怠惰な蟲使い(仮)

胸の轟

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36.

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カランカランー

「いらっしゃ・・・い・・・」

店員がカッと目を見開いて固まった。怖。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

無言のまま動かない。只の屍のようだ。

屍は放っておき棚のクッキーを物色し、目当ての物を見つけた。偶々手に入ったのを食べたら美味しかったんだよね。

こっちの地区って甘味系無さそうな雰囲気で来たことなかったから、盲点だった。探索すれば他にも美味しい甘味を発掘出来るかも。


木の実の粉で作ったクッキーを手に取り店員の方へ。


「これ美味しいね。」

「あああああり、ありがとうございます!」

声をかけたら慌てた返事が返ってきた。屍から復活出来て良かったね。


「誰が作ってるの?」
「あたしが作ってます。」

「どっかで勉強した?」

「えっと、誰かの元でってのはしてないです。おか──母が作ってくれてた物を、あたしなりに手を加えて作ってます。」

「ヘー。それで美味しい物作れるってすごいよね。才能あるんだね。お菓子好きだから、美味しいお菓子が作れる人って尊敬するよ。出来れば仲良くしてほしいんだけど、仲良くしてくれる?」

仲良くなってオマケとかオマケとか大幅値引きとか心から希望。


「うえっ!?え、え、あ、えっと、あの、ヨロシクお願いします。」


うっすら顔を赤くしてる態度や言葉とは裏腹に、瞳に妖しげなモノが混ざってる。──なんかろくでもないこと考えてそう。まぁ、何をどう心の中で思おうと個人の勝手だしどうでもいいけど。俺に迷惑さえかけなければって前提で。



「聞いていい?」
「はい?」




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