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そのご
しおりを挟むご馳走が置いてある場所にはご令嬢たちはいなかった。
あとから知ったのだが、こういうところでガッツリ食べるご令嬢ははいないらしい。
そもそも軽食コーナーの部屋が別にあって、そこでは招待されたご令嬢が座ってゆったりとおしゃべりや化粧直ししながらお腹を満たすらしい。
それに女性たちはドレスのコルセットがきついからそんな沢山食べれないのだろう。
でも俺はそんなこともあろうかと今日はコルセットをゆるゆるにしてやった。
デビューの日は特に緊張して倒れるご令嬢が多いらしいのでコルセットをしめてくれる侍女が手加減してくれたのだ。
ただ、この日にやらかした俺はその後の夜会はぎゅうぎゅうにコルセットをしめられる羽目になるのだけど。
ご馳走の前にずっといたいがここにいると悪目立ちするか。
とりあえず飲み物と肉を適当に皿に盛って、人混みを避けるようにバルコニーに出た。
バルコニーには誰もいなかったが、念には念をいれないとな。
すぐに人混みに逃げ出せるようにしようと。
最初の皿はすぐになくなった。
緊張してたからお腹すいてることに気がつかなかったんだろうな。
と思って二皿めは多めに持ってきた。
二皿めは高そうな肉を山盛りに。
何回もバルコニーを行き来するのも面倒だからな
でも次第に違和感を覚える。
なぜか俺が存在してないように振る舞われている?
イザベラの親もなかなか俺を探しに来ないなとのんきに思ってたがもしかして俺、今誰にも見えてないんじゃ・・・
そういえばなにか重要なことを忘れてるような・・・
はっとする
そばに誰かいる。
それも闇に溶け込める人物、いや精霊か。
ヤバい、イザベラの闇の精霊との出会いだ。
確かクロード
闇の精霊も虹プリでは隠れ攻略対象だ。
虹プリではifシリーズでは精霊の恋愛を描いてる。
精霊との恋愛は切なさを中心に描かれているが一応ハッピーエンドだ。
それに精霊だけあって攻略対象に負けないぐらい超イケメンだし、闇の精霊は超人気がある。
漆黒の王子と闇の精霊は隠れキャラでも人気があるから、もしかすると二次小説を書いてる奴等が多いかも。
でも二次小説だとイザベラの恋愛話より絶対に
漆黒の王子×闇の精霊のほうかも・・・
俺はそこまで追いかけてないからなんとも言えないが。
確か精霊は名前で縛って契約するんだっけ。
クロードはイザベラに普段クロって呼ばれてたな。闇の精霊なのに闇、やみじゃないんだ。俺だったらもっとかっこいい名前で契約したいな。
そう、かっこいいなるべく凝った名前で。
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