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見せしめ

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 ~夜~

「こっちに来い!!」

「痛い!」

 ブーヤンの怒鳴り声に俺とリウは目を覚ます。

 ガチャリと独房の開く音がすると俺達の部屋にケロ次郎が連れてこられた。

「今日からお前もこの独房で過ごす事になるからな、他の2人とは仲良くしろよ」

 いきなりこの部屋に連れてこられて戸惑うケロ次郎でしたが、早速ブーヤンの魔の手が彼に迫ります。

「お前たち3人は俺様を癒すためにここに居る、だから他の魔物よりかは食事も寝床も良い物を用意してはいるが飽きたら捨てるからな、献身的なご奉仕を求める」

 などと言いながら俺たち3人に肩揉みや足揉みを要求してきた。

(くそっ! ちょっと偉いからって調子に乗りやがって!!)

 しかし反抗できないのも事実。

 俺たち3人は仕方なく彼のマッサージを始める。

 力を入れて肩を揉んでも俺の力では筋肉に邪魔されて入っていかない。

「全然気持ちよくないぞ? もっと力を入れろ!」

 バシン!!

「ぐっ!」

 いきなり俺の頬にビンタを決めてきた。

 しかもかなりの威力で...だ。

「ね~ね!!!」

 妹が俺の事を呼びながら足揉みを止めるとブーヤンがキレる。

「おい! 誰がやめていいと言った!? お前は続けろ!」

「ひっ...!」

 明らかに怯えている妹を庇う俺。

「やめろ! 妹は関係ないだろ!!!」

「貴様! 反抗するのか!?」

 バン! バン! バン!!!

 何度も俺は蹴られた。

 血反吐を吐きそうになりながらも耐える。

「ぐっ! がっ! あがっ!!」

「やめて!! ね~ねが死んじゃう!」

 涙目になりながら妹はが懇願するも、彼は聞いてくれない。

「オラオラ!!! 魔物は黙って俺たちの言う事を聞け! そして死ね!!!」

 俺のやられ振りを見て涙を流す妹に俺も涙を流す。

(こんな奴にいいようにされて何が【王】だ...! たった1人の妹も守れずに【魔王】は名乗れない!)

 そう思っていても現実は非常である。

 俺がボコボコにされていると、ケロ次郎が声を発するのだった。

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