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第2章
姉が愛されすぎて気に入りません
しおりを挟む「光ー、今日仕事も部活もないからさ、行きたいっていってたガット張り替えにいくのついてくよー」
朝、パンをかじりながらぼーっとしてたら姉がエプロンつけて笑顔で駆け寄ってきた。
朝食は大抵唯姉かばあちゃんが準備してくれてて、弁当も準備してくれてる。六時半くらいにはもう準備してあるから一体何時に起きてんのって聞いたけど、気にしなくていいってごまかされた。
なんとなく、朝エプロンつけて弁当つくってる姉を見て...新婚て、こんな感じなんかな、と思った。
「光、朝練あるならもうでないと間に合わないよ!」
「...んー」
「あ、まってまってお弁当!」
バタバタと玄関で忙しくしていたら二階からでかいあくびをしながら和兄が降りてきた。
唯姉は俺の方を向いてるから和兄には気付いてない。
...この人いたずらっ子みたいな、そんな笑顔をしてゆっくり唯姉の背後に寄ってきた。
あー、この人のやること大体想像つくし気に食わない。
もしこのまま唯姉が和兄に後ろから抱きつかれたら、唯姉の反応なんて簡単に想像できる。
....面白くない。
「よし、いってらっしゃい!」
「...ん」
「ん...ん!?」
後ろにいる和兄と目があって、気に食わないから唯姉の腰を抱き寄せる。
2人ともビックリして固まってたけど、和兄に抱きつかれる唯姉見せられるくらいならデレたとかいじられるほうが断然マシ。
「和兄も早く準備したほうがいいんじゃない」
「へっ、お、おう!」
「うわっ!和兄なんで真後ろにいんのキモい!」
「いってきます」
「い、いってらっしゃい」
「いってらー...」
重度のシスコンだとか、好きなように言えばいい。
「やばいなにあれやばいなにあれ光がデレた...これがハグですか...」
「唯ちゃん鼻血でてる」
「可愛すぎてつい...これがハグの感触か...」
「唯ちゃんはいつもの俺のハグを何だと思ってんの」
「苦行」
「ちょっと待って」
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