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村
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「干し肉と皮袋に水を...、それからそれも頼む...」
私はフードを被ったまま商人と商談をしていました。
とはいえ、そこまで大金を持っているとは言い難いので、最低限度の保存食と水、後は必要な物だけを厳選し購入する。
姫さまも私の約束をしっかりと守ってくれているのでなんとか無事に買い物を終えられそうです。
正直に言うと、私も姫さまも喉がカラカラなので早く店から出てがぶ飲みしたい気分なのですが、さっきから店主が私のことをジロジロ見つめてくるので油断なりません。
水を入れて貰い、すぐに店から出ようとすると店主にこんな事を言われたので、思わず振り返ってしまう。
「あんた...、ローゼント国の騎士だろ?」
「なぜそう思う?」
「あんたの身につけている剣と鎧がその証拠さ...、そんな物を着て村の中を歩くもんじゃない、今はこの村もシュウスタ国の兵士が残党狩りをしている最中だぞ、俺が剣と鎧を買い取ってやるから置いていけ、なぁに連中には上手いこと言っておくさ...、俺はあの国の連中が嫌いなんでね」
「剣と鎧を買い取るだと?、騎士が己の武具を売るなど馬鹿げている!」
私が声を荒げながら反発すると、彼はそれを上回る大声で叫んできました。
「だからあんたの為を思って言ってるんだ!」
一瞬だけ大きい声で叫んだ後は、冷静さを取り戻し私にこう告げました。
「買い取った武具の代わりに皮の鎧とうちに置いてある鉄の剣を渡そう、それだけで奴らに警戒される事が少なくなるはずだ、そんなローゼント国の印が刻まれた武具なんかつけていら、これから先どの店にも寄れないぞ、お嬢ちゃんは運がいい、最初に俺の店に来たんだからな...」
彼の言うことには一理あります。
確かに国の紋章が描かれて入り武具など持っていれば検問にひっかかって当然なのだが、仮にそう言った物を全く所持していなければどうだろうか?、もしかしたら何も疑われることなく通してくれるかもしれない。
これはまずい賭けだが、そうでもしないといずれ見つかる...。
そう考えた私は、店の店主の考えに賛同し、武具を外して渡しました。
そうしていると、姫様がご自身に身につけているブレスレットや宝石の類を全て外して始めた事に気がつく私。
「何をしているのですか!」
「何って...、国の紋章が描かれている物を全て売り払おうとしているだけよ」
それを聞いた時、私はサヤカ様に感服いたしました。
今自分が置かれている状況を、私に言われなくても自分で考えて行動する彼女に、心を奪われたのでした。
「いえ、失礼しました、サヤカ様はご自身で考え行動しているのですね」
「うん、フィアだけに辛い思いはさせない、辛い事は二人で共有したら半分こになるからね」
フード越しに、彼女の暖かい笑みが見えてくるようです。
その様子を店の店主は微笑みながら見つめ、こっそりと私に渡す道具の中におまけをつけてくれていたのでした。
私はフードを被ったまま商人と商談をしていました。
とはいえ、そこまで大金を持っているとは言い難いので、最低限度の保存食と水、後は必要な物だけを厳選し購入する。
姫さまも私の約束をしっかりと守ってくれているのでなんとか無事に買い物を終えられそうです。
正直に言うと、私も姫さまも喉がカラカラなので早く店から出てがぶ飲みしたい気分なのですが、さっきから店主が私のことをジロジロ見つめてくるので油断なりません。
水を入れて貰い、すぐに店から出ようとすると店主にこんな事を言われたので、思わず振り返ってしまう。
「あんた...、ローゼント国の騎士だろ?」
「なぜそう思う?」
「あんたの身につけている剣と鎧がその証拠さ...、そんな物を着て村の中を歩くもんじゃない、今はこの村もシュウスタ国の兵士が残党狩りをしている最中だぞ、俺が剣と鎧を買い取ってやるから置いていけ、なぁに連中には上手いこと言っておくさ...、俺はあの国の連中が嫌いなんでね」
「剣と鎧を買い取るだと?、騎士が己の武具を売るなど馬鹿げている!」
私が声を荒げながら反発すると、彼はそれを上回る大声で叫んできました。
「だからあんたの為を思って言ってるんだ!」
一瞬だけ大きい声で叫んだ後は、冷静さを取り戻し私にこう告げました。
「買い取った武具の代わりに皮の鎧とうちに置いてある鉄の剣を渡そう、それだけで奴らに警戒される事が少なくなるはずだ、そんなローゼント国の印が刻まれた武具なんかつけていら、これから先どの店にも寄れないぞ、お嬢ちゃんは運がいい、最初に俺の店に来たんだからな...」
彼の言うことには一理あります。
確かに国の紋章が描かれて入り武具など持っていれば検問にひっかかって当然なのだが、仮にそう言った物を全く所持していなければどうだろうか?、もしかしたら何も疑われることなく通してくれるかもしれない。
これはまずい賭けだが、そうでもしないといずれ見つかる...。
そう考えた私は、店の店主の考えに賛同し、武具を外して渡しました。
そうしていると、姫様がご自身に身につけているブレスレットや宝石の類を全て外して始めた事に気がつく私。
「何をしているのですか!」
「何って...、国の紋章が描かれている物を全て売り払おうとしているだけよ」
それを聞いた時、私はサヤカ様に感服いたしました。
今自分が置かれている状況を、私に言われなくても自分で考えて行動する彼女に、心を奪われたのでした。
「いえ、失礼しました、サヤカ様はご自身で考え行動しているのですね」
「うん、フィアだけに辛い思いはさせない、辛い事は二人で共有したら半分こになるからね」
フード越しに、彼女の暖かい笑みが見えてくるようです。
その様子を店の店主は微笑みながら見つめ、こっそりと私に渡す道具の中におまけをつけてくれていたのでした。
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