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客人はジルベール様でした。
「ドモス子爵令息の相手をしていた女性達について、調べがついたよ」
ジルベール様はそう言いました。
我が家の正式な客間にお迎えしております。両親も同席しております。
話の内容が微妙なものになりそうなので、弟のルイスは今日は同席しておりません。
「女性達、なのですね」
「そう。一人だけではない」
オリオン様は容姿が良いので女性から寄って来ることが多かったそうなのです。ご本人もそう言われていましたけど…
学園でも良く女性達に取り巻かれ笑顔で嬉しそうにしていたけれど、学園の生徒には手を出してはいなかった。
ただ婚約者がいることはおくびにも出しておらず、誰も知らなかったようです。
学園で彼の相手をしていたのは、
例の音楽室で見かけた下働きの女性だけだそうです。
「僕は知らなかったんだけど、一部の学生達の間では、二人のことが噂となっていたようなんだ。」
音楽室は防音の設備があり、授業も少ない。
建物の最上階の端にあり、人はあまり来ない場所だ。
そのため、彼は秘密の逢瀬にちょうどいいと判断したのか、そこで例の女性と会っていた。
ただ、学生の中には楽器が趣味の者もいる。
授業のない時には、音楽室で楽器の練習をしてもよいとなっていたので、利用者が皆無ではなかったのだ。
彼らの中に、扉を少し開けて行為の現場を目撃してしまった者がいた。
先生に言いつけようにも、事が事だけに恥ずかしさと気まずさで言えずじまいとなった。
目撃した者たちの間だけで、密かに話をする感じとなっていたようだ。
学園内ではそんな感じということだった。
そして、学園外では…
多数、お相手がいた。
皆様、街の女性達で、平民の方ばかりだったようです。
ジルベール様は、街で女性を相手にするドモス子爵令息を目撃した者から、直接話を聞いたということです。
「彼は色事に理性の歯止めが利かなくなっている感じだったらしい。
庶民の使う食堂とか、手を洗う場所は男女共同のところがあるんだ。
戸は閉まるけど、鍵はかからない小部屋になっているところがある。
そこで男女の行為をしてたらしい。
場所はまあ、そことは限らなかったようだけど。
街での相手は、複数名いる。」
そこまで酷いなんて…
「そんなに乱れているのか。ドモス子爵家の指導はどうなっているのだ。」
お父様が怒りと呆れと両方混ざった声で言いました。
「彼の素行は、ドモス子爵家は知らないようでした。」
オリオン様は街へ行かれる時は、付き添いを伴っていなかったようです。
子爵クラスで男性だと、ままあることです。
勿論、いかがわしい店に出入りすることはできません。
子爵といえど学生の小遣いでは無理がありますから。
そんなことがあれば、さすがにドモス子爵家でも良い顔はしないだろうし、見つかれば禁止したでしょう。
彼が出入りしていたのはその類の店ではなかったので、気づかれなかったということなのです。
また、相手の女性達とは同意の上のため、訴えられることはなく、これまで表面化していなかったとのこと。
しかし、彼は最初から素行が悪かったわけではないということです。
…そうでないと婚約の話など来ませんもの。
私の両親が許さなかったと思いますわ…
彼は、女性と深い仲となるのは、学園の例の下働きの女性との付き合いが初めてらしいのです。
ただ、そこで味を占めたらしいのです…
「学園での相手の女性は、エレナという名前なんだ。
僕は彼女と接触し話をしようとしたが、
オリオンとのことを話すと自分の評判にかかわるから、証言はしないと言われた。
その、学園でのことを彼女に証言を頼むのは、今のところ難しい。
街の女性達については、相手を特定できていないので、話すらできていない。」
「…そうなると、素行不良の噂があるため、婚約解消したいと話す方向で行くしかない」
お父様がこめかみを押さえながら言いました。
「事態は振り出しに戻った。
…先方が婚約解消に抵抗したら、こちら側が無傷というわけにはいかないかもしれんな。」
「ドモス子爵令息の相手をしていた女性達について、調べがついたよ」
ジルベール様はそう言いました。
我が家の正式な客間にお迎えしております。両親も同席しております。
話の内容が微妙なものになりそうなので、弟のルイスは今日は同席しておりません。
「女性達、なのですね」
「そう。一人だけではない」
オリオン様は容姿が良いので女性から寄って来ることが多かったそうなのです。ご本人もそう言われていましたけど…
学園でも良く女性達に取り巻かれ笑顔で嬉しそうにしていたけれど、学園の生徒には手を出してはいなかった。
ただ婚約者がいることはおくびにも出しておらず、誰も知らなかったようです。
学園で彼の相手をしていたのは、
例の音楽室で見かけた下働きの女性だけだそうです。
「僕は知らなかったんだけど、一部の学生達の間では、二人のことが噂となっていたようなんだ。」
音楽室は防音の設備があり、授業も少ない。
建物の最上階の端にあり、人はあまり来ない場所だ。
そのため、彼は秘密の逢瀬にちょうどいいと判断したのか、そこで例の女性と会っていた。
ただ、学生の中には楽器が趣味の者もいる。
授業のない時には、音楽室で楽器の練習をしてもよいとなっていたので、利用者が皆無ではなかったのだ。
彼らの中に、扉を少し開けて行為の現場を目撃してしまった者がいた。
先生に言いつけようにも、事が事だけに恥ずかしさと気まずさで言えずじまいとなった。
目撃した者たちの間だけで、密かに話をする感じとなっていたようだ。
学園内ではそんな感じということだった。
そして、学園外では…
多数、お相手がいた。
皆様、街の女性達で、平民の方ばかりだったようです。
ジルベール様は、街で女性を相手にするドモス子爵令息を目撃した者から、直接話を聞いたということです。
「彼は色事に理性の歯止めが利かなくなっている感じだったらしい。
庶民の使う食堂とか、手を洗う場所は男女共同のところがあるんだ。
戸は閉まるけど、鍵はかからない小部屋になっているところがある。
そこで男女の行為をしてたらしい。
場所はまあ、そことは限らなかったようだけど。
街での相手は、複数名いる。」
そこまで酷いなんて…
「そんなに乱れているのか。ドモス子爵家の指導はどうなっているのだ。」
お父様が怒りと呆れと両方混ざった声で言いました。
「彼の素行は、ドモス子爵家は知らないようでした。」
オリオン様は街へ行かれる時は、付き添いを伴っていなかったようです。
子爵クラスで男性だと、ままあることです。
勿論、いかがわしい店に出入りすることはできません。
子爵といえど学生の小遣いでは無理がありますから。
そんなことがあれば、さすがにドモス子爵家でも良い顔はしないだろうし、見つかれば禁止したでしょう。
彼が出入りしていたのはその類の店ではなかったので、気づかれなかったということなのです。
また、相手の女性達とは同意の上のため、訴えられることはなく、これまで表面化していなかったとのこと。
しかし、彼は最初から素行が悪かったわけではないということです。
…そうでないと婚約の話など来ませんもの。
私の両親が許さなかったと思いますわ…
彼は、女性と深い仲となるのは、学園の例の下働きの女性との付き合いが初めてらしいのです。
ただ、そこで味を占めたらしいのです…
「学園での相手の女性は、エレナという名前なんだ。
僕は彼女と接触し話をしようとしたが、
オリオンとのことを話すと自分の評判にかかわるから、証言はしないと言われた。
その、学園でのことを彼女に証言を頼むのは、今のところ難しい。
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「…そうなると、素行不良の噂があるため、婚約解消したいと話す方向で行くしかない」
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「事態は振り出しに戻った。
…先方が婚約解消に抵抗したら、こちら側が無傷というわけにはいかないかもしれんな。」
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