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先入観
しおりを挟む「行かせねぇぞ。」
次の料理を取りに移動しようとしたら、見知らぬ男が肩を掴んできた──ので手をその手に重ねて握る。
「痛ッー!?」
どうやら料理全種類制覇という重大任務を邪魔する気のようだ。
お話し合いが必要ですか?必要ですね。分かりました。人目が邪魔くさいので移動しましょう。そうしましょう。
「──ッ──ッ£℃★%」
はにかんだ体で重ねられた手に照れたのか、言葉にならないらしい。
いかにも俺遊んでますが何か?なチャラい見た目だからてっきり見たまんま遊んでるのかと思った。意外と純情なんですね。
見た目の先入観で決めつけて申し訳ない──という謝罪の意と一緒に更に力も込めてから、重ねた手と手は肩から剥がし、普通に腕を組んでる体で男を見たらなんか顔色がおかしいことに。
どうしました?か弱い女子がはにかみながら腕を絡ませただけなのに、どこに顔色がおかしくなる要素が?
人気のない空き部屋に連れ込んだらなんか知らない女子たちがついて来てた件。
「放せ!」
ハーレムメンバーが一緒ということで、気持ちに余裕が出来たのか高飛車感が復活した男。
ハーレム野郎はモゲるべきだと思う。なんなら今すぐ私がもいで差し上げてもいいですよ。
何かを察したように一瞬ビクッとなった後、それを無かったかのように高飛車に言い放ってきた。
「お前マジで舐めてんの。あんま調子乗ってんじゃねーぞ。俺が親父にひと言言えば、お前ごときどうにでも出来んだからな。そこを踏まえて対応しないと困るのはお前だって肝に命じとけや。」
「あんたね、理解してないのかしら?それとも理解したうえで、どうせ自分の身に何も起きっこないって高を括ってるのかしら?だとしたら大間違いよ。」
「何が貴女をそうさせるの?ちょっとばかりお金が持てたからって、庶民に毛が生えた程度の力しかないくせに、私たちに舐めた態度が良く出来るものだわ。その図太さに驚きよ。私が貴女程度の立ち位置だったら、とてもじゃないけどそんな態度取れないわ。」
「周りと上手くやっていきたいなら、ちゃんと自分の立場ってものを理解して、謙虚に生きることね。」
自分より格下と思ってる相手は、流れるように罵倒するとか、お金持ちって怖いですね。まぁ、皆が皆そんな恐ろしい人というわけじゃないけど。ちゃんと品行方正な人たちも居ます。──私とか私とか私とか。
品行方正でか弱く儚い私は罵倒された恐怖心から声が漏れ
「《集え》」
「うわッ!?」
「「「キャー!」」」
ウッカリ男の服を集めてしまい、ウッカリ自動亀甲縛りロープを男に投げつけてしまう。
「なんだこれぇえええ!?」
「「「な、な、な、」」」
そして仕上げにウッカリ媚薬(極弱め)を部屋に散布し、ウッカリ小型撮影魔法具を良い位置に素早くスタンバイさせ、ウッカリ外から鍵をかけてしまうのであった。
ガチャガチャッー
「ちょっ、開けなさいよ!開け・・・な・・・──」
会場に戻り全種類制覇した後、帰宅した。
**********
「《集え》」←声に出して
《集え》←心の中で
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