なぜか異世界に幼女で転生してしまった私は、優秀な親の子供だったのですが!!

ルシェ(Twitter名はカイトGT)

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準備はいいかい?

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「カリン!」

 私の名前を呼んだのは、踊り子の服を着たエルシーさんでした。
 相変わらず肌の露出が多めの衣装なので、こちらの方が恥ずかしく思ってしまいます。

「エルシーさん!、今日は精一杯頑張りますのでよろしくお願いします!」

 気合は充分、やる気も体調も問題はない。
 後はいつもの調子で歌えるかどうかだけである。
 首を抑えながら声を何回か出してみると程よい感じの声が出たので安心した。
 それを見た彼女は私の肩を掴みながらこう呟いてくれた。

「大丈夫、カリンの実力は私が1番良く知ってるから安心して歌ってくれればいい、多少ミスっても私がカバーするから」

 力強いその言葉に私は頷き答える。

「はいっ!!」

 私の言葉に彼女は微笑んで肩を叩いて離した。

「その顔なら大丈夫!、全力で頑張りなさい!」

 私の背中を押す彼女の姿は本当にかっこいいと感じました。
 私もいつかエルシーさんのようになりたいと本気で思ってしまいます。
 あの人のようにかっこよく美しい女性になりたいと...。
 彼女を見ていれば誰しもが思ってしまうでしょう。
 あれから時間も経ちもうすぐステージが始まります。
 満員近くになった席を見ていると気圧されてしまいそうな私でしたが気を強く保ち笑顔でステージに上がるのでした。

「いこっ!カリン!」

「はいっ!エルシーさん!」

 私とエルシーさんがステージに立つと熱気がこちらにまで伝わってきそうなほど盛り上がっているのを感じられます。

(凄い人の数...!)

 この前ステージに上がった時よりも倍近く人数が集まっているように思われました。
 クティル王国祭中な事もあり色んな人たちが私たちのショーを楽しみにしていたのだと思うと失敗なんて出来ないと実感しました。
 程よい緊張感を得ながらエルシーさんが声を張り上げます。

「皆~!!、私が誰だか知ってる~?」

 彼女は観客にわざと自分の名前を言わせるように前振りをしました。

「エルシーちゃん!!」

「エルシーさん!!」

「エルシー!!」

 大勢の答えが返ってきたことに満足したような表情を浮かべる彼女は、次に私の手を握り上げさせた。

「じゃあこの子の名前を知っている人~!!」

(わわわ...、私の名前知っている人なんて...、私はエルシーさんのおまけ...、絶対に会場が冷めちゃう...)

 思わず顔を下に向けて沈黙を怖がっていたのですが...。

「カリンちゃん!!」

 私の名前を呼ぶ人なんている訳がないと思い目を見開くと、母さんと友達の姿が瞳に移りました。
 まあ、誰にも名前を言われないよりかは良いかなと思っていた次の瞬間...!。

「カリンちゃん!!」

「カリンちゃん!!!」

「カリンちゃん!!!!」

 エルシーさんを呼ぶ声にも負けずとも劣らない声援が聞こえた時、私の瞳がだんだんと熱くなり微かな涙が溢れ落ちた。
 こんなにも私は人から必要とされているのだと嫌でも実感させられる。
 それが私を満たし涙を溢れさせたのだ。

「ありがとう皆...!、今日は全力で頑張るから!」

 私の第一声と同時にショーが始まるのだった。
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