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このために来ていると言っても過言ではない【1】
しおりを挟む時間を適当に潰して来たが、それでも早めに食堂へ到着したため一番乗りしてしまった。
これではまるで、食に対する熱意がすごい人みたいに思われてしまう。
人目が気になるお年頃としては、食いしん坊って思われるのはちょっと遠慮したい。
取り敢えず麺類3種類たのもう。
ラーメン、うどん、焼きそばを食べ終えた頃、三原君がオープンテラスに来たのが見えたので、食器をさげ菓子パンを食べながら移動。
「早く来てたなら席確保しといてくださいよ。天気良いし、危うく座れないとこだった。」
「だって一刻も早く麺が食べたかった。一刻も早く麺が食べたかった。」
「めっちゃ大事なことなのはわかった。」
やれやれって顔で三原君がお弁当を取り皿に取り分ける。
「「いただきます」」
何から食べようかな。
鶏の唐揚げにしよう。
「…??」
鶏??
「…美味しくなかった?」
「これって鶏の唐揚げ?」
「違うよ。豚こまと木綿豆腐の唐揚げ。」
「へぇー。鶏の唐揚げっぽい味だよね。」
「そうだね。」
アスパラのベーコン巻きに、牛肉の佃煮を食べ、海苔が段々になったご飯を食べる。
醤油の染みたご飯美味しい。
食べ終わりそうになると、三原君が新たに取り分けた物を差し出してくれる。
鶏の磯辺焼きに、ハンバーグ。そしてハンバーグからのハンバーグ。煮物と見せかけてハンバーグ。
「ハンバーグちょうだい。」
「野菜も食べなきゃダメだ。」
そう言って山盛りにされたゴボウと人参のサラダと、蛸と空豆のサラダを差し出す三原君。
女子に山盛りを渡すってどうなの。まるで私がものすごく食べる人みたいじゃないですか。
ゴボウのほうはマスタードとマヨネーズのピリ辛で、蛸のほうは甘酸っぱい味がした。林檎酢とか、そんな感じのヤツかな。
次は蛸の煮たヤツ食べよう。
「すごく柔らかいね。」
「美味い?」
「うん。味もすごく好み。」
「それは良かった。」
蛸を最初に食べたのって誰なんだろ。見た目グロくて食べれるか分からないのに、食べようと思うその勇気がすごいよ。
何処の誰かは知らないが、勇者と呼ばれるに相応しい。彼もしくは彼女は、異世界に召喚され、今頃はステータスオープンとか言ってるかもしれない。
そして勇者の称号に相応しく、グロくて食べれるか分からない未開の生物を次々打ち倒し、食糧事情の未来を切り開き、人々の心に希望の灯を灯してくれてることだろう。
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