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勇者と魔王のダンジョン攻略6
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オークの叫び声が木霊する。
どうするべきか、考える前にルシアの体が動き、オークから距離を取って離れる。
「グオォォォォォォオオオっ!」
更に響いたその叫びを聞きながらも、ルシアはそれを無視して広間の縁へと下がっていく。
――この体でどこまでできる……。
「ふむ……」
走りながら弓を構え矢を番えて、のろのろと動いてくるオークを待ちながら弓の焦点を合わせる。
「どうだっ!」
離した矢が吸い込まれるようにオークへと突き刺さる。ただ、刺さっただけでダメージを与えるだけで終わってしまう。
「ダメか……そんじゃ、これはどうだっ!」
再び、オークと距離を取りながら弓を番えて矢を放つ。今度は少しだけ、魔力を乗せて。
「グオォォォォォオオオっ!」
当たった瞬間、小さな矢は少しだけ、オークの血を吸収して爆ぜる。小さな爆発を起こすだけだが、今度は多少ダメージを与えることができたようだ。
「これなら少しは通るか……」
考えながら、更にオークよりも遠いところに逃げる。
「ウォーターボムを矢に乗せてこの程度しか食らわせられんとは……堅いな」
――やはり、この程度の魔力では何ともならんか……。
できる限り距離を取りながら数発連射してみる。
「だが、これならどうかな?」
矢は吸い込まれるようにオークの膝に直撃した瞬間、身もだえるようにオークの叫び声と共に、その巨体が地面へと崩れ落ちた。
「これだけ魔力を使ってこの程度とは……本当に情けない」
膝に突き刺さった矢がオークの血液を吸い取り、その部分だけ爆ぜる。
「この程度の相手にここまで苦戦するとは……」
地面に足をつき、荒げた息を整えながらルシアはオークの方を見た。まだ、死んではいない。まだ、諦めていない、そんな目をしながらオークがこちらへと腕だけを使いゆっくり、ゆっくりと這って近づく。
「おいおい、そこで倒れてろよ……きっついな……」
息絶え絶えになりながらも、もう一度立ち上がってオークから逃げる。さすがに、これ以上魔力も消耗できそうにない。
「これで……」
限界まで轢き絞った弦が、キリキリと音を立てる。再び、銀色の刃を持った矢を今度は口を開いているオークのその額に照準を絞る。
近づけて、近づけて、そして放たなければ、おそらく倒す事などできない。
「近づいて来い……倒してやるから」
集中して、集中して、真剣なまなざしで、狙いを定める。
――まだだ……。
まだ近づき続けてくる。
――まだ。もっと、近く……。
片目を閉じて狙いを点まで絞っていく。
限界まで絞っていた弦を更に限界を超えて轢き絞る。腕も、目も疲れてきた、だからと言ってここでやめることはできず、一心に近づいてくるのを待つ。
「グオォォォォォォォオオオオっ!」
オークもルシアに止めを刺すつもりなのだろう。必死の形相で向かってくる。
「ありったけだ……持っていけ」
全魔力を矢に乗せてその矢を番えていた手を離した。
一瞬で腕に残っていた負担が一気に消えて、一筋の閃光がオークの口の中へと突き刺さる。
「アイスニードル・ブレイクスルー……喰らっとけ」
反動で腕を痛めたようで片腕がだらんと垂れている。ただ幸いにも無事な方の腕で、格好をつけて指をオークに向けた。
「グ……グォ……オォォォ……」
一瞬の間と同時に、体内に入った矢がオークの血を吸って、それはまるでオークの体ではなく赤い色の彼岸花のような氷の巨大な彫刻を作り出していた。
「…………」
もはや立っているだけでも限界だったルシアは力なくそのまま地面に崩れ落ちて、笑顔を浮かべる。
――どうだ……これで、俺も戦えることを証明したぞ……ボロボロになってしまったがな……。
指の一本すら動かせないと言いながら、ルシアはなんとか手を拳を握り片腕を突き上げる。
圧倒的な魔王の時では味わうことができなかった高揚感に酔いしれてた。
――久しぶりに……楽しめたのか……。
突き上げた手をだらりと地面に落として、荒れた呼吸に身をまかせる。
倒した獲物を見ようとルシアが顔を向けた瞬間、それは見えてしまった。
オークの死体を真っ白な光が包んでいく。
「おいおい……なんでだよ……」
死んだはずの死体は、ゆっくり光の粒子になって上へと吸い込まれていく。
おそらく、ルシアが地面に倒れてなければ気がつかなかったであろう。殺されたオークは上に開かれた空間へと消えていた。
「……モンスターが消える原因か」
「ルシアっ!」
扉を開き、全速力でユノ達がルシアの方に向かって走ってくる。その表情は必死で、あまりにも真剣で、ルシアは何となくにやけてしまった。
その顔を見られたくなくて、ルシアは少しだけ腕を持ち上げて顔を隠す。
「ルシアっ! 何やってるんですか……」
ぷんすかと顔を赤らめながら、ユノが怒っているのか呆れているのか、説教でもするように人差し指で上を指しながら、話しているのを耳にいれながらお腹の上に乗る二つの重みを感じる。
「主様ー、大丈夫でございますか……わらわは……わらわは……」
「大丈夫……なのですか?」
「大げさだ、怪我はしていない。魔力を使いすぎただけだ」
泣きそうな顔をするアリスとすでにドバドバと涙を流しながら号泣しているクレアを見て、ついてが伸びて頭をなでてしまう。
「ルシア、聞いてますかっ!? なんで勝手にボスの部屋に入ったりしたんですか。倒せたからよかったものの、下手したら私たちが入った時にそこにルシアの死体が……なんてことになったらどうするんですか!」
「……でも、勝っただろ?」
挑発的なセリフを笑顔で浮かべるルシアに、ユノは今度こそ呆れたような表情でため息をついた。
「戦って勝てたことがそんなに嬉しいんですか?」
「そうか……俺は嬉しいんだな……」
「何言ってるんですか……」
そう言いながらも、ローマジックポーションの蓋をあけて、口の中に流し込んでもらう。立ったまま、上から勢いよく流し込まれるポーションをなんとか飲みこんで、ルシアは勢いよく立ちあがった。
「はぁ……はぁ……ユノ……お前……いきなり流し込むなっ! 殺す気かっ!」
「これが普通ではないんですか?」
「お前は人に薬を飲ませるときに、高いところから飲ませる風習でもあるのかっ!」
怒鳴って角でも生えそうな剣幕のルシアに対して、とぼけた顔でユノが話す。
「主様……急に立ち上がらないでくださいませ……」
「きゅぅー……」
「あっ……ごめん」
先ほど、立ち上がった時に頭を打ったのか完全に目を廻しているアリスと反動で尻餅をついて可愛らしく怒っているクレアを見て、慌ててルシアはアリスを抱き起こす。
「まったく、無事だったから良かったものの……」
更に説教を続けようとするユノを見て、ルシアは項垂れる。たが、それが自分を心配してくれているのだと言うことが伝わってきてどこか、少しだけ胸が熱くなった。
「あの……そう言えばなんとお呼びすればよろしいのですか?」
回復したのか、腕の中で小さい兎耳がぴょこりと揺れる。それを見て、名前を教えてい中た事を思い出して、ルシアは少しだけ考えるそぶりをしてから、アリスに告げた。
「ルシアだ。ルシアと呼んでくれ」
「ルシア様……とお呼びさせて頂くのです」
「アリスちゃん、じゃあ次の階層に行きましょうか」
ユノの声にアリスの耳がまたピクリと反応した。
「はいなのですっ!」
アリスの元気な声と共に全員で次の階層に続く扉を開けた。
どうするべきか、考える前にルシアの体が動き、オークから距離を取って離れる。
「グオォォォォォォオオオっ!」
更に響いたその叫びを聞きながらも、ルシアはそれを無視して広間の縁へと下がっていく。
――この体でどこまでできる……。
「ふむ……」
走りながら弓を構え矢を番えて、のろのろと動いてくるオークを待ちながら弓の焦点を合わせる。
「どうだっ!」
離した矢が吸い込まれるようにオークへと突き刺さる。ただ、刺さっただけでダメージを与えるだけで終わってしまう。
「ダメか……そんじゃ、これはどうだっ!」
再び、オークと距離を取りながら弓を番えて矢を放つ。今度は少しだけ、魔力を乗せて。
「グオォォォォォオオオっ!」
当たった瞬間、小さな矢は少しだけ、オークの血を吸収して爆ぜる。小さな爆発を起こすだけだが、今度は多少ダメージを与えることができたようだ。
「これなら少しは通るか……」
考えながら、更にオークよりも遠いところに逃げる。
「ウォーターボムを矢に乗せてこの程度しか食らわせられんとは……堅いな」
――やはり、この程度の魔力では何ともならんか……。
できる限り距離を取りながら数発連射してみる。
「だが、これならどうかな?」
矢は吸い込まれるようにオークの膝に直撃した瞬間、身もだえるようにオークの叫び声と共に、その巨体が地面へと崩れ落ちた。
「これだけ魔力を使ってこの程度とは……本当に情けない」
膝に突き刺さった矢がオークの血液を吸い取り、その部分だけ爆ぜる。
「この程度の相手にここまで苦戦するとは……」
地面に足をつき、荒げた息を整えながらルシアはオークの方を見た。まだ、死んではいない。まだ、諦めていない、そんな目をしながらオークがこちらへと腕だけを使いゆっくり、ゆっくりと這って近づく。
「おいおい、そこで倒れてろよ……きっついな……」
息絶え絶えになりながらも、もう一度立ち上がってオークから逃げる。さすがに、これ以上魔力も消耗できそうにない。
「これで……」
限界まで轢き絞った弦が、キリキリと音を立てる。再び、銀色の刃を持った矢を今度は口を開いているオークのその額に照準を絞る。
近づけて、近づけて、そして放たなければ、おそらく倒す事などできない。
「近づいて来い……倒してやるから」
集中して、集中して、真剣なまなざしで、狙いを定める。
――まだだ……。
まだ近づき続けてくる。
――まだ。もっと、近く……。
片目を閉じて狙いを点まで絞っていく。
限界まで絞っていた弦を更に限界を超えて轢き絞る。腕も、目も疲れてきた、だからと言ってここでやめることはできず、一心に近づいてくるのを待つ。
「グオォォォォォォォオオオオっ!」
オークもルシアに止めを刺すつもりなのだろう。必死の形相で向かってくる。
「ありったけだ……持っていけ」
全魔力を矢に乗せてその矢を番えていた手を離した。
一瞬で腕に残っていた負担が一気に消えて、一筋の閃光がオークの口の中へと突き刺さる。
「アイスニードル・ブレイクスルー……喰らっとけ」
反動で腕を痛めたようで片腕がだらんと垂れている。ただ幸いにも無事な方の腕で、格好をつけて指をオークに向けた。
「グ……グォ……オォォォ……」
一瞬の間と同時に、体内に入った矢がオークの血を吸って、それはまるでオークの体ではなく赤い色の彼岸花のような氷の巨大な彫刻を作り出していた。
「…………」
もはや立っているだけでも限界だったルシアは力なくそのまま地面に崩れ落ちて、笑顔を浮かべる。
――どうだ……これで、俺も戦えることを証明したぞ……ボロボロになってしまったがな……。
指の一本すら動かせないと言いながら、ルシアはなんとか手を拳を握り片腕を突き上げる。
圧倒的な魔王の時では味わうことができなかった高揚感に酔いしれてた。
――久しぶりに……楽しめたのか……。
突き上げた手をだらりと地面に落として、荒れた呼吸に身をまかせる。
倒した獲物を見ようとルシアが顔を向けた瞬間、それは見えてしまった。
オークの死体を真っ白な光が包んでいく。
「おいおい……なんでだよ……」
死んだはずの死体は、ゆっくり光の粒子になって上へと吸い込まれていく。
おそらく、ルシアが地面に倒れてなければ気がつかなかったであろう。殺されたオークは上に開かれた空間へと消えていた。
「……モンスターが消える原因か」
「ルシアっ!」
扉を開き、全速力でユノ達がルシアの方に向かって走ってくる。その表情は必死で、あまりにも真剣で、ルシアは何となくにやけてしまった。
その顔を見られたくなくて、ルシアは少しだけ腕を持ち上げて顔を隠す。
「ルシアっ! 何やってるんですか……」
ぷんすかと顔を赤らめながら、ユノが怒っているのか呆れているのか、説教でもするように人差し指で上を指しながら、話しているのを耳にいれながらお腹の上に乗る二つの重みを感じる。
「主様ー、大丈夫でございますか……わらわは……わらわは……」
「大丈夫……なのですか?」
「大げさだ、怪我はしていない。魔力を使いすぎただけだ」
泣きそうな顔をするアリスとすでにドバドバと涙を流しながら号泣しているクレアを見て、ついてが伸びて頭をなでてしまう。
「ルシア、聞いてますかっ!? なんで勝手にボスの部屋に入ったりしたんですか。倒せたからよかったものの、下手したら私たちが入った時にそこにルシアの死体が……なんてことになったらどうするんですか!」
「……でも、勝っただろ?」
挑発的なセリフを笑顔で浮かべるルシアに、ユノは今度こそ呆れたような表情でため息をついた。
「戦って勝てたことがそんなに嬉しいんですか?」
「そうか……俺は嬉しいんだな……」
「何言ってるんですか……」
そう言いながらも、ローマジックポーションの蓋をあけて、口の中に流し込んでもらう。立ったまま、上から勢いよく流し込まれるポーションをなんとか飲みこんで、ルシアは勢いよく立ちあがった。
「はぁ……はぁ……ユノ……お前……いきなり流し込むなっ! 殺す気かっ!」
「これが普通ではないんですか?」
「お前は人に薬を飲ませるときに、高いところから飲ませる風習でもあるのかっ!」
怒鳴って角でも生えそうな剣幕のルシアに対して、とぼけた顔でユノが話す。
「主様……急に立ち上がらないでくださいませ……」
「きゅぅー……」
「あっ……ごめん」
先ほど、立ち上がった時に頭を打ったのか完全に目を廻しているアリスと反動で尻餅をついて可愛らしく怒っているクレアを見て、慌ててルシアはアリスを抱き起こす。
「まったく、無事だったから良かったものの……」
更に説教を続けようとするユノを見て、ルシアは項垂れる。たが、それが自分を心配してくれているのだと言うことが伝わってきてどこか、少しだけ胸が熱くなった。
「あの……そう言えばなんとお呼びすればよろしいのですか?」
回復したのか、腕の中で小さい兎耳がぴょこりと揺れる。それを見て、名前を教えてい中た事を思い出して、ルシアは少しだけ考えるそぶりをしてから、アリスに告げた。
「ルシアだ。ルシアと呼んでくれ」
「ルシア様……とお呼びさせて頂くのです」
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