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しおりを挟む「あなたみたいな人、迷惑なんですよ。」
「うわっビックリした!ちょっと何勝手に会話に入ってきてんのよ!モブのくせに図々しい!」
「なんですか囚人の慰み者って。爽やか王子に何エグいこと言わせてんですか。何を期待してんですか。ちょっとした意地悪されただけでアへ顔体液どろどろざまぁENDとか、あなたどんだけ性格悪いんですか。」
「え、何?もしかしてあんた転生者!?」
「王子たちと居て違和感感じなかったんですか?」
「ちょっと私が聞いてるんだから答えなさいよ!」
黙ったままじっと見つめる。
「な、なんなのよっ・・・違和感?・・・・・・あっ!」
言われて思い出したようだ。そう、王子たちは愛を囁きはしても、節度ある態度を守り過ぎるくらい守り、どんなに求められてもキスをすることはなかった。
死に方がちょっと面白かったからたまたま選ばれて転生させてもらえただけの存在のくせになんで自分が特別で、世界を改変する力があるとか思えるのかが不思議。
誰か1人で満足してもよかったし、皆侍らせて逆ハーでも有りだし、誰も選ばずスローライフだってよかった。
そうやって普通に世界観破らないでいたらこんな最期にならなかったのに。
「18禁が大好きなあなたをR18乙女ゲームにご招待します。男を食いまくりたかったんですよね。今度は体液まみれになれるキャラなんで、毎日セックス三昧ですよ。よかったですね。」
相手が美形とは限らないけど。
「いやっ、そんなの望んでな──」
キラキラ輝きながらヒロインは消滅した。
ここは乙女ゲームによく似た世界──なんかじゃなく、乙女ゲームの世界。
セックスも性犯罪も娼婦も存在せず、キスするとコウノトリさんが赤ちゃんを運んでくる設定の超健全な世界。
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