ゲスいお嬢様的日常(仮)

胸の轟

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昼も食べ、またいろんな店をブラブラ見た後は本屋へ。

暫く別々に本を見て集合。今回特に欲しい本がなかったな。と思ったらすばるも欲しい本がなかったらしい。

欲しい本がなかったと言ったら、すばるから何やら感じるものが。


「買わないから。」


なんだか今否定しておかないとダメな気がしたから、取り敢えず否定してみた。




本屋を後にしブラブラしていると、ダンディーケーキありますという貼り紙が。

どんなケーキなのか二人とも分からなかったから、多分食べたがるだろうな。


「喉も渇いたし、このカフェに入る?」

「うん。そしてダンディーケーキなるものを食べたい。」



そこは何種類ものコーヒー豆がケースに入って置かれている珈琲専門店だった。

コーヒーの良い香りがする。


「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」


こじんまりした店内はダークブラウンの木目を基調とした落ち着いた雰囲気で、クラッシックが流れている。

大人の隠れ家的店っぽい雰囲気だ。ゆったりした時間の流れに身を任せ、コーヒーを楽しむってとこかな。


メニューを見て分かったが、ダンディーケーキは、郷土菓子のドライフルーツケーキだった。


「郷土菓子なんだね。──あ、他にも郷土菓子がある。」

「珍しいね。ここって入ったことなかったから、こういうのあるって知らなかったな。」

「そうだね。もっと早く気づけてたら良かった。珍しいお菓子を見逃してたかと思うとちょっと悔しい。」

「お店は逃げないし、今日知れて食べれるんだから良いんじゃない?」


すばるはダンディーケーキだろうし、俺は何にしようかな?


「ダンディーケーキだけ?」
「うん。」


コーヒーはすごく拘ってるから美味しいだろうけど、食べ物系のレベルが分からないってのがあるから、それだけにしたんだろうな。


「どれ食べてみたい?」


実はまだハンバーガーでお腹いっぱいだから、 全部は食べれないと思う。てことで、すばるの希望の物にすることに。


「これ食べたい。」
「分かった。」


マスターの方を向けば視線に気付いて側へ来てくれた。

「御注文はお決りですか?」
「ええと、ダンディーケーキと──」




「お待たせしました。こちらが──」


運ばれてきたコーヒーと、すばるが食べたいって言ったポルヴォロン。

個包装された物が3つ皿に乗っている。


早速食べようとしたところ、メニューを見ていたすばるに止められる。


「ポルヴォロンが口の中で崩れる前に、ポルヴォロンて3回唱えれば幸せが訪れるらしいよ。」

「へー。それって声に出して?それとも心の中で?」


すばるに1つ渡す。

「そこまで書いてない。でも食べながら声にって、ちょっと難しくない?」

「言えてる。これがパサッとしてた場合、声に出したら口から出そうだよ。」


人前でさすがにそれは嫌だ。

ポルヴォロンを早速口に入れる。口に含むとホロリと崩れ、溶けていく。柔らかいそれを味わいながら、すばるを見つめる。


幸せは既に訪れているけど、この先もずっと幸せでいられたらなって願いを込めて


ポルヴォロン
ポルヴォロン
ポルヴォロン


心で唱えた。
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