怠惰な蟲使い(仮)

胸の轟

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21.

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キャサリンが連れていかれた部屋にバスティアンが入った後、俺も何食わぬ顔で部屋に入る。


ベッドのキャサリンが視界に入るが、意識が無いように見える。ーー気のせいさじゃなきゃ、顔に殴られた痕が。

部屋に入る前までなかったから、バスティアンが殴ったのは間違いない。

抵抗されてカッとなったんだろうなぁと、そんなことを思いながらチラチラ見てたら、俺をすごい見てくる。あまりにもジロジロ見てくるから、コイツ幻覚が効いてないのかと疑問が浮かんだほどだ。


「お前、ちょっとこっちへ来なさい。」

「は、はい・・・?」
「ふむ、良く見ると美しいな。名は?」


顎を掴まれ上向かせられた。


「ミュゲでーーッ!?・・・ッ、ん・・・、バ、バスティアン様!?」

いきなり唇を奪われた。


「ふふ、ミュゲの愛らしい唇が誘うから、つい食べてしまったよ。」


誘ってないし。今すぐ滅したいくらいには言ってることがキモい。


「あの、あ、あの、その・・・」


俯けばまた上向かせられ、舌が入ってきた。物凄いがっついてきてウザい。何コイツ、欲求不満なの?散々女の子たちで発散させてるくせに、欲求不満とかどんだけだよ。


貪られてる間に、恐怖蝿フルヒト・フリーゲを放つ。

バスティアンは刺されたことも気付かず口内を貪るのに夢中だ。


「・・・っは、ぁ・・・、バスティ、アン・・・さまぁ・・・」


如何にもうっとりしてるように見つめれば、好色な面のバスティアン。明らかにお前にエロいことするぜって顔だよ。

俺もエロいことしたい時、こんなやらしい顔してんのかな?女の子に引かれないように気を付けよう。


「後で可愛がってあげますよミュゲ。」


囁きを最後にバスティアンがぶっ倒れた。


恐怖蝿フルヒト・フリーゲに刺されると、悪夢を見る。それはもう、素敵な素敵な悪夢。

恐怖と狂わんばかりの激痛に、永遠とも思える時間の中苛まれ、必ず無惨な死を迎える。夢の中での話だけどね。

制裁が悪夢だけなんて温い?ーー本当にそう思う?

刺されたら眠る度悪夢だよ?毎日毎日毎日悪夢。尋常ではない痛みと無惨な死。それらは起きてからも決して忘れられない。


何度も何度も自分の無惨な死を、まるで現実に起こったかのように体感し続ける。そんなことに何時まで耐えられるんだろうね。

バスティアンは何時まで正気でいられるかな?俺のお菓子を奪おうとしたんだから、ジワジワ苦しめて殺さないと。

恐怖蝿フルヒト・フリーゲちゃんのために、バスティアンが狂った頃、またここに来ないとね。恐怖蝿フルヒト・フリーゲちゃんは狂った奴の脳ミソが大好物だから。


意識が無いキャサリンをシーツでくるんで抱き上げ、窓から脱出。ーー待機させてた蚯蚓レーゲンヴルムを呼び、キャサリンを飲み込ませ撤収。




キャサリンを家に送り届け、取り敢えずベッドに寝かせた。服着せてあげるべきなのかな。ーーめんどいからいいか。起きたら自分で着てね。


用も済んだし家に帰ろっと。
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