セックス中に恋人が乗り込んで来た結果(仮)

胸の轟

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目覚めたばかりのボンヤリした頭で、暫く天井を見たまま過ごす。

時計を見ればまだ起き出すには早い時間だった。


このところずっとひとつのことで悩んで、悩んで、あれこれ考えてみても解決法も見付けられなくて、先のことを思えば不安ばかりが募り寝つきも悪くなった。

昨日だってベッドに入ってはみたものの、全く眠気は訪れてくれないまま、長いこと寝返りばかりを繰り返して時間ばかり過ぎたせいで、対して睡眠も取れてないのに目覚めるのは早い。


起き出すには早いと言っても目覚めてしまったし、このままベッドでゴロゴロしながらやり過ごす気にもなれなくて、仕方無くベッドから出る。


顔を洗い食事の用意をするため冷蔵庫を開けて見る。

作るのに困らない食材が揃っているけど、それらを眺めているだけで元から無かった食欲が更に失せた気がした。

何か食べなくちゃ・・・。それは自分でも分かっている。分かってはいるけど、睡眠と同じで食欲も、もうずっと無くてあまり食べることが出来ていないままだ。

結局冷蔵庫から何も出さないまま閉じる。もう少ししたら、何か作ろう。


連絡が途絶えてどれくらい経ったかな・・・。


私から連絡しても忙しいからと、あまり返事を返してもらえなくなったのは何時からだろう。

会う約束も破られることが増えた。


あなたは私に会いたいと思ってはくれないの?私が居なくても淋しいと思ってはくれないの?


会いたい。すごく会いたい。顔が見たい、声が聞きたい。今すぐ抱き締めて欲しい。


そう思ってしまったらもうダメだった。

どうしてもどうしてもどうしても会いたくて、突然会いに行くことは迷惑以外の何でもないことが分かっているのに、気がつけば彼の元へ駆け出していた。




最後にここへ来たのはいつだったろう。ずいぶん前だった気がする。

行ってもいいか聞いても断られてばかりだったから、本当に久しぶりだと思う。

門を入った所にある天使像の前を通り、マンションの10階へ。


合鍵を使い中へ入れば、玄関先に女物の靴。

血の気が引き指先の震えが止まらない。女物の靴がもう確たる証拠と言ってもいい。

これはもう、そういうことなのだろう。


もういっそこのままそっと外に出て、見なかったことにしたらいいのかもしれない。そうすれば、まだ私は彼の恋人でいられる。

見なかったことにして、彼の連絡を待ち続けている間は、まだ彼の恋人でいられる。

でも、・・・見たことを見ない振りで過ごすなんて、私に耐えられるのだろうか?──きっと耐えられない。今以上に精神が擦りきれ、酷い有り様になることだろう。

本当は分かってた。もう愛されてないって。でも認めたくなかった。


気持ちを落ち着けたくて、キッチンで水を飲んだ後グラスを洗う。

洗い物をしてる音がしてるのに、聴こえてないのか幸平は寝室から出てこない。

ああ・・・幸平・・・
私たちはもう元どおりにはならないのね。




中途半端に開いてたドアを開け、見知らぬ誰かと行為に耽る幸平の元へソッと近づいた。



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