか、美しい碧眼がいつも以上に目立っている。
今日の衣装は白とコバルトブルーを基調にしたシンプルだが華やかさもあるデザインで、レヴィの長い脚や男らしい肩幅を際立たせていた。
(うん。たしかにこれは見惚れるよな)
幼い頃からレヴィを見てきてつい忘れがちになってしまうが、レヴィの顔とスタイルは神様が気合いを入れて作ったとしか思えないほど人間離れした完璧さを持っている。
しかも今までは顔を隠していたために“ヴァンダービルト公爵は人前に晒せないほど醜い顔をしている”なんて噂されていたのだ。
だがレヴィは自分の向けられる無数の視線などまるで気にしていない。
案内係について歩きながら、小さく耳打ちしてきた。
「君の実家って……すごい悪趣味」
「ああ、俺もそう思う。それに前よりバージョンアップしてる気がする」
「うそ。やばいね」
俺は無言で頷く。
金色を基調にした壁に、床は毒々しい赤に何かよくわからない模様の絨毯が敷き詰められている。
さらに壁には華やかすぎる額縁に納められた大小さまざまな絵が50㎝おきに掛けられ、廊の至るところに彫刻や花瓶、謎の壺が並んでいる。
金をかけて作られているのはわかるが、センスがいいかはまた別だ。
正直言って、どうしたらこんなに金を使ってダサくできてしまうのだろうと逆に関心してしまう。
そんなことを思いながら歩いているうちに、俺たちは広間にたどりついた。
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