ゲスいお嬢様的日常(仮)

胸の轟

文字の大きさ
21 / 162

もし過去に戻ってやり直せるとしても、同じ選択肢を選ぶと思う【1】

しおりを挟む



なんでこんなことに…。



自分の心の望むまま、欲望に忠実にしたがったのが駄目だったの?


いつ死ぬか分からないから、後悔なんてしたくなくて、私はやりたいようにやって、楽しく生きてやるんだって思った。


だから、自分の心にだけは嘘をつかず、常に自分の心の声に耳を傾け、今、本当に自分の望むものがなんなのかを見つめてきたし、これからだってそうやって生きていく。



だけど…。



じわじわと絶望が心を侵食していく。


なんでこんなことに…。


私はそっと目を閉じた。









トイレから教室へと戻る道すがら、私の心は沈んでいた。


トイレットペーパーが知らぬ間に、シッホのようになって後ろから生えていたとか、制服のスカートが知らぬ間に、下着の中になって、下着が丸見えになってたとか、個室の鍵を閉めたつもりが忘れてて、思いっきり開けられたとかがあったわけではない。


ましてや、トイレットペーパーを巻き取っている時に、トイレットペーパーの中のヤツが、ちゃんと設置されてなくて、勢い余って外に転がり出て絶望したわけでもない。


お取り寄せ半年待ちの、超高級激うま一口チョコの最後の一個が、後ろからぶち当たってきたヤツのせいで床に落下でダメになったせいだ。


廊下は走ったらダメって言われてるのに走るとか、学校のルールすら守れないようじゃ、社会に出たらどうなることやら。

未来の社会人がこんなだと、先が思いやられるね。

こんな人ばかり増えたら、社会が崩壊してしまうかもしれない。嘆かわしいことだ。


やはりルールが守れない輩は、今からちゃんと注意して、ルールを守る真面目で真っ当な人間に導かないといけないよ。


若輩者の私だけど、明るい未来の為に、頑張って注意を促してみよう。


手始めにチョコさんをダメにした野郎に、廊下は走ったらダメだと教える為に、足をへし折ろう。…と思ったけど人目があった。


か弱い私が骨をへし折るとか無理だな。うん。

決して人目があるからじゃなく、か弱いという観念からへし折るのは諦めた。


私がか弱く、非力でさえなければ、目的を達成出来たのに。


神よ、何故私を、目的を達成させられぬ非力でか弱い人間にお造りになられたのですか。



力が、力が欲しい。


何者にも負けぬ強い力が。

誰にも行く手を遮られることのない強い力が欲しい。





シーーーン






あれ、おかしいな。


強い力を望むと、『力が欲しいか』とか言いながら、どっかの誰かが気を利かせて、めっちゃ強い力を授けてくれる筈なのに。



力が、力が欲しい。




シーーーーーン





なんで誰も声かけてこないの?


引っ込み思案なの?



どうやら私の覇道物語は幕を開けないらしい。


チョコさんごめんなさい。あなたの仇は、か弱い私には討てそうもないです。


三秒ルールなど認めない私は、泣く泣くチョコを諦めるのであった。


なんかもう授業受ける気しない。


その時、白い何かが横切った気がした。

「…ふむ。」


そうだ、森へ行こう。









迷いの森と呼ばれるその森は、昼でも暗く、中に立ち入ればたちまち方向感覚は狂わされ、何処に向かっているのか何処に居るのか分からなくなる。…という噂だ。


確かにここはいつ来てもあまり明るくはないね。まぁ、別に気にならないけど。


新種の生き物とか産まれないのかな?産まれてたら欲しいけど、早々、そんなもの産まれないよね。






歩くの大好き少女の歌を歌いながら、森をどんどん行く。


帽子被った人探そう。



美味しいお茶をご馳走になれるかな。



なんかパンケーキ食べたくなってきた。生クリームがアホみたいにのったヤツ。

ソースは何がいいかな?


ブルーベリー、ラズベリー、チョコレート、キャラメル…


今の気分は、砕いたナッツとチョコだな。









…おかしい。茶会会場が見当たらない。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら

渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!? このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!! 前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡ 「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」 ※※※ 現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。 今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました! ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています

きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...

構造理解で始めるゼロからの文明開拓

TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。 ​適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。 だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――! ​――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

処理中です...